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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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全速前進! ウォータージェット推進!

 俺たちはボートで川を渡り、第六エリアへ向かうことにした。


「よし、今回は【水噴射】で川を渡るぞ!」

「はーい」

「全速前進っス!」


 前回は【操水】でを使った。今回は【水噴射】を推力にする。


 【水噴射】を推力にする。

 まるでモーターボートのようなウォータージェット推進である!


「おー! 速いっス!」

「すごいですねー! 前よりずっと速いです!」


 後方へ水を噴射する。

 その力で俺たちはぐんぐんと前に進む。


 しかし、ちょっとスピードが出すぎる!

 船にはブレーキなどない。船は急には止まれない。


 【操水】でスピードを落として――



「ぜ、ゼンジさーん!」


 リンがひしっとしがみついてくる。

 む……術のコントロールが!


 【操水】で勢いを落とそうと思っていたのだが……。


「店長! 前っ! ぶつかるっス!」

「いかんいかん! 減速! 減速だ!」


 対岸が迫っている。

 俺は【操水】で流れを操り、ボートを減速させる。


 勢い余って陸に乗り上げるようにして止まる。

 ふう……。無事に止まったな。

 さいわい、船は壊れていない。


「うはーっ! おもしろーっ! もう一回! もう一回っス!」

「今度な、今度!」


 俺ももう一往復くらいしたい気はするけど。

 魔力と時間がもったいないのでやめておこう。


 リンがそっと身を離す。


「ちょ、ちょっと怖かったですー」

「悪い悪い」



 俺たちは船を降り、先へ進む。


 道中の戦闘はトウコをアタッカーにする。

 俺は槍でワニを近寄らせないよう立ち回る。

 囲まれそうになったらリンが【ポージング】で敵を引き寄せる。



 出会ったワニを蹴散らしつつ、第七エリアと第八エリアの境界線までやってきた。


「んー。鳥はいないっスね!」

「迷彩陣羽織をかぶって、見つからないように進もうか」

「はーい」


 草に隠れつつ、姿勢を低くして進む。

 リンの索敵でスライムなどを避ける。

 避けられない場合は俺が【暗殺】していく。


 トウコの銃は目立つのでなるべく使わない。


「あっ! 鳥っス! あっちに飛んでったっス!」

「ワニさんを狙っているみたいです!」


「よし、観察しよう!」


 双眼鏡で確認する。

 飛来した赤い鳥がワニを蹂躙していく。


 まず中距離から火球を放ち、ワニを弱らせる。

 たまらずにワニは水場に逃げ込む。


 だが、一匹のワニが逃げ遅れる。


「逃げるっス! ワニ助ーっ!」

「トウコちゃん……声っ! 大きいよ!」


 赤い鳥は逃げ遅れたワニに鋭い爪を突き立てる。

 ばさばさと羽ばたくと、そのまま空中へ。


「おお、ワニの皮をやすやすと貫いたぞ!」

「そのまま飛んだっス!」


 ザコワニとはいえ、鳥が抱えて飛ぶなど……。

 やはりなにかのスキルだろうか。


「あっ! 落とされましたー! あんな高いところから!」

「ワニ助ーっ!」


 リンが目を覆い、トウコが手を空中に差し伸べる。


「なに感情移入してんだよ……」


 地面に叩き付けられたワニに鳥が追撃を加える。

 ワニは絶命して塵になって消える。


 鳥は満足したように飛び去っていく。


「行っちゃいましたねー」

「逝っちゃったっスねー」


「ふーむ。てっきり肉を食うのかと思ったが……倒しただけか」

「あ! 【捕食】ですね?」

「そーいえばそうっス! 食べなくていいんスね!」


 【捕食】があると同士討ちをするものと思っていたけど……。


「鳥は経験値が欲しいのかな?」

「そうかもしれませんねー」


「まあ、勝手につぶし合えばいいっス!」

「ワニ助はいいのか……」


「今日は一羽だけなんですねー」

「ああ、前は二羽いたな」


「さっきのは小さいほうっス!」

「今日は見当たらないな。まあ、ここは広いし別の場所に居るんだろ」


「ボスエリアまで行けばいるはずっス!」

「そうですねー」


「んじゃ、進むぞ! 飛び去った今がチャンス!」


 俺たちは先を急いだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] いやボスが経験値を得て強くなることも考慮しようねトウコちゃん…? そういや以前背中にタンク積んで凄い水圧で宙に浮くのありましたねぇ…それが前に向くと…とても危険w
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