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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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第八エリアは新モンスターで!

<エリアの境界線を越えました>


「システムさん、ありがとうー! ここから第八エリアみたいです!」

「おお。ついにか! 見た感じはあまり変わらないな」


 トウコが少し先を指さす。


「あ! あっちに水たまりあるっス!」


 いかにもワニが居そうな水場だが、遠すぎて詳細はわからない。


「少し遠いですねー」

「んじゃ、双眼鏡でのぞいてみるか」


「草がジャマっス!」


 背の高い下草が邪魔で視界が悪い。

 スキマから水場は見えているが……。


 登れる木は近くにない。


「なら忍術で解決してしまおう! 分身の術!」


 分身を二体出して、向かい合わせて腕を組ませる。


 その上に飛び乗る。

 組体操みたいなものだ。

 分身の土台はしっかりと安定している。


「おおー! サーカス店長っス!」

「身軽ですねー!」


 【軽業】や【跳躍】があるからね!


 双眼鏡を構えると、水場がよく見える。


「ふーむ。ワニが何匹もいる。……お、鹿もいる。ワニに食われたぞ!」


 水を飲もうと思ったのか、鹿が無警戒に水場へ近づいていく。

 そこへ水中からガブリとワニが食らいつく。

 逃れようともがく鹿に他のワニが集まってきて――


「うわぁ……ひどいもんだな」

「あたしもみたいっス!」


 トウコがぴょんぴょんと飛び跳ねている。


「見て楽しいもんじゃないが、まあ……今後のために見ておいたほうがいいか」


 俺は分身から跳び降り、トウコに手を貸して登らせる。

 トウコが双眼鏡を構える。


「うあー! 血だらけっ! 肉が見えちゃってるっス!」

「と、トウコちゃん! 言わないでー!」


 リンは両耳を押さえてしゃがみこんでしまった。


「あ、やられた! 塵になったっス!」

「捕食してるんだな。もしかしたらシカが小さいのはワニに食われて成長できないからか」


 塵になっても腹にたまるのかな?

 それとも経験値的なもので腹が膨れるんだろうか。


 モンスターの食生活って謎だよな。



「そういえば、森にいた鹿さんはもっと大きかったですねー」


 動物の鹿より大きく、馬より小さい程度。

 角ももっと立派だった。


「森には草やキノコがたくさんあるし、鹿にとっては暮らしやすいのかもしれないな」


 ここに居る角鹿は、動物の鹿とそう変わらない。



 リンが空を指さしている。


「あれ? なにか飛んでいませんか?」


 俺も空を見上げる。

 もう雨は上がっていて、気持ちのいい青空が広がっている。


 たしかになにか飛んでいる。

 翼を広げた鳥だろうか。コウモリとは違う。

 種類まではわからない。


「トウコ、双眼鏡で見えるか?」

「んー! ちょっと待ってほしいっス!」


 しかしトウコは夢中で双眼鏡をのぞき込んでいる。

 向けているのはワニのいる水場である。


「そっちじゃなくて空を見てくれ! 鳥だよ!」


「こっちも鳥がいて大乱戦っス! おー? ワニがやられたっ!」

「ワニがやられた!? 鳥にか!?」


 俺も水場に目をやる。

 なにかが水場の上を飛んでいるが……。


「鳥っス! デカい鳥がグワーって!」

「ゼンジさん! トウコちゃんっ!?」


 リンが俺の袖を引く。


「どうしたんだ?」


 振り返ると、リンはこわばった顔で空を指さしている。


「鳥さんが……来てます!」

「……おいおい! デカいな!」


 小さく見えていたのは距離のせいだ。


 普通の鳥ではありえない巨体!

 巨大な鳥がこちらに向かって飛んでくる!


 周囲に身を隠す場所はない!

 迎撃するぞ!

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― 新着の感想 ―
[一言] ワニを食えるサイズの鳥って…ロック鳥か何かかな?
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