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EP3 傭兵団 シルバーフラスコ

傭兵団【シルバーフラスコ】に入ることになったセア。団長のエルナに連れられ、団のアジトへ向かうことに。癖の強い団員たちとセアが邂逅する。セアの傭兵人生が幕を開ける。

「とは言っても神父にどう説明しようか?」

セアが思い出したように呟いた。

セアは目の前いる少女であるエルナが団長を務める傭兵団【シルバーフラスコ】に加入する事になった。

「あとこいつらをどうするかだよね」

エルナが目の前にある数十体の銀像を見て言う。

「そんなの壊したらいいじゃん」

セアがごもっともなことを言う。

「私の才能は元が生きているものなら変形出来ないのよねぇ、放置するわけにもいかないし…」

エルナは分かりやすいため息をつく。

(周りを銀に変えるって強いと思ったけど、味方巻き込むことや相手を銀像にしたら倒せないとかのデメリットのあるのか…)

セアがそんなことを考えていると

「そんなときの僕でしょ」

セア後ろから誰かがボソッと呟いた。

「うおっ!」

セアは思わず飛び上がった。

「だれだ!?」

セアの振り返りがその男を捉えた。身長はセアよりとエルナの中間ぐらいだろうか。灰色の髪に革製のジャケットにジーンズと現代的な装いで体は細く到底戦えると思えない。

(こいつ何をしに来た?)

セアが警戒心を高めてその男を睨み付ける。

「まあそう警戒しないでよ、一応味方なのに」

男はなだめるようにセアへ語りかけながらエルナの方には助けを求めるように見つめた。

「それくらいにしときなさい、ナゴン」

エルナは子供に注意する先生のように叱る。

「団長~!?これ悪いの僕ですか?」

ナゴンと言われた男は少しオーバーリアクションな驚き方をして、エルナに抗議した。

「…コホン、私はナゴンです。【シルバーフラスコ】の構成員です。よろしく、セア」

ナゴンはセアにお辞儀をした。

「あぁ…よろしく」

セアは少したじろぎながら答えた。

「それにしてもいつから私達に気付いていたんだ?私はここにいることは誰にも言ってなかったのに…」

エルナが頭に疑問符を浮かべながら聞くと

「僕の人脈と情報収集能力をあまり舐めないで下さい」

ナゴンは自信満々にそう答えた。よほど自信があるらしい。

「まぁあなたなんてほぼそれだけでしょ」

エルナが無邪気で笑みでそう言うと

「団長!?嘘でしょ!?」

ナゴンはガーンっといった効果音が似合う表情でショックを受けていた。

(傭兵団といっても裏方みたいなポジションもいるんだなー)

セアは2人の会話を聞いてそんな反応をした。

「そんなことよりこれをどうするかですよ!」

ナゴンは目の前にあるする数十体の銀像に対して指を指しながら

「これは僕達がやっておくので早く帰ってください」

するとナゴンの後ろから短弓を持った女の人が出て来た。

「用意がいいわね、じゃあ後で解除しとくね」

エルナはナゴンにそう言うとセアの方を向いて

「じゃあここでやることやって行きましょうか」

一拍おいてエルナは

「私達のアジト【イルワラミ研究所】へ」

そうしてエルナとセアは教会へ向かった

「さてと、団長は行ったかな?…まぁ元に戻ったしそういうことだな」

(さてと、どうしようか?)

ナゴンは2人が行った後の路地を見ながら、後方の銀像から人間に戻っている【レイスフォルド】の構成員数十人をどうするか悩んでいた。

「…俺たち何してたっけ?…あぁ!あいつを殺らねぇと!」

リーダーの男は思い出したようにセアを探す。

「彼ならもういないよ、ここは僕たちだけ」

ナゴンは嘲笑うように男らを見下すと

「さぁ行こうか!後始末しごとの時間だ!」

数分後、立っていたのは2人だけだった。


「この教会から出て傭兵団に入る!?」

セアとエルナが教会に帰ってきて神父に事情を説明していた。

「セアおまえ…普通に死ぬぞ!第一戦闘経験は無いし…止めとけ!」

神父が必死に引き留めようとしていると

「神父さん、私達は【レイスフォルド】からこの街を取りに来ています。だから街を取れればすぐに会えますよ」

エルナが冷静に神父を諭すと

「あぁ?そうなの?なんだ心配して損した!」

神父は焦っていた表情から急変、安堵の表情を浮かべて

「よし!セア、行ってこい!」

(軽くね?)

元気に言う神父にそんなことを思うセアだった


翌日セアは朝からキャラバンに同行させてもらいエルナと共にアジトへ向っていた。ちなみに手配はナゴンがしてくれたそうだ。

「そういえばエルナ団長?【イルワラミ研究所】はどこにあるんだ?」

セアはエルナに聞くと

「【イルワラミ】研究所はねここから数時間のところにあるイルワラミ山脈の中腹にあるの。場所が分かりやすいといろいろ面倒だしね」

エルナの表情は何やら曇っている。

(何か他にも理由がありそうだな)

セアはエルナを見て

「他に理由はないんですか?」

「!?」

(この反応は図星だな)

「実はね…私が実験でね事故をよく起こしててね…いや別に実験には失敗は当たり前だしね。」

(何も言ってないのに…)

勝手に話し始めたエルナにこんなことを思っていると

「それでね…街出禁になっちゃった☆」

てへぺろ☆と言わんばかりの顔で衝撃の事実を言うと

「いや何してるんですか!?」

(嘘だろ!?)

セアは驚がくする。

「いやーだってしょうがないよー!」

「どこがですか!」

「まさかあんなことになるとは思ってなかったもん!街の1区画全てを銀にしちゃうなんて!」

「マジで何やってるんです…」

(ん?)

漫才のような掛け合いをしているとセアはなにかに気付いたかのように

「そういえば団員何人ぐらいなんでしたっけ?」

エルナは少し考えて

「70人くらいだね」

「少な!?」

エルナの回答に対してセアはさらに驚愕する。

「だって【レイスフォルド】で1000、同じ傭兵団の【ユニンデン】でも600いると言われているんですよ!」

セアの言った通り、大規模な武装勢力は500人は越えて当たり前であり、中規模でも200人はいるものである。

「だから聞いたことなかったんだ!とんでもない弱小じゃないですか!」

「ちょっと言わせておけば!いい!【シルバーフラスコ】は少数精鋭なの!」

「ほんとですかー!?」

「ほんとよ!」

まるで子供の喧嘩のような言い争いをしていると急にエルナは落ち着き

「実際私みたいなちゃんとした能力者は何人かいるよ」

(そっか…)

セアも気が付いたら落ち着いていた。

「ほらそんなこと言ってたら着いたよ。実際に君の目で見たらいいよ」

エルナはセアにそう言ってアジトに入る。

「今戻ったわよー!」

まるで酒場のような内装のアジトにエルナの声が響き渡る。次の瞬間セアの眼前に槍が飛んで来た。

「うおっ!」

セアは間一髪のところで避ける。

「おっ!ナイス回避!」

「あー!セア君昨日ぶり!」

「……」

「いや…いきなり槍はあぶねぇだろ!」

セアが前を向くと4人の傭兵が階段からセアを見下していた。

「さてと、セア…」

エルナが1回手をたたくと

「ようこそ【シルバーフラスコ】へ」

(これは…)

セアは目の前の光景に圧倒されながらニカッと笑って見せた。

キャラクター紹介

エルナ

年齢 18       身長 160cm

好きなもの 実験(よく失敗する) 辛いもの

髪型 ロングでワンカール(内巻き)         

才能 シルバーディフゥージョン(銀の拡散)

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