良い一日の始まり!
見た目は完全に猫耳の中学生、妹と同じくらいの年齢だ。
だが、実際は神の使いの猫で17歳だと。
まあ、クラスメイトと即効仲良くなって話している。
ちなみになんでこんなに馴染めているかと聞いたら定期的に地上に降りてきていたからだそうだ。
そんなこんなで今の現役JKの話にもついていけている。
授業も彼女は優秀でちゃんと受けていた。
神様が住んでいる天界というところにいたらしいが暇だから勉強か地上の娯楽をする時間が大半だったらしい。
そんな調子で一日が終わり現在帰宅中だ。
美咲と猫又は二人で話している。
「ねえ、五月。今度一緒にカフェ行かない?」
どうやら駅前に新しくできたカフェの話しらしい。
「いいけど。」
「ほら、五月女の子になったばかりじゃん。だからさ可愛い服とかあまり持って無いと思って。だからさついでに一緒に買いに行こうよ。」
多分買いに行く方が本命だな。
そんな話しをしていると遠くの方から爆発音がした。
「なんだ?」
遠くと言っても500メートル圏内だ。
そっちに向かってみることにした。
向かっている途中で何人か進行方向とは反対に走って行く人が何人かいた。
「あ、あれは、怪物。」
怪物がこんな住宅街のど真ん中に出てくるなんて。
目的はなんだろうか。
そしてステッキを出そうとした、だがためらった。
ここで使えば美咲にバレてしまう。
できるだけ能力のことを内緒にしたい俺は少しためらってしまった。
そんな時猫又がテレパシーで
(ご主人様、私がやります。)
と伝えてきた。
そして美咲が拳を握り前に出ようととしているところをてで抑えて猫又は前に出る。
その瞬間猫又の拳は猫の形になっていた。
そして黒い尻尾も出てきた。
「獣化15%。」
そう言った猫又は足を踏み出し飛んだ。
そして住宅の壁を蹴り怪物の方へ飛んでいった。
「猫パーーンチ!!」
そう言った猫又の拳は怪物の顔にぶつかり怪物の顔は潰れて、倒れていった。
倒れた怪物は消え始めていた。
「Cランク級の怪物ね。目的は、そうね一般的な復讐怪物ね。」
復讐怪物は人の復讐心から生まれる。
じゃあ何で俺からは生まれてないって。
そりゃ感情の制御が効いているからだ。
人の感情から怪物が生まれる時大抵感情の制御が効いていない程の感情がある時だ。
実は意図的にも出すことができてしまうがな。
復讐怪物は案外いい例かもしれない。
「Cランクワンパンで倒しちゃうって、春ちゃん強いのね。」
「それほどでも...」
俺はまだ怪物との直接戦闘をしたことが無いので分からないが確かに強い。
確かCランクをワンパンで倒しちゃうのがAランクだったからAランク以上なんだろうな。
ちなみに技量によってはBランクでもワンパンで倒せるらしいが...
そんなこんなで帰宅して今はご飯を食べている。
妹は猫又のことを妹ができたように可愛がっている。
いちよう年上なのにな。
撫でられている猫又もまんざらでは無い顔をして尻尾を振っているいる。
さっきの戦闘で猫又は尻尾を出していた。
それが可愛いと美咲に言われて今も出しっぱなしなのだ。
実はあいつ可愛いって言われるの好きだろ。
そんな今日、我が家のご飯はオムライスだ。
うちのオムライスはデミグラスソース(妹の手作り)がかかっていてファミレスなんかより何十倍もうまい。
将来、お店を開けてしまうのではというレベルだ。
そんな中テレビではニュースがやっている。
脱獄犯が出たらしい。
Sランクの能力を使って犯罪をおこなった犯人が逃走しているらしい。
危ない世の中だなー
絶対に会いたくない。
そして、俺は食事を終えてお風呂に入ることにした。
服を脱ぎお風呂に入る。
そういえば最近、女子の大変さがわかって来た。
髪が長くて洗うの面倒だし、見た目により気を使うようになった。
これが変化というやつなんだろうか。
そんなことを考えて体を洗っていると。
「何で猫又がここにいるわけ?」
そこにはお風呂につかる猫又の姿があった。
うちのお風呂は多分一般家庭よりも大きい。
既に亡くなった両親がお風呂好きだったので湯船がまあまあ広い上にちゃんとしている。
だから一度に5人以上入ってもまだ余裕があるくらいの広さはある。
(両親と俺と姉と妹これで5人になる。)
そんなお風呂に猫又がいたことは洗い終わって浸かろうとするまで気が付かなかった。
「だって、クロエ様からはいつもついていてと言われているので。」
「それでも女の子だろ、少しは気をつけ...」
「ご主人様も今は女の子ですよ。控えめに言って美女ですよ。ていうか何ですかこの胸は。」
そうして胸のほうを指してきた。
あっ猫又気にしていたんだとは思いつつ自分も湯船につかる。
「ていうかこのお風呂、一般家庭にある広さじゃないですって普通。絶対電気代かかってますよね。」
「いや、これがかかってないよなー。ここ温泉湧いてんだよ。そのお陰でそんなにかかってない。」
まあでも特殊な家系であることは認める。
あと、ここの温泉を近所の銭湯までとうしてまあまあ生計を立てられているところもあるので温泉万々歳なのである。
そんなことを思いながら使っていると扉が開きそこには妹がいた。
「お兄ちゃんー猫又ちゃんは...お邪魔しましたー」
そう言ってドアを閉めた。
うん、わかっていたが妹からすると居候と兄が一緒にお風呂に入っているという状況だ。
今ので絶対そういう関係だと思われたって。
まあ、そんな様子でその日が終わり夜。
当然のように俺のベットで隣に寝てくる猫又に言った。
「猫又、俺にそんなにべったりな必要ある?」
「ありますよ!それが神様の御命令とあれば。」
クロエさんもそんなにとは言ってないとは思うが。
「今日はありがとうな。」
「ああ、怪物の時ためらってらっしゃったので。でも私もできるだけ使いたくないので次はお願いしますよ。」
そうだな。
いつかは美咲の前でも能力を使う必要がある日が来るかもしれないしな。
明日は土曜日、ベットに入る前に美咲とメールでやり取りをして例のカフェと洋服を買いに行くことになっている。
今日はもう寝よう、そう思い夢に落ちた。
夢と言ってもまた例の世界だが。
「今日も早かったわね。」
やはりクロエが目の前にいていつも通り話しかけてくる。
「明日は美咲と出かけるので、それで少し早めに寝たんです。」
そういうとクロエはニコッとして。
「今日は私の春ちゃんとすっごくラブラブだったみたいだけど、一緒にお風呂に入っちゃったり寝ちゃったりして。」
「ラブラブってクロエさんの命令でしょ。」
「侵害わねー私は一緒にいろって言っただけであそこまでは言ってないわ。まあ、面白いからもう少しそのままでいてね。」
そんなことを言っていたが話しを切り替えて真面目な顔になった。
「あの子いい子だからちゃんとよろしくね。ああ、でも嫁にもらいたくなったらちゃんと私に言ってね。あと...」
真面目な話しかと思ったのは束の間だったらしくどんどんヤバめな話しをされた。
まあ、親の愛というよりか飼い主のしっかりとした愛だけは感じられた。
親バカならぬ飼い主バカなのだろう。
そんなこんなで今日も時間が来てしまった。
「もう時間ね。明日の夜もまた来てね、今度は明日のデートの話し聞かせてよ。」
「はい、まあありがとうございました。」
そう言ったあと体が完全に光に包まれ消えた。
そしてアラームの音が聞こえしっかりと起きる。
女の子になってから初めての休日は美咲との買い物になるとは思ってもいなかったが俺が男の時に着ていたもので一着だけ男女兼用で着れるような服を見つけたのでその服を来て少しおめかしをして家を出た。
しっかりとした時間に家を出たが既に家の前には美咲がいた。
「おはよう、五月。ズボンも似合ってるよ。」
「おはよう。ありがとう。今日はよろしくね。」
「うん。」
そういう会話をして俺たちは駅前へ歩き始めた。
駅前に着き洋服屋に入った。
「五月、これ似合うんじゃない?」
そう持ってきたのは白のワンピースだった。
「ほら、これ着てみてよ。」
そして試着室に押し込められた。
服を着てカーテンを開けると。
「やっぱり私の目に狂いはなかったね。似合ってるよ。」
「あ、ありがとう。」
少し恥ずかしくも感じたがやっぱり少し嬉しかった。
女の子になってから三日目今日はかなりいい日だ。
読んでくれてありがとうございました
暇があればまた書きます。