表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

878/1497

【操水】で操れないものとは……!?

 リンがあっと口元に手を当てる。


「あっ! 私のことばっかりでしたが、ゼンジさんの【操水】も試しますよね?」

「【操水】ならスライム相手にもう試したぞ」


「あれ? いつのまに?」

「スライムを見つけてから倒すまでの間にな。試したのは体の水分を操れるかってことだが……ムリだった」


 スライムに【操水】は効かない。


 トウコが不思議そうに言う。


「うぇ? ダメなんスか? スライムなんてほとんど水っスよ!」

「人間だって水分が多いだろ? でもムリだ」


 これはゴブリンでもう試したので結果は予想できていた。

 ちなみに自分の体の水分も操れない。


 リンが言う。


「【操水】はなんでも操れるわけじゃないんですね?」

「そうだ。生物に含まれる水は操れない!」


「またケチっスねー!」

「まあ、こんなもんだろ。生物の水分が操れるならほぼ即死させられるし」


脳汁(のうじる)も水っス!」

「いちおうゴブリンで試したが、血液は操れなかったぞ」


 人体のほとんどは水だというが、やはり操れない。

 ゴブリンを絞ったり乾かそうとしたができなかった。


 体内の水分は【操水】の対象外である。

 対外に出た水分――つまり体液も対象外である。


 体内の水分を操作できるなら、たいていの相手は一撃で倒せるだろう。

 脳を揺らすとか、心臓を引きちぎるとか。


 それはもう水操作とは違う能力だ。

 体液操作じゃないかな?



 トウコが舌を出す。


「うぇー!? 店長、なかなかグロいっス!」

「安心しろ。操れなかったから何も起きなかった。他の体液もムリだ」


 リンが首をかしげる。


「他の体液って、唾液とか……?」

「ああ。自分の唾液で試したけど動かせない」


 唾液を操って戦っても弱そうだが……。

 いや、口から水や体液を飛ばす能力はたまに強い奴いるよな!


 忍者あるある!

 口から飛ばす攻撃は即死!


「血はどうっスか?」

「ゴブリンの血は操れなかった。自分の血では試していないけど、無理だろうな」


 わざわざケガして試すのは違う。


「残念っス! 約束されし赤き刃――ブラッドソードができないっス!」

「使えたとしても出血多量で死ぬって!」


 トウコたちは吸血鬼の剣士と戦ったときには意識がなかった。

 のちのデブリーフィング(反省会)で内容は知っている。


 たしかに血の剣は中二病(ちゅうにびょう)心をくすぐる。

 赤い剣士さんは中二病患者だったのか!?


 それはさておき、血液で戦うのは吸血鬼だからできる技だ。

 人間にはツラいだろう。


「じゃあじゃあ、他の体液はどうっスか?」

「他なあ……一応試したがムリだな。どう試したかは気にするな」


 もちろんトイレでも試した。


 どうやって?

 それは秘密だ。


 ほとんど水分でも、ダメなものはダメ。


 【忍具収納】が忍具しか収納できないように【操水】にもルールがある。

 水分を多く含めばいい、とはいかない。


 水ってなんなの? という深い深いテーマである。

 後で助手と検証に励みたい!

【操水】のルール:体液は操れない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
身体の水分を奪ってダメージを与える魔法は【脱水デヒドロバイト】かな? 生命力にダメージを与えるものだと【死の手デスタッチ】ですけど。
[一言] 体内の水分ましてや体液操るのは当然! と山田風太郎作品から学んだら トウコ好みのエロ忍法が取得候補リストに一気に増えそう
[一言] >【操水】のルール  聖水(対アンデッド)などは調達できるか不明だけど、毒術で作ったりニコチンなどの水溶性の毒と組み合わせたり、pHの極端な水(酸やアルカリ)を操ってetcetc  色々…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ