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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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カテゴリという切り口で考えてみる! 【物品鑑定】【食材鑑定】

 体液や汁など、生物に由来するものは【操水】で操れない。


 それ以外にも毒や回復など、カテゴリがマッチしないと対象外になる。

 治癒薬や状態異常回復薬のような魔法の水薬(ポーション)は扱えないってことだ。



 【水忍法】からは脱線するが、鑑定のおかげで面白いことが分かった。

 クラフトを行うとアイテムのカテゴリが変わるのだ。


 たとえば【毒術】でクラフトすれば毒物になる。

 【薬術】で薬を作れば回復になる。


 素材から毒物や回復に変わるのだ!



「リン。せっかくだからいろいろ鑑定してみようぜ!」

「はいっ!」



 俺たちは素材をシステムさんに鑑定してもらった。


 結果――


<名称:水。カテゴリ:素材>


 これは水道水やミネラルウォーターだ。

 カルキとか混ぜ物もあるだろうけど、そのへんは無視されるようだ。

 微量だからね。



<名称:塩水。カテゴリ:素材>


 これは塩を溶いた水だ。

 海水も塩水になるのかな? それとも海水になるのか?


 さすがに海水を汲みに行くのは面倒である。

 機会があれば試したい。



<名称:オレンジ果汁。カテゴリ:素材>

<名称:リンゴ果汁。カテゴリ:素材>


 オレンジジュースやリンゴジュース。

 果汁百パーセントでも濃縮還元でも結果は同じだった。



「食材鑑定だとジュースは食材になりますねー。食材かそうでないかを鑑定するみたいです!」

「物品鑑定だと素材扱いなんだけど、ちょっと違うんだな」


「物品鑑定より食材鑑定のほうが詳しくわかるってシステムさんが前に言っていましたー」

「より細かいカテゴリがわかるってことだな」


「そうなの? システムさん?」


<オレンジ果汁は素材カテゴリであり、食材カテゴリにも該当します>


「素材に食材が含まれるわけじゃないのか?」


<別カテゴリに分類されます>


「へえ。ちなみに素材の上位カテゴリは?」

「どうかな?」


<不明です。または、権限が不足しています>


「おっと。またこれか!」

「残念ですねー」


 細かいことを聞くと教えてくれないシステムさん。

 権限上げたいね!



「オレンジジュースに毒を混ぜたらどうなる?」


<名称:毒入り果汁。カテゴリ:毒物>


「あ、毒物になっちゃいましたー」


 つまり素材や食材ではなくなった。

 カテゴリが素材から毒物に変ったんだ。



 脱線するが、この毒オレンジジュースをもとに【毒術】で再度クラフトできる。

 入れた毒に関連した毒が作れるだけで、あまり意味はない。


 【忍具作成】も忍具を素材に作り直せる。これと同じだ。



「じゃあこの忍者刀を鑑定してみてくれ」

「はーい。システムさん。どうですかー?」


<名称:忍者刀。カテゴリ:武器>



 俺は腕を組んで唸る。


「ふーむ……武器か。忍具じゃないんだな」

「これって、鑑定するスキルによって違うでしょうか?」


「つまり【忍具鑑定】で調べたらカテゴリが忍具になるのか……ふーむ」


 【忍具鑑定】なんてスキルは持っていないし、いらないけど!

 限定的すぎるわ!


 もし忍具を判別したければ【忍具収納】に突っ込めばいい。

 収納できれば忍具である。


 おそらく【水鑑定】があれば、カテゴリが水かそうでないかを判定できる。

 そのカテゴリに該当する場合だけ【操水】の対象になると考えられる。



「さて、だいたい調べたかな?」

「操れる種類はわかった気がします!」


「空中には浮かせられないし、最大量は百リットルくらいだし……」

「少ないと操れないんですよね?」


「あ、最小量か。水滴みたいに小さいと操れない……というかかなり難しい」

「私もすごく小さい炎は出せません。小さくてロウソクの炎くらいですねー」


 リンが指先に火を灯して、どんどん小さくしていく。

 ある程度小さくなったところで消えてしまった。


「魔法も同じか」

「いっしょですね!」


「水滴を操れないのは……箸で砂つぶをつまめないような感じかな。精密な操作というか……練習が必要かな?」

「一緒に練習しましょう!」


 リンがにこにこと申し出てくれる。

 練習か……。


 服にしみこんだ水を操る練習……。

 肌の水滴を操る練習……違う!


 そんな練習に誘われているわけではない……違うよな?


 そういう練習ならすごく集中できそうな気はするが……!



「サイズとは違うが、服にしみこんだ水も操れなかったな」

「泥水みたいに、お水じゃないものが邪魔しているんですよね?」


「混ざった砂がノイズになるとも考えられるし、砂が増えると水から遠ざかるとも考えられるな」

「お風呂に入れたお洋服はよくて、お洋服に水をかけてもダメということでしょうか?」


「うん。どちらがメインになるかってことだろう」


 大量の水に少しの異物であれば操れる。

 ほぼ水である。


 逆に布に少しの水がしみ込んだ状態……これはほぼ服だ。

 つまり濡れた服は、防具や服のカテゴリに入ると予想できる。

 だから【操水】で操れない。



 ふーむ。

 なるほどなぁ……!


 カテゴリで考えてみるとポーション手拭いが忍具収納に入る理由がわかる気がする!

 ズルやチートではなく仕様なのだ!


 手拭いは忍具カテゴリ。

 ポーションは回復カテゴリ。


 手拭いにポーションを含ませれば、カテゴリは忍具なのである!

【水忍法】に水上歩行はないと言ったな……あれは(ミス)だ!


誤:ちなみに【水忍法】に【水面歩行】は見当たらない。

正:ちなみに【水忍法】に【水面歩行】があるが、取る必要はないだろう。


手元のスキル設定のメモと本編の記述がズレていました……!

合わせて初出時の【水上歩行】→【水面歩行】に修正しました。

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― 新着の感想 ―
水の上を歩く場合、水魔法だと【水面歩行ウォーターウォーキング】が必要なのかな? 濡れた服から水分を抜くには【水浄化ウォーターピュリフィケーション】かな? 乾かすだけなら【乾燥ドライ】だろうけど、水分を…
[一言] ふと思ったが… リンちゃんダンジョン通称リンダンを進めてシステムさんを成長させればより検証が捗るのでは…?
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