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EP9 宴会!そして新たなる敵

リルスカ平原の戦いに勝利したシルバーフラスコは祝勝会を行っていた。しかしその裏で新たなる戦いの予兆が見え始めるのであった。

「みんな今日は勝てて本当に良かった!じゃあみんな…乾杯!」

『乾杯!』

戦いが終わった夜、シルバーフラスコ一同はリルスカ町の酒場で宴会をしていた。

「プハー!やっぱり酒はいいな!」

「やっぱそうですね!」

ゴルメッシャとナゴンが酒場の中央でジョッキを片手に肩を組んでいた。

「うわー…これは長くなるな…」

ガルンが端の方から呆れていた。

「飲まないんですか?」

隣でセアが聞くと

「俺は弱いんだよ…あの2人がおかしいだけなんだよ、あと俺は今回何もしてないし」

ガルンが少しがっかりした感じで答えた。

「…ガルンが飲んだとき…大変だった…酔っぱらって…才能使ってたもん」

酒場のすみっこでウトウトしていたシェパレが呟いた。

「おい!それは言うなよ!」

ガルンが大慌てにシェパレに詰め寄る。

「あとお前も酒弱ぇのにまた飲んだな!いつも介抱するエルナやナゴンの気持ちも考えろよ」

ガルンが指摘するとシェパレは重そうなまぶたを持ち上げながら

「…だって…ナゴンが…飲んでた…から」

「もうダメじゃねぇかよ」

(お酒が強い人と弱い人がはっきりしてるな)

セアはそんなことを思った。

「つーかセア、お前もあんま飲んでなさそうだが大丈夫か?」

ガルン心配したような口調で聞くと

「俺は孤児でずっと教会にいたんで、お酒は今日が初めてなんですよ」

「そうなのか16歳の誕生日にはみんな1口ぐらいは飲んでるもんかと思ってたが…」

ガルンは少し意外といった顔を見せた。

「だから少しずつ飲んでいるんですよ」

「そうか…ほどほどにしろよ」

「ちなみにエルナは?」

セアが気になって聞くと

「ぼちぼち。だから自分のペースで飲んでる」

エルナを見るとみんなを眺めながら1人で飲んでいた。

「あっ…セア!もうすぐ年が明けるぞ!」

時計を見ると時刻は既に11時58分だった。

「本当ですね」

「お前は来年どんな年にしたい?」

ガルンが訊くと

「俺は…もっと俺の名を広めたいですね」

「そやぁいい!頑張れよ!」

ガルンが笑っていると

「みんな!カウントダウンが始まるわよ!」

先ほどまで1人だったエルナが突然立ち上がり、みんなの真ん中に立った。

「みんな行くわよー!」

エルナの掛け声に元気に答える。

『10!』

『9!』

『8!』

『7!』

『6!』

『5!』

『4!』

『3!』

『2!』

『1!』

『ハッピーニューイヤー!』

「今年もよろしく!」

「みんなこれからもよろしく!」

「今年もみんなが揃ってて良かったですね」

みんなが一斉にお祝いの言葉をそれぞれに言い合った。

「ナゴンさん。ーーーーーーーーー」

とある男がみんなに紛れてナゴンに耳打ちしていた。

「…そっか。ありがとう」

ナゴンが言うと男がはじめから居たように振る舞い始めた。

「?」

セアが疑問に思っていると

「失礼しますよ。シェパレを借りに来ました。」

ナゴンがセアの側を通った。

「あの…何かあったんですか?」

「特には無いよ。ちょっとした仕事が来ただけ」

ナゴンが笑顔で答える。

「じゃあシェパレ。行くよ」

「…ZZZ…ナゴン?…どしたの?…」

ナゴンは起きていたシェパレを起こして2人は外へ出た。


「…ん?」

「ああシェパレ。起きた?」

あれから1時間シェパレは酔いが覚めた宿屋で起きた。

「…ナゴン?これは?」

シェパレはナゴンの手元の資料を見て訊いた。

「あーね。次の敵になる勢力の情報だよ」

「…次の敵?」

シェパレは寝起きなのかまだ夢の現実の間にいてそうな声をしていた。

「うーん…折角だし、ゆっくり話そうか」

ナゴンが落ち着いた声でシェパレを見る。

「さてと…まず僕たちの敵となる勢力は大きく分けて2つあるんだ。」

「…2つ?」

「【レイスフォルド】と【ユニンデン】だね。レイスフォルドは昨日戦っていたからもう分かってる思うけど犯罪をして利益を得る組織で、欲しいものは武力で奪い取るっていう典型的なスタンスを持った勢力だね」

ナゴンは目の前の資料に指を指した。

「まぁ今回の戦いで戦力は半分ぐらい落ちたからそこまで心配するようなことではないね」

「…じゃあそこまで心配しなくても…」

「いや、問題はユニンデンの方なんだ」

ナゴンはシェパレの言葉を分かっていたようにすぐ答える。

「ユニンデンはこの地域では唯一の諸侯公認の武装勢力だからね、少しややこしいことになりそうなんだ」

「…でもナゴンは前にユニンデンは強くないって言わなかった?」

シェパレがナゴンに指摘する。

「よく覚えてたね。確かにユニンデンは兵力でいうとうちよりは多いけど半壊したレイスフォルドにも及ばないからね」

ナゴンは資料に目を通しながら

「でもユニンデンは傭兵団だからね、レイスフォルドより強いやつが何人かいるんだ。チンピラとは訳が違う」

「…私たちよりも?」

「うーん…ユニンデンにはガルンや僕たちを2人を相手して勝てる人は居なそうなんだけど…」

ナゴンは歯切れの悪そうな顔をして答える。

「…じゃあ何が怖いの?」 

「ユニンデンのやつら…諸侯がバックに付いているのを利用して外部から援軍を要請するそうなんだ」

「!?」

ナゴンの言葉にシェパレは目を見開く。

「…相手は?」

「最近王都にまで勢力を伸ばしてきてる新進気鋭の諸侯エルドワルドだ」

「…そう」

シェパレは動揺を隠しきれてなかった。

「多分援軍の数こそ少ないと思うが…」

ナゴンが言い終わる前に

「…私たちじゃ勝てないのが来る」

シェパレが端的に言った。

「あぁ。俺達も頑張らないとな」

「コク」

ナゴンの言葉にシェパレは無言で頷いた。


エルドワルド一派との出会いはセア達の運命をねじ曲げることになるとはこの時は誰も知らなかった。

キャラクター紹介

ナゴン

年齢 21歳      身長 166cm

好きなもの ロマンのある伝説 焼き鳥

才能 神力関係とだけ

悩み 朝起きられないこと

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