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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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水面歩行の術! 橋がなければ水の上を歩けばいいじゃない!?

 第六エリアにはボスではないワニがいる。

 一匹くらい狩っていこうかとも思うが、やめておく。


 帰りの魔力を残しておかなきゃな。

 新しいエリアで単独行動は避けたい。


 葦のような植物を少し持ち帰ることにする。

 これが何かの役に立つかもしれない。



 さて、川の前に到着。


 さっきのように川底を歩いてもいいが、同じ方法では面白みに欠ける。

 ここは水面歩行で行く!


 ちなみに【水忍法】に【水面歩行】があるが、取る必要はないだろう。

 【操水】を使えばできるはずだ!


 風呂場で水を固めたときと原理は同じ。

 川の水を固めようとしても流されてしまうが――


 それで良い!



「いざ! 水面歩行の術!」


 川岸を走って勢いをつけ、川に向かって踏みきる!


 そのまま濁った川面(かわも)に着水する直前に【操水】を発動!

 足元だけ水を固める!


 流氷(りゅうひょう)のように水に浮かぶ足場を作る。


「とうっ!」


 着地成功!

 揺れる足場の上でバランスを取りながら、さらに跳躍。

 後は連続して走るだけ。


 バランスを崩したときは【空中歩行の術】で姿勢を保てばいい。



「――よし! 渡りきった!」


 対岸に着地する。

 うまくいったな!


 行きと違ってスムーズだ。

 時間もかからないし、魔力消費も小さい。


 【操水】スキルレベル二の発動は素早い。

 そしてクールダウン時間もないから連発できる。

 足場だけを固めているから、操る水も少なくて省エネである。



「ゼンジさーん!」


 リンが遠くから声を上げ、手を振りながら走ってくる。


 トウコと自律もリンのそばにいる。

 二人は何かしゃべりながら歩いてくる。


 トラブルがあったわけじゃなさそうだ。



「そんなに急いで、どうした?」

「戻ってくるのが見えたので、迎えに来ちゃいました!」


 リンは息を乱しながらも、笑顔で答える。

 俺も笑顔で応える。


「そうか。とりあえず新しいエリアを見てきたけど問題なさそうだったぞ」



 そこにトウコと自律分身がやってくる。


「よう(本体)。こっちはトウコの新スキルを試していたところだ。詳しいところは俺の記憶を読んでくれ!」

「おう(自律)。じゃあ解除するぞ!」


 俺は【自律分身の術】を解除して【意識共有】でフィードバックを受ける。


 ふむふむ。

 小山で待てと言って俺が偵察に出てすぐ、トウコが飽きて試し撃ちに行くと言い出したらしい。


 【安定化】のスキルレベルを上げたので、すぐ試したくなったんだな。

 気持ちはわかる。


 結果は――安定感は増したが連発は難しい、というところ。


 【安定化】はブレや反動をゆるやかにしてくれる。

 しかし、補正には限度があるようだ。


 さて、フィードバックは以上。

 短時間なので記憶の受け取りはスムーズだ。



 トウコが言う。


「一発ならいいけど連続して当てるのはむずいっス!」

さっきも(自律が)言ったが、素直に両手撃ちにしとけ!」


 拳銃は片手で撃てる。

 マグナムだって片手で撃てるよう設計されている。

 とはいえ、両手で構えて射撃したほうが命中しやすい。


 ついでに両手に銃を持ってたらリロードに困るし!


「まあそうっス! だけど二丁(にちょー)拳銃はロマンなんで!」

「そか。まあ頑張れ」


「塩っス! 塩対応(しおたいおー)っス!」

「それより偵察結果を聞いてくれ!」


 そろそろ本題に入らせろ!


 トウコが目をむく。


「それよりってー!? 店長、うすしお味っス!」


 なんだそりゃ!?

 濃くなったほうがしょっぱい対応なんじゃないのか?


「試し撃ちにも付き合ったし甘々対応だろ!」

「もっと褒めたり称えたりしてほしいっス!」


 えぇ?

 正直、ホメる要素が見当たらない。


「反動が幾分マシになってよかったな! すごいぞ! ……こうか?」

「ザツぅ! でもまあいいっス!」


 トウコがにへら、と笑う。

 いいんかい!



「さて、偵察結果だが――」


 俺は見て来た情報をリンとトウコに伝える。


「えっ? 川の底を歩いたんですかー!? すごいですね! 私も近くで見たかったなぁー!」


 リンは俺の話にいちいち驚いたり喜んだりしてくれる。


 これぞ真の甘々対応か!

 あまーい!

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― 新着の感想 ―
[一言] しっかし彼氏彼女の間にいつもトウコがいるのによくこの2人平気でいられるな… 2人きりになりたい時とかないのかな?
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