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水森みちるさんの日常(1)オフィス編

~入社三ヶ月目・嗚呼「阿鼻叫喚の」初出撃!~


 ……おっと!今までのノリで書きかけたけど、二年前のミッチー大しくじりの初出撃話は、実はいろいろ内緒のお話でして。特に、かおりちゃんには全部内緒なんで、ここにはとても書けません!また別の機会においおいと、皆さまもそのおつもりで……


 水森みちる(24)/hn:ストームライダー(そして又の名を?)


「かおりー、ヒナバPWー31(G)からヨクヨBDFーA4(Y)取って」

 書類キャビネットと事務ファイルをメーカー型番で呼ぶ(※注1)この女性、総務課の大黒柱。年はちょっと上だが入社は西野と同期、普通のオフィスワークが全く期待出来ない相棒にかわってこの2年間(※注2)総務の裏女王として部長課長係長をてなずけつつ君臨してきた、まさにプロのOL。

 ざーます眼鏡と野暮ったい化粧で他部署の男子社員からは失笑の的だが、あにはからんや、素顔はすごい美人。何故かと問えば答えが憎い、「ダサい男につきまとわれるのがウザッたいから」(※注3)。

 もともとかなりいいとこのお嬢様だったらしいが、彼女に対して家族の話題は御法度、実家のことは触れたがらない。問うたところで黙り込むだけ。かなり早くから家を出てしまったらしいけれど。今まで何をどうやって暮らしてきたか?言いたがらないことは聞くべきでもなかろう……もちろん気になるけど。

「ライダー」の名が示す通り、スーパーヒロインとしての彼女の戦闘スタイルは「各種マシンの操縦」。標準装備はエレキギター型超音波ライフル「ワイルドチューン」と戦闘バイク「ハリケーンスピーダー」、「強い女」が目白押しのこの会社でも、実は指折りの実力者(※注4)。

 そして特筆すべきは、彼女が近藤商事社有の大型戦闘ロボ「グレート・近藤ル」のメインパイロットである、ということ。そのため彼女は実は総務部のほか営業部広報課(※注5)にも籍がある。バイクとロボとついでに二足のわらじを自在に乗りこなす才女である。


 解説コーナー(みちる編):担当 篠崎かおり&柳沢信一郎


「うーん、なんだかこれじゃ水森さんコワイ人みたいです。 確かにちょっとクールでぶっきらぼう、愛想良しさんではありませんが……ホントはけっこうお茶目さんでいい人なんだけどなー。そこら辺をフォローしつつ解説やっちゃいますね」


解説1:

 水森さんはこのやり方が一番合理的っていってます。最初はわたしもちょっとへンだナーって思いましたけど、一生懸命覚えました。慣れたらけっこう便利でした。部長も課長も係長もみんな使ってます。水森さんの2年間の「教育」の成果だそうです。

 でも……西野さんがダメなんですこれ。

「かおりちゃ~ん、僕もよくわかんないんだよアレ」

 今のはわたしの同期の「吉川くん」でした。たぶんこの二人には向いてないんだと思います。


解説2:

 去年は新入社員が少なくて。総務は水森さんが優秀なので、女子社員の配属が無かったんです。水森さんは、

「一恵がいるんだから二で割って考えてよ」ってブーブー言ってたそうですけど。

 こういうの聞くと西野さんと水森さんって仲悪そうですけど、実は逆、とっても仲はいいです。遠慮なく何でも言い合える間柄ということ。デコボコがちょうど噛み合うって感じかなあ。よくお互いのお家に泊りにいったりもしてるみたいですね。


解説3:

 うーん、カッコいい!……って言いたいとこですけど、水森さんの「変装」してる理由の半分くらいかなあこれ。あと半分は実は!「子供避け」なんです。詳しくは解説5でお話ししますね。

 眼鏡は伊達眼鏡で度は入ってません。いまどきあるのが不思議ってぐらいツーンとした「ざーますフレーム」。

 お化粧は……なんというかその、「野暮ったい」というより……ひたすらブ厚いんです。塗りたくってるだけ。左右のバランスとか滅茶苦茶で、色使いもへんてこで、しかも毎日適当過ぎ。ケバケバしいかと思うと、死人みたいだったり。「こういう風にお化粧したい」っていうポリシーが全然無いみたいで。

 例え変装だとしても、きれいな顔に描くことは出来ると思うんです。もったいないの一言ですね。いっそなんにも描かなければ、と~ってもきれいな人なのに。

「お化粧」。確かに朝忙しいときは大変ですし、難しいです。でも皆さんから見て二百年後の今でも、一応「社会人女子の嗜み」ということになっていて。お勤めするようになったらお化粧しないと、職場によっては怒られちゃうこともあります。男性には「ヒゲそり」がありますけど、手間はやっぱりお化粧の方が上ですよね。ちょっぴり不公平な気がします。

 わたしは下手っぴなので、ちょこっとだけ。リップをちょい、あとは粉ファンデを「パタパタ」の「パ」ぐらいで終わりにしてます。いろいろ描けば描くほどへんてこになっちゃって。練習不足ですね。

 西野さんはいつでもすっぴんです。「面倒くせぇ」の一言。ちなみにブラウスもいつもよれよれ。お洗濯はしてるみたいですけど、アイロンかけが「面倒くせぇ」。

「ちゃんと洗濯してあるし、風呂にゃ毎日入ってるし、顔洗って歯ァ磨いてるし!不潔じゃなきゃ他人に迷惑にゃなんねーだろ?この上化粧だァ?いらねーそんなん!」だそうで。

 ええ、西野さんはいいんです。お化粧以前に「定時に間に合うように出勤」していただくほうが先決ですから!そしてそれが全・然・出来てませんから!すっぴん程度のことを注意する方は、いまさらだ~れもいませんから!!……んも~……

 ところが水森さんは。わざわざ時間をかけて、わざわざ変な顔にしてきます。男の方からはちょっと意見しにくいことですけど、女性の上司の方がもしいたら注意なさるかも、というレベルですね。決して「お化粧下手」ではないのに……それは、これまた解説5で。

 その他に「腕カバー」というアイテム。ほら、袖口とかが汚れないように、両端にゴムが入った、黒い布で出来た筒状のカバー!今でも細々と売ってるんですけど、使う人って……つまり水森さん。

 夏場でも使っていらっしゃるようです。西野さんが言ってました。なんでも冷房に弱いらしくて、夏場でもブラウスは長そでのまま、一年中着るからなるべく痛まないように腕カバーをお使いになってるらしいんですけど……

 ざーますメガネ、ぬりぬりフェイス、年中長袖に真っ黒カバー。完璧なコーディネートと言えるかも!確かに、これで男性に受けが良かったら異常です。う~ん、やりすぎだと思うんですけどね。

 で、それはそうと。水森さんが嫌いなのは「ダサい男」じゃなく「男性全部」……すごい「男嫌い」っていう噂があって……そういう陰口は良くないと思います。それにもしそうでも、それって個人の自由ですよね!ね!

 実は、そのぅ……困ったことですけど、水森さんはどうもよその部署の人から評判が良くないんです。かなり誤解されてるみたいで、変な噂が多くて。

 西野さんのあだ名「あばれ西野」は、素直に「愛称」です。ハチャメチャな人ですけど、何しろ明るくってとっても親切。社内では「名物女」で人気者!

 それにくらべて。「ざーます水森」というのは……言いにくいんですけど……「蔑称」というか、陰口専用。

「嫌われている」というだけじゃなくて、なぜでしょう?「恐れられている」ようなニュアンスもあって。とってもイヤ~な感じです。

 ただ西野さんだけは、ときおりこの呼び方をわざと使います。「気にすんなよ!」ってことなんだと思います。それと西野さんと、あとでお話する水森さんの「バンド仲間」の人達は、水森さんのことを「ミッチー」って呼んでます。こっちのほうがずぅっとステキ!先輩でなかったら、わたしもそう呼びたいです!

 さて申し訳ありません、ここで一旦お話しを切らせていただきます、大分長くなっちゃいそうなので。

(※注4)(※注5)につきましては次回以降に。ブラウザ版でお読みの方は、タブでもう一枚「小説家になろう」を立ち上げていただくと、参照も便利ですし余計なPVも伸びて一石二鳥……

 えっ?何ですか作者さん?ここは読んじゃダメ?作者用メモ書き?

 ……えーっと、そ、そんな訳で次回に続きまぁす!

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