九話 〜傷だらけの心〜
読んでくれている方々から見て、
少しでも“面白い“と思ってもらえているのかが心配です。
申し訳ないんですが、教えていただければ幸いです。
あれから2日が経っていた。
精神的療養? みたいな感じで
艦長からは出撃禁止が命じられていたが、大丈夫だと訴え続けたら、取り消してもらえた。
……少しでも強くならないと……
機体はボロボロだった。自分が寝ている間も含め3日間、
修理を続けていたようだが関節系統の繊細な部分の故障が響き、
少なくともあと3日はかかる見込みだと言う。
そのため私は予備機のA -5で出撃することになった。
それは本来なら誰の機体が破損しても運用できるように残されていた。
今回のミッション内容はこれだ。
[クサナギ]開発の新兵器、業炎をテストすること。
Red Examine は元々、NOAの武器だけのテストをするわけではない。
AIに対抗するためには、
自分達が持っていない強みを持つ組織を支援した方が手っ取り早いーー
……そう教えられたのを、そのまま言っただけだけど。
そしてもう一つ、試験を兼ねて“護衛任務“に当たるというもの。
どうやらクサナギが持つ新兵器はもう一つあるらしい。
それが目標地点に到着するまで敵を引きつける。
ーーつまり、護衛という名を借りた陽動ーー
他組織からの依頼だから、今回はソロはお休み。
NOAの新兵器であるソロが他組織にバレて模倣でもされたら面倒だからみたいな?
そこら辺の事情はよくわからないや。
とにかくアエルカムラと業炎の2つしか持っていけないという縛りの元、ミッションを終えなければならない。
オキアミくんを機体に乗せる。
クサナギがAI中立派であることもあって、オキアミくんは連れて行くことが許可された。
ーー普通にオキアミくんいなかったら死んでたかもしれないからなぁーー
……父さんには本当に頭が上がらない。
あの日。3人の兵士が失われた日と同じようにカタパルトに乗る。
私にはあの日よりも抵抗を強く感じられた。
……それは、加速によるものだけだとは思えなかった。
KSKー2 <業炎>
妖狐シリーズの最新銃火器。
グレネードのような球を打つことができる。
重いし、連射ができない。
戦場で発揮できる威力はまだ未測定。




