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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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やっと帰還! 管理コンソールを確認しよう!

 火鳥(かちょう)の巣があるアカシアの木の裏――

 俺たちはモノリスの前で手をつなぐ。


「たぶん拠点へ戻る転移モノリスだと思う。でも慎重にな。リン、頼む!」


 モノリスに触れるのはダンジョンの持ち主であるリンにする。

 俺が触って管理者権限や報酬系のバグが起きると面倒だ。

 念のためである。


「はーい! じゃ、いきますねー」

「いつでもオッケーっス!」


 リンがモノリスに触れる。


 視界が暗転し――

 ふわっとした感覚がして、景色が変わる。


「おっ。無事についたな!」


 草原ダンジョンの第一エリア。

 いつも食事している拠点に戻ってきた。


「転送門のすぐ近くにモノリスができてます。ゼンジさんのダンジョンとおんなじですねー!」

「らくちんっス!」


 転送門の近くにモノリスが現れている。


 周辺には俺が作った水パイプなどの建造物もあるが、避けて現れてくれた。

 ぶち抜いて生えてこなかったようで、安心した。


 これは管理コンソールのはずだ。


「リン。さっそくアクセスしてみてくれ」

「はい!」


 リンが触れると、モノリスの表面に変化が起きる。



『管理コンソールへようこそ』


 頭の中に音声が響く。

 それと同時にモノリスの表面に文字が浮かび上がる。


 これも俺のダンジョンと同じだ。

 リンがコンソールを操作してメニュー画面を表示させる。



 表示は以下の通りだ。


 --------------------

 ・ショップ機能


 ・階層移動


 ・ダンジョン情報閲覧(えつらん)


 ・ダンジョンの命名


 ・メッセージ機能


 ・転送門の移動

 --------------------



 リンが嬉しそうに言う。


「ゼンジさんのものと一緒ですね!」

「どのダンジョンでも同じっポイっスね!」


 俺は画面を指さす。


「所有者情報の変更がないぞ。あれは隠しメニューだからな。意識してみてくれ」


「あ、そうでしたね! でてきてくださーい!」

「おーっ! 出てきたっス!」


 メニューに『ダンジョン所有者情報の変更』が現れた。


「本名が表示されているのはマズいから、変更してくれ」


 偽名のレンを使えばいいのかな?

 普段はトウコがすぐに「リン姉ー」とか言って成立しない偽名作戦である。

 やらないよりはマシ程度の備えだけど……。


 俺は名称の案を考えてみるが、しっくりくるものがない。

 しかしリンはすらすらとコンソールへ指を走らせている。

 アイデアがあるらしい。


「じゃあ変更しますねー」


 --------------------

 現在の名称:オトナシリン

 新しい名称:リンネ


 変更してよろしいですか?

 はい いいえ

 --------------------



「リンネ? あだ名なのか?」


 リンはネットやSNSはやらない。

 ハンドルネームの類は持っていないと思っていた。


「いえ。トウコちゃんがリンねえって呼んでくれるので、リンネ、としました」

「おーっ!? あたしの呼び方から取ったんスか! つまりあたしラブってことっスね!」


「う、うん。そうなるのかな?」

「間違いないっス! これはラブ!」


 リンのリアクションを見る限り、違う気がするが。

 トウコは喜んでいるのでツッコまないでやろう。


「もしリンの本名を知っているダンジョン保持者がいても、バレないだろう」


「あ、この名前はお仕事の動画配信でも使ってるんですけど……大丈夫かなあ?」

「問題ないだろ」


 動画配信者とダンジョン保持者を結びつける奴はいない。


「じゃあ変更しちゃいますねー」


 リンが変更を確定させる。

 これでよし!



 トウコが言う。


「ちな、ブイスタ名みたいなもんっスか?」


 動画やコメントを投稿できるツイスタというSNSがある。

 ハルコさんがのめり込んでいるやつだ。


 アバターをかぶって配信することをバーチャルブイスターと呼ぶ。

 これは結構人気があるらしい。


「私の場合はアバター配信じゃなくて、顔を出して活動するの。ちょっと恥ずかしいんだけどー」

「モデル業としてやるんだから、顔を隠してちゃ意味ないもんな」

「そうそう! 体を隠してちゃ意味ないっス!」


 リンはスルーした。


「そうなんですー。あっ! 撮影した動画ができたそうなので、後で一緒にみてください!」

「おお、できたんだな。ぜひ見たい!」

「やたーっ! お宝映像っス!」


「動画はあとで見せてもらうとして、管理コンソールのメニューを確認しようか」


 俺のコンソールと内容が同じか試しておきたい。



「うぇー!? おなか減ったっス!」

「ゼンジさん。先にごはんにしてもいいですか?」


 トウコが俺の服をつかんでゆする。

 リンが上目遣いに聞いてくる。


「そうしようか!」

「たぁまぁごっ! ヤキトリぃっ!」


「タマゴもあるから、親子丼もいいですねー!」


 コンソールの検証より食事ということになった。

 異議なし!

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― 新着の感想 ―
輪廻、凛音、鈴音。 日本語は同音異義語が多いので、ある程度の欺瞞効果がありそうです。 バーチャルアイドル・リンネちゃんの活動も見てみたい。
[一言] 素材がでかすぎて親子丼何杯作ることになるんだろうという懸念
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