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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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狩りの準備はキャッチボールで! その2

「では、さっきと同じくらいで――ファイアボール!」

「よし!」


 【操水】で作る壁を少しずつ薄くしては、火球を防ぐ。

 これをくり返して、最小限の厚みを探る。


「おっ!? これくらいだと防げないか……。じゃあ、もうちょい厚くしてもう一回!」

「はーい!」


 水の壁はかなり薄くても火球を防ぐ。

 炎の燃焼は爆発とは違う。


 水は熱を奪うことで火を消しもする。

 それだけでなく、水中には燃焼に必要な空気がない。

 だから炎は水壁を通り抜けられないのだ。


「じゃあ次はファイアランスで試しましょう!」


 リンが手の中に炎の槍を生み出している。

 火球と火槍の違いを試すわけだな。


「おう! ちょい待ち!」


 俺は水の壁を厚くする。

 念のため、さらに分厚く!


「では! ファイアランスーっ!」

「おおっ……! すごいな! なんとか防げたけど、かなり壁がえぐられた! 貫通効果か……?」


 ファイアランスはただの燃焼効果じゃないんだな!

 火球より速く飛ぶだけじゃない。

 貫通効果がある……?


「はい! ゼンジさんの槍みたいに、なんでも貫く感じです!」


 いやいや! 俺の槍にそんな効果ない!

 でも指摘はしない。


「お、おう。そういうイメージなんだな……うん。いいと思う」

「えへへ……でもさすがゼンジさん! すっかり防がれちゃいました!」


 リンはそういうイメージで魔法を練っている。

 想像を力に変えているのだ。


 それが【火魔法】の燃焼効果に、弾速の増加と貫通力を付加している。


「やはり魔法攻撃を水で防ぐなら、厚みがないと安心できないな」

「鳥さんの火の玉は、今の魔法より弱かったと思います!」


「ならこれで防げるな!」

「はい!」


 あと必要なのは水の量。

 水が足りるかが心配だ


 ペットボトルの水なんかじゃ足りない。

 つまり、水のある場所でしか充分な厚みの壁は作れない。


 ワニがいる水場を避ければ水は手に入らない。

 しかし、鳥とワニの両方を同時に相手にするのは難しい。

 難しいところだな。



「水噴射なら、お水がなくても大丈夫ですよね?」


 リンが言っているのは、鳥の火球を水噴射で受ける、ということだろう。


「ああ。タイミングは難しいけど水噴射で防御もできるはずだ。だけど発動が遅いんだよな……」


 事前に準備しておくか、水を出しっぱなしにしなきゃならない。

 後手に回ると防御できなくなる。

 発動が遅いし、クールダウン時間があるので連発できない。


 防御に使うなら【操水】が勝る。

 【水噴射】は小回りの利かない不器用スキルなのだ。



「じゃあ練習しましょう! 少し離れてファイアボールを撃つので、防いでください!」

「おう!」


 俺たちは拠点から少し離れて、水と火を撃ち合う。

 充実した訓練になった!



 トウコが手を振りながら走ってくる。


「店長ー! リン姉ー! 弾はバッチリ集まったっス!」

「よし! じゃあ鳥狩りに出発するぞ!」


 準備万端!

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― 新着の感想 ―
[一言] 訓練相手がリンちゃんだからよかったが これがトウコだったら手加減も配慮もせずにバカスカぶっ放しそうだなこれw
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