『陽明門の額落つるの夢の速記録のこと』速記談5044
法成寺建立のとき、陽明門の大路から南に南大門が建てられ、南大門が近衛大路を分断する計画が立てられた。大外記清原頼隆真人が、夢の中で、陽明門の額が落ちてしまったので、どうしたのか尋ねたところ、額が、私は東山を臨み見るのを役割としてきた。しかし、近衛大路が塞がれてしまったので、もうすべきことがなくなってしまったから、落ちたのだ、と答えた。この夢によって、南大門は、北寄りに変更され、近衛大路は元のとおり残されることになった。この話は、朝廷の正式な速記録に残されているのだが、額が答える、という部分の文字が、心なしか震えているという。
教訓:額が夢を見させ、しゃべる。かわいい。




