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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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クローゼットダンジョン・第十八階層! 偵察!

 順調に進み、十八階層への下り階段を発見した。

 リンが用意した食事をつまみ、休息を取る。


 【瞑想】のおかげで俺の魔力は全回復した。

 疲れも取れた。


 いつもなら自律分身で偵察をしてから進むのだが、今はクールダウン中。

 もう少し待てば再使用できるようになるが……。



 トウコが急かすように言う。


「店長ーっ! はやくはやくっ!」

「そう急かすな。弾丸はあるんだよな? リンの魔力はどうだ?」


「弾丸もやる気もバッチリっ! まだまだいけるっス!」

「私の魔力も、おかげさまで大丈夫ですー。ゼンジさん、どうしますかー?」

「ふむ……」


 二人とも余力がありそうだ。

 俺も万全である。


 さて、どうするか。

 安全第一と言いたいが、ここまでは順調だった。

 ムリはしていない。余裕もある。


「そうだな。ここまで問題は起きていないし、このまま進めるだろう。階段周辺を軽く確認して、今日は帰ろうか」

「そうですねー」

「やたーっ! どんどん行くっスよー!」



 慎重に進む方針に変わりはない。

 これまでのところ気になるような課題もなかった。


 カマキリの待ち伏せが障害になりえたが、しっかり対策できている。

 ならこのまま続行してもいいだろう。



 十八階層もこれまでと変わらない迷宮風。

 変化はない。


 階段から見える範囲は、休憩している間に分身で罠をチェックしておいた。

 やはり通路には矢の罠がある。


 矢の罠は、さほど脅威ではないと判断している。

 万一、矢が刺さっても致命的なケガにはならない。

 それはさっきゴブリン君が身をもって証明してくれた。


 もちろん食らうつもりはない。

 でも、当たってもどうということはない!


 あの程度の威力なら防具でかなり軽減できる。

 もし食らってもポーションを使えばいいしね。


 もちろん、当たり所が悪ければ危険なので気は抜かないこと。


 そんな話を二人に言い含めておく。

 主にトウコに。



 罠を塗料でマーキングしつつ先へ進む。

 通路を歩きながら、トウコが言う。


「そういえば店長! さっきレベルが上がったんスよ!」

「そうか。おめでとう!」

「トウコちゃん、おめでとー!」


「あざっス! 新しいスキルがあったんで、見て欲しいっス!」

「お? なんだ?」


 もう取得したってことか。


 トウコが腰に手を当て、得意げに言う。


「その名も【透過(とーか)】! なんかカッコいいっス!」

「透過? なんで急にそんな能力を……」


 これまでのトウコのスキルとは毛色が違う。


 ゾンビのスキルではなさそうだ。

 となるとシューターのスキルか?


 いや……?



 トウコが続ける。


「ちょっと試してみたんスけど、ほんの一瞬だけモノをすり抜けられるんスよ! こんなふうにっ!」


 そう言うとトウコが手を壁につき込む。

 レンガのような迷宮の壁に、トウコの腕がひじあたりまでめり込む。


「お……おいっ!?」


 トウコが腕を壁から抜きとる。

 腕は無事。壁にも変化はない。


 トウコが満面の笑みで言う。


「てな感じっス! へへー! すごくないっスか!? 壁抜けグリッチ(バグ)ができそうっス!」

「ほんの一瞬ってわりに、一秒くらい突っ込んでたろ? 大丈夫なのか?」


 トウコが頭をかき、ややバツの悪そうな顔になる。


「あー。突っ込んだままでいるとすごい勢いで魔力が減るんスよねー」

「魔力が急激に減る……?」


「発動するのは大したことないんスけど、急にがつーんと来る感じっス!」

「それお前……その状態で魔力が切れたらヤバいやつだろ! 壁にはさまって死ぬぞ!?」


 壁にめり込むだけならまだいい。

 壁の材料と体が一体化したり、突っ込んだ部分が失われるかもしれない。


「あー。言われてみれば、スタックしそうっスね」

「すたっく?」


 リンが首をかしげる。


「車が泥や雪にタイヤを取られて動けなくなることをスタックするって言うだろ?」

「はい。そうですね!」


「でもトウコが言ってるのはゲーム用語のほうだ」

「そーっス! 壁とか穴にハマって動けなくなるバグっス!」


 地形のスキマに落ちたり、壁にめり込んで身動きが取れなくなる。

 当たり判定が甘いオブジェクトなどにひっかかったり。


 現実的にそんなことは起こりえない。

 穴に落ちたりすることはあるだろうが……すり抜けることなどありえないからだ。


 しかしスキル効果でスタックしたら……どうなる?



 リンが驚いたように言う。


「それって……あぶないんですよね!?」


 俺は冷や汗を浮かべながら言う。


「ヤバいスキルを気軽に使うな! そもそもなんで、そんなスキル取ったんだよ!?」


 取る前に相談してくれ!

 トウコが弁明する。


「いつの間にか生えてたんスよ! 勝手に!」

「勝手に、だと?」


「さっきレベルが上がったんで、久しぶりにスキルをチェックしたらあったんスよー!」

「透過スキルが、勝手に増えるってことは……」


 聞き覚えがあるスキルだ。

 というか、戦った覚えがある。


 カミヤの部下だった柄シャツを着た男。

 高速で移動して、攻撃をすり抜ける能力の吸血鬼!


 トウコはその魔石を食べていたよな……。

 まさか、そのせいなのか!?

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― 新着の感想 ―
「いしのなかにいる」ウィザードリィの有名な現象。 トウコの勝手についたスキルって、魔石由来かゾンビ由来だよね。 ゾンビであるトウコがヴァンパイアの血を飲んだらヴァンパイアになるのかな?(一回だけとはい…
[一言] *いしのなかにいる*(同ネタ多数と予想w
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