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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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攻撃力特化、紙装甲!

「部屋の入口に敵はいませんー」


 リンの索敵で、部屋の入口の安全を確保。

 先頭の自律分身が部屋の中を確認する。


「……いるな! カマキリだ!」


 自律分身が部屋の中へと踏み込む。

 俺も後に続く。


 少し広めの部屋だ。

 その奥、別の通路への入口に大きなカマキリがいる。


 人間よりやや大きい茶色のカマキリ。

 聞いていたより大きいんじゃないか?



 自律分身が言う。


「リン、トウコ。撃て!」


「はいっ! ファイアランスーッ!」

「チャージショット!」


 二人が準備していた技を放つ。

 俺と自律の間を閃光と熱が通り過ぎていく。


 カマキリがこちらの気配に気づく。

 素早い動きで振り向こうとする。


 そこへ弾丸が着弾。

 と言っても俺に見えたのは弾丸の軌道と、その破壊的な結果だけだ。


 閃光はカマキリの腹部を撃ち抜き、そのまま背後へ抜けていく。


 さらに炎の槍が命中してカマキリを燃え上がらせる。

 カマキリが崩れ落ち、そのまま塵となる。



 トウコが物足りなそうに言う。


「あれっ!? 終わりっスか?」

「そうみたいだな。俺の出番はなしか」


 一応、俺も【水噴射】の準備はしていたんだけどね。

 リンが胸をなでおろす。


「ふう。でもすぐに倒せてよかったですねー!」

「そうだな。楽に勝てるにこしたことはない!」と自律分身。


 スキルのない自律分身が一対一で戦えば、苦戦する。

 四人なら楽勝。あっけない。


 遠距離から一方的に攻撃すれば勝てるのは当たり前だな。



 今の様子だと、チャージショットだけでも倒せそうだ。

 やや過剰な火力だった。


 とはいえ、初見の敵だ。

 全力で当たるのは正しい。


「様子はわかった! 次からは交代で攻撃して魔力を節約しながらいこう!」



 俺はカマキリの魔石を引き寄せてキャッチする。

 そして言う。


「自律の話通り、耐久力は高くないな。次にカマキリがいたら、もう少し力を抜いて攻撃してみよう」


「わかりましたー」

「あたしはスキルなしで撃ちまくるっス!」


 自律分身がうなずく。


「倒しきれなければ、俺たちも攻撃に参加する」


 自律分身には分銅と投擲がある。

 スキルがなくても中距離戦ができる。


 俺にも投擲と【水忍法】がある。


 全員が遠距離攻撃できるから、距離があれば有利になる。



 トウコが耳をそばだてながら言う。


「んー。コウモリが来てるっス!」


 トウコは部屋の逆側、カマキリがいた方向を指差している。

 俺の耳にもコウモリの羽音が聞こえてくる。


「コウモリか。なら、俺がもらう!」


 部屋を突っ切り、通路の入口へ走る。

 通路には松明に照らされたコウモリの群れが見える。


 部屋に入ってくる前に、ここで一網打尽にする!



 俺は腰のあたりで両手を重ね、術に集中。


「キィィ!」

「キィキィ!」


 こちらに気づいたコウモリが耳障りな声を発する。

 充分に引きつけて――


「水忍法――水噴射っ!」


 溜めた力を解き放つように、術を発動!


 両手から水流を放つ。

 すさまじい勢いで、通路に水がなだれ込む。


 水はコウモリたちを押し流し、もみくちゃにしていく。

 少しの間放水を続け、術を解く。


「よーし。あとは生き残りにトドメだ!」

「俺も手伝うぜ」と自律分身。


 俺と自律が通路へ進む。


 水の引いた通路には魔石が転がっている。

 ほとんどのコウモリは水に揉まれるか壁に叩きつけられるかして、塵になったようだ。


「キィィ……」


 床で力なくもがいているコウモリを発見。

 棒手裏剣を放ち、トドメを刺す。


 自律分身も同様にトドメを刺して回っている。



「終わりっスか?」

「ああ。もう敵はいない。ひとまず戦闘終了だ!」


「背後からも来ていません。部屋にはほかの通路もありませんでしたー」

「よし! じゃあこのまま先に進もう!」と自律分身。


 順調でいいね!

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― 新着の感想 ―
[一言] 両手を腰だめにするのはなんかの必殺技なポーズっす?
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