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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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付与のイレギュラーケースと武器成長!?

 棒手裏剣を前に俺は頭をひねっている。

 そこへリンがやってきた。


「ゼンジさーん。ごはんができましたー」

「……おう」


「なにか悩んでいるんですか?」

「いや、それがな――」


 俺は事情を説明する。


「うぅーん。こっちの手裏剣だけ二つ付与できたんですね?」

「そうなんだ。どちらも現実素材だし、忍具作成で作ったものじゃない」


 現実素材なら付与は一度しかできないはず。

 その前提が違う……?


「忍具作成さんで修理したんじゃありませんか?」

「さすがに覚えていないが……そうだとしても違うはずだ。現実素材をもとにクラフトした品も、一回しか付与できない」


 リンが棒手裏剣を手に取って、まじまじと見ている。

 二度付与できた品だ。


「この手裏剣……少し傷がありますねー?」

「ふむ? ああ。俺は手裏剣を拾ってまた使うからな。傷があるのはそのせいだ」


 投げた後、なるべく拾って再利用している。

 リンは自信なさそうな顔で言う。


「古いから二つ付与できたんでしょうか?」

「使い込んだから、とか?」


 リンがパンと手を打つ。


「そうです! えーと、思い出があるとか!」


 思い出て!

 いや、ありえなくもないのか?


付喪神(つくもがみ)みたいな感じ……かな?」


 リンが首をかしげる。


「つくもがみ? ……ええと、妖怪さんでしたか?」


 お、さすがに知ってたか。

 有名な怪異、妖怪の類だ。

 九十九神とする場合もある。


「百年使われた道具には魂が宿ると言うよな。しかしせいぜい数か月で、そうなるかな?」

「どうなんでしょう……」


「なら、ゲームでよくある武器のレベルアップ要素か?」

「武器にレベルがあるんですか?」


「まあ、ゲームや漫画の話だから参考程度の話だ。魔物を倒して血を吸わせることで存在の格が上がるとか……そんな設定も見かけるな」

「そうなんですねー!」


 ドラゴン殺しの剣とか。

 いわくつきの魔剣や妖刀とか。


 ファンタジーより現代奇譚ものっぽい気もするが。


「あるいはダンジョンの中だから、成長が早いのか?」

「私のダンジョンでも、お野菜がすぐに育ちます!」


「魔石や肉を肥料としてまいた場合か……」

「はい! それとおんなじじゃないでしょうか?」


 リンは最初、ポーションの瓶を畑に差して、植物の栄養剤にしていた。

 最近は余ったモンスターの肉などを撒いている。


「武器にも栄養……経験値が吸収されるのかもしれないな」

「かもしれませんねー」


 まだ結論を出すには早いが、その可能性が高い。

 特殊効果の付与には素材と武器の使いこみが影響する。


 【中級忍具作成】のスキルレベルを上げれば三つ目、四つ目の付与ができるはずだ。

 その時までに武器側の条件も揃えておかないとな!


 クラフトは奥が深い!



 まあ、まだ三つ目の付与は先の話だ。

 せっかく作ってくれた飯が冷めるといけない。


「とりあえず置いておいて、飯にしよう!」

「はい! トウコちゃんも待ってます!」


 腹ごしらえをしたら、ダンジョン攻略に出るつもりだ。

 鍛えた武器で試し斬りだ!

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― 新着の感想 ―
[一言] ザクザクモンスターを斬り続けたら忍者刀が妖刀になったりw
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