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踏み外したレール

 俺は頭のいい人間ではなかったのだろう。


 思い返せば俺はいつも誰かの後ろを歩いていた。


 小学生のとき、みんな外で遊んでいるからと外に出た。

 中学生のとき、クラスメイトがおしゃれを始めたから自分も始めた。

 高校生のとき、友達が行くからと同じ大学を目指した。


 誰かの敷いたレールの上を誰かの背中を見て歩いてきた。


 それが俺の当たり前だった。


 しかし、その結果どうだろう。


 俺の目の前には多くの受験生とほとんど規則的に並んでいる数字がある。


 そこに俺の数字はない。


 ……俺は大学に落ちたのだ。


 レールが、途切れた瞬間だった。


 周りからは多くの人の声が聞こえるが、その中でも喜びの声だけがひときわ大きく聞こえた。


 頭の中が真っ白な俺でもこの空間は少し息苦しかった。


俺はもう少し汚い空気が吸いたくて、足早にその場を去った。


 なんだか前を向いて歩くことが出来なかった俺は下を向いて歩くことにした。 


 ……俺は、佐藤彰吾は。


 これからどうやって生きていくのだろう。


 自分のことなのにまるで他人事のように感じる。


 現実逃避なのだろうか、諦めなのだろうか。


 とりあえず家に帰るとことにした。


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