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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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横穴を進もう!

 岩を登り終え、横穴を進んでいる俺たち。

 曲がりくねっているが、幅は広く、高さも充分。

 平坦で歩きやすい岩の通路だ。


 うーん。普通の通路っていいね!



 リンが前方を指差す。

 通路が曲がっているので、先は見えない。


「あっ! 前方に敵さんがいますー」


 トウコが耳に手を当てて、顔をしかめて舌を出す。


「うげーっ! たくさんいるっス!」

「さすがにこれだけ騒がしいと、俺にも聞こえる。蛾の羽音だな」


 一匹一匹の羽音は小さい。

 だが、大量に集まると話は違う。


 ワサワサした羽音が聞こえてくる。

 うーん。この角は曲がりたくないなぁ……。


 蛾はたいした脅威ではないけど、見た目がね。



 リンが一歩前に出る。


「私にまかせてくださーい!」

「おう。たのむ」


 リンが突き出した手の中に炎がふくれあがる。


「では……ファイアボールっ!」


 手のひらから炎が噴き出す。

 ファイアボールとは言うが、火球ではなく火炎放射だ。


 曲がる通路の先へと炎が伸びていく。

 リンが調整しているおかげか、後方の俺たちに熱は及ばない。


「おーっ! 一網打尽(いちもーだじん)っスね!」

「ふーっ! だいたい倒せましたー」


「じゃ、残りは俺が。忍法――水噴射!」


 リンの火魔法でほとんどの敵は燃え尽きているだろうが……。

 温度が上がりすぎたから、ちょっと涼しくしたかったり。


 突き出した両手から水流が噴き出す。

 水圧で後退しないよう、足に力をこめる。


 水が通路を洗い流していく。

 曲がりくねっていようと、流れを変えて見えない位置へも届く。


 ついでに落ちた魔石をある程度集めておこう。


 水流を止める。

 羽音はもうほとんどない。


 トウコが銃を構えて突っ込んでいく。


「んじゃ残りはあたしが! うらうらっ!」


 多少残った蛾もこれで倒した。

 落ちた魔石を分身に拾い集めさせる。


「おー。魔石が大量だな!」

「たくさんいましたからー」


 見なくてよかった!

 大量の蛾とか、ちょっとイヤである。


 空気中に漂っていた鱗粉も炎と水で吹き流されただろう。

 耐久力が低くて数が多いだけの蛾は、俺たちにとってカモみたいなもんだ。



 リンが嬉しそうに笑う。


「あっ! 今のでレベルが上がりましたー!」

「おお。おめでとう!」


 トウコは分身が集めた魔石をじゃらじゃらと袋に入れていく。


「経験値も魔石もザクザクっス!」

「まとまっているから倒しやすいな!」


 刀で一匹ずつ斬っていたらかなり面倒な相手だが、忍法なら相性がいい。

 やはり遠距離攻撃はいいね!



「お。足元に気をつけろ。ここで通路は終わりみたいだ」

「今度は床がないっス!」

「た、高いですねー」


 横方向に伸びていた通路はここで終わりのようだ。

 竪穴(たてあな)だ。

 今度は下方向に続いている。


 両手を突っ張れば届くくらいの狭さなので、足場を選べば普通に降りられそうだな!

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― 新着の感想 ―
[一言] 実に冒険アトラクション的な階層だな…上に行ったり下にいったり
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