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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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不遇! 見つかった隠密火力特化、なにもできずにやられてしまう!?

 ドアの横で待ち構えているカマキリ。

 おそらく【隠密】して気配を消している。


 しかし魔力までは消せていない。


 索敵にかかっている時点で丸裸だ。

 隠れる能力はバレると(もろ)い。


 俺が【隠密】【暗殺】を補助的にしか使わないのはこれが理由だ。



 カマキリの位置は、こちらから見て死角になっている。

 部屋に入れば、その瞬間、先制攻撃を受けてしまうだろう。


 いるとわかっていても、部屋に踏み込むとこちらが後手になる。

 うまい位置取りだ。攻めづらい。


 まあ、カマキリが考えて行動しているわけじゃないだろうけど。

 待ち伏せするのは本能みたいなものなのかな?



「さて。どうしようか? 分身でやるか?」と俺。

「オトリか?」と自律分身。


 分身で敵を通路前に釣り出し、みんなで攻撃。

 あるいは――


「分身を部屋に出して、入れ替えるのもありだが……」


 これなら先制攻撃を受けず、こちらから仕掛けられる。



 リンがおずおずと言う。


「あの、私が燃やしちゃってもいいですかー?」


 うん。それが手っ取り早いね。

 リンの魔力はまだ余裕がありそうだし、頼んでしまおう。


「そうだな。リン、任せる!」


 リンが嬉しそうにうなずく。

 そして手を振って魔法を放つ。


「はいっ! では……ファイアウォールっ!」


 部屋の中――ドアの右側が炎で明るく照らされる。

 上から降り注ぐ(ナイアガラ)炎の壁(ファイアウォール)



「……!」


 燃え上がったカマキリが戸口へとよろめき出る。

 すかさずトウコが銃を向ける。


「いただきーっ! うらっ!」


 弾丸が叩きこまれる。

 これで終わり。


 カマキリが魔石に変わる。


「二人ともナイス! じゃ、部屋を調べるか!」


 俺たちは罠に注意して部屋を調べる。

 床に罠はなかった。


 部屋から別の通路は伸びていない。


 薄暗い部屋の奥には――


「お、宝箱があるぞ!」

「やたーっ!」


 分身を使って、注意して開ける。

 これにも罠はなし!



 中身を手に取る。

 ずしりと重い赤茶けた石だ。


「鉄鉱石か。これも上質だといいが……」

「システムさーん?」


 【サポートシステム】が答える。


<名称:上質な鉄鉱石。カテゴリ:素材>



 俺は笑顔で言う。


「お。やはり上質か! いいぞ!」


 トウコはつまらなそうにしている。


「なんか最近、石ばっかっスねー」

「いいんだよ。俺にとってはお宝だ! これで装備強化がはかどるぞ!」


 リンが小さく拍手する。


「よかったですねー! もっとたくさん見つけましょう!」



 武器や防具で重宝する鉄素材。

 いくらあっても困ることはない。


 忍者刀にはすでに三個の『上質な鉄鉱石』を使っている。

 これには、まだまだ強化する余地はある。


 素材を足すことで、古い素材を置き換えていく。

 吸収合併と言ったほうがいいか。


 どんどん『上質』の比重が高まることで強化されていくわけだな。


 クナイや鉢金なども強化したい。

 防具の一部にも鉄を使っている。余ることなどない。


 自律分身に使わせている支給刀も育てたいし!



 この部屋には他にめぼしいものはない。

 残るはクモがいた通路だ。



 俺たちはクモを遠距離攻撃で片付けて先へ進む。


 ゴブリン、コウモリはこれまで同様に処理。

 鍛えた忍者刀でサクサクと処理する。


 蛾はこの階層にはいない。

 鱗粉(りんぷん)対策をしなくていいので、呼吸がしやすい。

 強敵ではないけど、いないとラクである。


 曲がり角や部屋の入口には要注意だ。

 カマキリが待ち構えている。


 リンの索敵と火魔法で処理すれば簡単だ。

 正面から斬り合えば強敵だが、距離を置いて倒す場合がほとんど。


 せっかくこの階層から現れた難敵なのにね。

 活躍できない不遇モンスターである。


 ま、ラクに倒させてもらうとしよう!



 探索を続けた俺たちは(くだ)り階段を発見した。

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