十二話 〜クサナギ基地にて〜
別作品書いてたらこっちのストックが無くなってた……
護衛対象をクサナギの基地に無事に送り届けた私は、そこで補給を受けていた。
......普通にこのまま帰ったらAIにボコられるだけだし......
補給している間、私は豚丼をいただいていた。
この基地は地上にあり、前線と違い食料品が充実している……らしい……
というより前線では保存食がほとんどらしい。
前線では基地に帰還できる日が少ないため、基地でも日持ちしないものは避けているのだとか。
味はというと普通に美味しい。
戦艦でも食べることはあるが、味付けが濃くて、さらに肉厚であることが、私のところの戦艦で食べたのとの違いかな?
ご飯を食べ終わった私は、機体の様子を見に来た。
「おう、嬢ちゃん元気にしてるか?」
声をかけられる。
後ろを見たら、今回の補給担当の方。
名前はタレスさんだったっけ?
「人型6機なんて大変だったろ。ヘリと比べて簡単に落ちてくれるわけでもないしな。」
「機体の方はどうですか?」
「とりあえず、機体フレームの方はなんとかなりそうだが、武装の方はどうしようもないな。」
私が絶望する暇もなく。
「一応言っとくが、普通に機体で直接殴る蹴るするのもダメだからな?」
「……はい。」
どうしよう……
私は焦っていた。
他の軍の現行機種は依頼で以外使うのを禁止されているから……
「この基地で予備に回されている狐火があるから、そいつを持っていきな。」
「えっ、いいんですか?」
「その代わりに報酬からは差し引くからな?」
……ケチだなぁ……
「救援がもう少し早ければ、まけたかもな?」
……何も言えないや。
実際に私は味方を救えなかった。
“あの時“と変われていなかった。
でも、物資だけは守れた。
「おう、機体の方はなんとかなったみたいだ。
あまり滞在せずにさっさと行っちゃいな。」
そう言ってタレスさんは去っていった。
さて、そろそろレグルスに帰還しよう。
私は機体に乗り、システムを起動する。
もらった狐火を掴んで、カタパルトに向かう。
前よりかは少ない抵抗で機体は飛ぶ。
道中は、ヘリ型が数機いただけで、特に印象的なものはなかった。
暇すぎて、オキアミくんと“しりとり“できるくらい。
私の傷は治りかけていた。
でも、その傷痕はまだ残っている。
いずれ、さらに深くなるだろう。
それでも私は戦うのをやめなかったーー
1ニルスは現実の10万円、1000ドルに値する通貨。
米はよく育てられ、安い(50kg1ニルス)が、パンは高級品である(10斤で25ニルス)。
その理由として、小麦は酸性に弱く、この世界でパンを作る暇がないから。
ぶっちゃけ金持ちのステータス的なところがある。




