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#2 異世界八百長ダンジョンはそこまで甘くない(1/3)

前回までのあらすじ。そんなもんはない。

あるとすれば、師匠と出会った。

異世界での生活は犬に転生して、速攻おいて行かれたことを除けば順調だ。

「ワウー?(あのー。ちょっといいですか。)」

「…。」スタスタ

「クゥーン?(すみませーん。ちょっとお話聞いていただけませんかー?)」

「…。」ピタッ

「アゥ。(痛っ。)」


うわっ。いきなりどうして無言で止まったのだろうか。

まあ、自分が呼び貯めたのだから仕方のないことなのだが。


「あっ。ごめんなさい。ちょっと考え事してたんだけど。なにか気にいなることでもあった?」

「クゥーン。(あの、今どこに向かってるんですか?)」

「ああ、まさにそのことについて考えてたのよね。」

「ワン?(それで、何しに行くんですか)」


今はというと、師匠?になってもらった占い師っぽい人について言っているが、家から出てしばらく森の中に入ってきた。こういうところにはたいてい魔物とかモンスター的なのがいるようにも感じるが、動物すら出てこない。まあ、そもそも犬すら珍しそうにされるこの世界では動物はいないのと同じくらいなのだ。


「あー。一応ついたわ。」

「ワン?(ここは?)」

「見ればわかるでしょ。洞窟ダンジョンよ。」

「ワ?(へっ?)」


いや、確かに洞窟あるけど明らかにもう攻略済みですよってくらい人いるじゃん。なにかの見学ツアーくらいは日と並んでんじゃないか。なんかスライムとかの弱い敵でも倒すとこじゃないの。


「ついでにいうけど、あなたの基準はよくわかんないけどね。この世界の常識として『スライム』は魔物の中でも希少種でかつ軍を率いるほどの強さのやつばかりよ。」


マジカよ。この世界では俺に残っているわずかな記憶すら役に立つことはないのか…。よくある最初の戦闘とかで出てくる雑魚的扱いとかじゃないんだな…。異世界はそんなに甘くないと思い知るな…。

んっ?前の記憶をまだ俺は覚えているのか?


「とにかく行くわよ。」

「ワゥン。(ええ…。)」

「行くわよ!」

「ワゥ!(はっ、はい!)」


師匠はそのまま洞窟の前にある受付?のようなところに行ってしまった。

それにしても強く言われるなんて、思いもしなかった。なにせダンジョン的なものはまず準備とかをするところから始めるべきじゃないのか。でも、俺の前の記憶?の常識が通用していない時点で認識に違いがあるのかもしれない。


師匠は受付?のような場所に向かうとそこにいる女性に話しかけた。


「%"#%"%$&#!"$%?{*`{;//@//*?`{@@!@/://@;"!#$%%$#"&{`[;:.@{*`*/-*」


あっ。そういえばまだ師匠以外と話せないことを忘れてた。まずいな…。俺が独りよがりするだけの誰も得しないタイムに入ってしまう。


「@;%#&#*&??`&#"?{`>&#"?&>#&#>`%&>#」

「&#$"%&#$#&{[@;./.@&%#&##"'」

「:.@[."!&))#'&&$&*`{+*?/[://:」

ザワザワザワ…。


女性は師匠を見るや否や驚いてしまい、周りがざわつき始める。やっぱり町で占い師みたいなことをしてたり、動物とブツブツしゃべってるようなやつが来ればそりゃざわつきますよね。だが、どちらかというよりも女性がペコペコと頭を下げている。なにか洞窟にはいるためにはなにかしらの予約が必要になのだろうか。


「%!%"#%&$'&$"?`{?*}`_{**`??*」


今度はこっちを見ながら話し始めた。こうも見上げられるように見られ続けるとちょっとなにかドキドキするな。っていうとる場合じゃない。


「%#&%"&#&$"$'"%$&!('$'$!"'$&#')$"&$'」

「%#%#'%$'&('&)'&')&#"&$`???_?`:/@/:///」


すると今度はなんだか困った顔をしているように見える。やっぱり異世界でもペット同伴はNGなのだろうか。まあ、敵とかいるならペットとか冒険に連れていくのは困りごとが増えそうではあるけど。

あー。てか、この世界に転生ってことで来たんだろうけど。師匠としか会話したことないし、師匠に出会わなかったら生きていけなかったかもしれない。


そんなことを考えているうちに、二人は話し終わって…。


「*+{+*>?}*‘+*?}>‘L'+*>+'+'+」

「‘+‘+*>‘>‘{‘”$(’$(&”#))”(#&%)’」


ない!

ま、まるで解決していない…。

現実、フィクションのようにテンポよく事が運ぶとはいくわけないのだろうけど。

かれこれ10分以上離し続けているように感じる。犬の寿命は人の十倍らしいけど。

本当に犬になってみないとわからないこともあるもんなんだな…。


「”&#%”’”#()&((%&#)&#」

「%(&#%#?‘{+*>‘+%#$%+‘#」

「`+?{`>?*>`{*?{``+`{>`{+>`{+`+`>+`{L`+」


もう自分の周りに人が集まり始めたようだ。

すごく高いところから見上げられると、何度も言うがなにかこう、別の恐怖以外の変な感情が沸いてくる。

あっ、そこの人かがんで来た…。ちょ、撫でないで…。


「{{**>{‘++‘{+‘!!」ナデナデ


ふごっ、ふごごごご…。

痛いとか苦しいとかはないが、痒いところに手がなかなか手が届かない、もどかしい気分だ。

あと、女性率高いな。手がほのかに温かみを感じて…。


「終わったわよ…。」

「キャン!(ピイイイ!)」

「どうしたの、そんなに驚いて。なにかやましいことでも考えてたわけじゃないでしょうね。」


師匠はちらっと、女冒険者?のほうを見て。


「何か、やましいことを画策していたわけじゃないわよね…。」


なんだか、すごく視線が鋭くなっているように感じる。

正確に言うなら、睨まれている気がするのだ。蛇とか、オオカミとか。


「ワン!(いえ、何もやましいことなどは考えていません。)」

「神に誓って?」

「ワン!ワン!(イエス!マム!)」

「よろしい。」


…。

なんだこれは。

周りからは、師匠が犬となぜかしゃべり始めるやべーやつ扱いされていないか心配でもある。

さっきまでモノ珍しさに、いや犬珍しさに人がたかっていたのに。

いまでは、何事もなかったかのように静かだ。


本当は、みんな引いているのではとも思ったが。

口に、頭で深く考えないようにしよう。


「&%’#’##’”&’”?」

「~+?#*}?」


なんだ、今度はさっきまで頭をなでていた女冒険者?の一人が師匠に話しかけてきた。

もちろん、言語問題は解決していない。


「$$#’&%%&」

「‘+*‘+{*{‘*}?}‘」

「”#$%&%$$%&+?‘+*?*{+」

「」!$&&$&;‘+<<」


「}?{‘*>>‘’(’$%$&$”%」


うーん、もうなんて発音しているのかすらわからない。

ろれつが回っていないようなしゃべり方をしているように感じる。


おそらくだが、犬の聞こえ方と人の聞こえ方にでも違いがあるのだろうか。

もしくは.…。



こっ、これは。

上を見上げてもなにも見えない。

動きやすい服装のためかぴっちりくっついている。


なんだか、損をしたような気がする。

もちろん、変な気は起こしていない。


「ほう、そうかそうか。」

「!(!)」

「まったく、やはりそういうことを考えていたとは…。残念だよ。」

「ワワン!(いや、違うんです。)」

「せっかく、これからいいところにいこうとしているのに。それも彼女もいっしょだというのに。」

「クゥン!(えっ!)」

「彼女には断っておこうかなー。」

「ワン!(すみません!ちょっと行けるかなと思いました。)」

「うん。正直で何よりだ。」


笑顔で師匠がこっちを見ている。

許されたのか…。


「今日は、夕ご飯なしで。」

「ワンー…。(そ、そんなあー…。)」


くっ、やはり変な気は起こさないに越したことはないか…。


「$&$%’%&’&?」

「ああ。いいとも。」

「ワン?(はい?)」

「なに、君も従っていたことをしようとしていたのさ。」

「ワウ?(したかったこと…。)」


いや、まさか。本当にすべて見透かされているわけではないはず…。

じゃあ、いったい?


「『あの…。』」


なんだ、何か聞こえる。

まさか。


「『えっと、聞こえますか?』」


第三者と…。


は、話ができているだとぉ!


                                           ー続ー

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