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EP8 決着

ゴルメッシャが幹部との戦いを制して勢いづくシルバーフラスコ。残る幹部と戦うのは?リルスカ平原の戦い決着!

「ゴルメッシャが敵の幹部を1人倒したぞー!」

ナゴンが平原を走り回りながら叫ぶ。味方に伝えるのはもちろん、敵の動揺を誘う事も出来るためやっておいた方が良い。

「本当!それは良かった!」

それを聞いたエルナの顔に笑みが浮かぶ。

「このまま押しきるわよ!」

『おー!』

エルナの言葉に士気は最高潮になった。

(団長の方にもちゃんと聞こえたみたいだな。となると後1人のはずだが)

ナゴンが近くにもう1人の幹部が居ないかきょろきょろしている。

「こっちとエルナの方に居ないならシェパレのとこか…」

「ゴルメッシャ!俺はシェパレの所にいくぞ」

ナゴンはシェパレの方へ走り出した。

(まぁシェパレなら大丈夫か)

「…みつけた…」

同時刻にシェパレは目の前で大剣を振り回している女を見て呟いた。

「おらおら!あたしに勝てるやつはいるのか!」

男は周りにいる人を薙ぎ倒しながらシェパレの方へ向かっていった。

(大剣…パワーもだけど…)

「おらぁ!」

シェパレが思考するまでもなく女の大剣が眼前に来ていた。

「ん」

それをギリギリで躱す。

「お!今のを避けるか!いいね!」

女は笑いながらシェパレを見る。

(やっぱり…)

「速すぎる、かな?」 

「…いたんだ」

シェパレの感じていた疑問をいつの間にか隣にいたナゴンが代わりに答える。

「仕組みは分かったかな?」

ナゴンがシェパレの顔を覗き込んで訊くと

「…わからなくていい」

「そっか」

「…これは私の…ナゴンはどっかいって」

「俺がいたら都合が悪いの?」

シェパレはこくりと頷く。

「じゃあ団長の所にもう1回戻るよ」

「…そうして」

「はーい」

次の瞬間ナゴンはエルナの方へ走り出した。

「お話は終わったかな?」

女の問いにまたもこくりと頷く。

「…何で待ったの?」

「だってあれ彼氏でしょ?最後の会話になるからね。私なりの気遣いだよー」

女がニヤニヤしながら答える。

「?」

シェパレは頭に大きな疑問符を浮かべた。

「え?違うの!?あんなに仲良さそうなのに!」

「…あれはただの依頼主…それ以上でもそれ以下でもない…」

シェパレは冷静に否定する。

「そう言う割には口数が多いよ!」

女は大剣を構えながら指摘する。

「…」

「もう答えないんだ。じゃあ始めようか!」

(ほんとに違うのに…)

シェパレは女に呆れながらクロスボウを構える。

「くしゅん!急にくしゃみが?」

ナゴンが唐突にくしゃみをする。

「まぁシェパレあたりが噂してるんだろうな…」

ナゴンは全てお見通しと言わんばかりの雰囲気で呟いた。

「うーん…」

(どうせあの女のスピードは大方身体強化系の才能でそれに加え神力で底上げしてるんだろうなー…しかも速度が上がっているから破壊力も上乗せされてる。当たったらヤバいだろうな…)

ナゴンが小さなうめき声を上げて考えていたが

「でも残念。シェパレとは相性が悪い」

ナゴンが勝利を確信したように笑う。

「行くわよ!」

女はものすごいスピードでシェパレに迫る。

「…【自由落花フリーフォール】」

「え?」

シェパレが唱えた直後、女は地面にとんでもないスピードで激突した。

「が!?」

女は何が起こったか分からない様子だった。

「…単純な話…あなたの足を浮かせたの…そしたらあなたが転んだだけ」

シェパレは女を見下しながらクロスボウの標準を向けた。

「~!?」

女は言葉にならない声をあげた。

「さよなら」

シェパレは容赦なく女に矢を放った。

シェパレの才能【自由落花フリーフォール】は物体を浮遊させることが出来る。対象の重さや大きさによって持続時間が変わり、軽いものなら1度に5つまでなら浮かせられる。さっきは女の地面に着いている方の足だけを浮かせて転倒させた。

「…これでおわり」

シェパレはクロスボウの糸と矢を動かしてリロードした。補足だがクロスボウの糸はとてつもなく重く、2人がかりでようやくリロード出来るほどだ。それをシェパレはテレキネシスみたいに動かしてリロードした。

「…あとは…残党狩り」

シェパレはクロスボウを次の標的に向ける。

「団長ー」

ナゴンがエルナに呼びかける。

「ナゴン?シェパレの所に行ったんじゃ?」

「相性的にシェパレが勝つと思って」

「そう…あなたがそう言うなら」

(すげー…みんなあんなに強かったんだ)

セアがナゴンに憧れの目線を向けていると

「セア、ナゴンは今回何もしてないわよ」

エルナがナゴンを見て言った。

「団長!?」

ナゴンは嘘だろと言わんばかりの目でエルナに視線を送った。

(やっぱり仲良いんだな)

セアが少し遠くで見ていると

「あれが大将だー!殺せー!」

敵が2人別方向からエルナに向かって突っ込んで来た。

「残党か!?」

(まずい!僕だけだと1人しか対処出来ない! セアは離れているしどうすれば)

ナゴンが頭をフル回転させていると

「ナゴーーン!左側頼んだー!」

セアが叫びながらこちらに向かっている。よく見ると金色のオーラを纏っていた。

「よせ!お前は間に合わな…」

(ん?セアのスピードがどんどん速く!?)

「やるしかねぇか!」

ナゴンは両手に武器を出して敵に一閃した。

「よし!後は…」

ナゴンが後ろを向いた時驚愕した。

「なっ!?」

(嘘だろ!?2秒前まで20mは離れてたのに! まるでさっき見たあの女のように…いや待て)

「あっ!」

ナゴンは何かに気付いたように声をあげた。

(こいつは無意識に神力を扱っているのか!?だとしたらこのスピードも納得できる!)

「まさかこれほどとは…」

ナゴンの口角が高く上がっていた。

「くらえー!」

セアは今にもナイフを刺そうとしていた敵とエルナの間に入って一閃。首を両断した。

「セア…ありがとう。助かったわ」

後ろで冷や汗をかいていたエルナがセアに言葉を掛ける。

「これで私達の完全勝利よ!」

『うおーー!』

エルナの声に割れるような雄叫びが響き渡った。これにてリルスカ平原の戦いは終結した。


戦いの全容を遠くから見ていた一団がいた。

「レイルクの残党がここまでになるとは…やっぱりあの時無理してでも殺したら良かったな」

遠く離れた丘で見ていたリーダ各の男が嘆く。

「ハッハッハッ!そんなカリカリするなよ兄者!過ぎてしまったものはしょうがないだろ!」

隣にいた副将各の男が陽気な笑いを響かせる。

「黙っててくれ!ベルマレーラ!…とりあいず兄上に報告だ!」

「でもよーあいつらを潰すのは止められてるじゃん。報告しても無駄じゃないか?」

1泊置いてベルマレーラが言う。

「まぁ安心しろよ兄者!俺達三兄弟に勝てるやつなんていねぇだろ!」

「フッ、まぁそれはそうだな」

この三兄弟がセアの大きなの敵になるのはもう少し先のお話である。

これは私ごとですが、日本史(特に戦国時代)が大好きでその影響もあって今出ているキャラの何人かも戦国武将をベースにしています。つまり何が言いたいかと言うと、誰が誰をベースにしているか当ててみてねということです。まあ他にも影響受けていますがそれはおいおい話していきます。

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