表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

869/1503

現役女子大生モデルの【ポージング】にご注目!?

「はやくっ! はやくっ!」


 リンが困った顔で立ち上がる。

 そして虚空に向かって口を開く。


「システムさん。どうやるんですかー?」


 今は見えないが【サポートシステム】に話しかけているのだ。

 リンはふむふむとうなずき、意を決したように深呼吸する。


 リンが立ち方を変える。


「では……こうです! 【ポージング】!」


 リンは俺たちに向かって体を少し傾ける。

 両足を開いて立ち、腰に手を当てる。


 ごく何気ない動作。派手な動きではない。

 それなのにポーズがスタイルを際立たせて……見惚れてしまう!


「おお、立体感があるな!」

「モデルみたいっス!」


 俺はあきれ顔でツッコむ。


「そりゃそうだ! 現役モデルだぞ!」

「あ、そーっスね」


 トウコがぺろりと舌を出す。



「少し魔力を使うみたいです。クールダウン時間もあるみたいですねー」

「へえ。【ファストスラッシュ】みたいなアクションスキルか」


 魔力が消費されたなら効果も出ているはずだ。

 しかし、スキルの効果なのか普通に見惚れたのかの判断が難しい。



 リンが改めてポーズをとる。


「こうやって少し体を傾けると動きが出るそうなんです!」


 腰のくびれが強調され、ボディラインが左右非対称になる。

 肩や骨盤に動きが生まれる。


 斜めに角度をつけた脚はすらりと美しく伸びている。


 いやらしさよりカッコよさを感じるな。


 実に良い!

 いくら見ていても飽きないぞ!



 リンが顔を赤くして俺に訊ねる。


「ど、どうですか?」

「ああ、うん。すごくいい!」


「えへへ。ありがとうございまーす! これはコントラ……なんとかっていうポーズです!」


 うろ覚えかい!


「コントラスピリットっスね!」


 ぜんぜん違う!

 エイリアンとは戦わない!


「たしかコントラポストだろ。重心を片足に乗せる立ち方だ」


 リンが胸の前で両手を組むようにして言う。

 これもポーズの一種なのか!?


「ゼンジさん、詳しいですねー」

「まあちょっと調べたことがあって……詳しくはない」


 リンがストーカーされていた頃に調べたのだ。



 リンが少し前傾姿勢になって上目遣いのポーズ。


「それで……どうでしょうか?」


「どうって……最高だ! さすがプロ!」

「エロカッコいいっス!」


 俺とトウコが口々にリンを称える。

 ポーズを決めたらヘンだって?

 そんなことはない!


 リンが困ったように笑う。


「あはは……その褒めてもらえてうれしいですが、スキルの効果はどうですかー?」


「ああ! そうだったな!」

「スキルのせいかどうかわかんないっス!」


「じゃあスキルを使わずに……どうでしょうか?」


 リンがポーズを変える。

 ふむ……いいね!


「今度はスキルアリで頼む」

「はい!」


 リンは、腕を組んで斜めのスタンスをとる。

 さらに首を少し傾けて、足を軽くクロスさせてポーズをとった。


 うーん。大きな差はないが……。


 いや?

 気をつけないと分からない程度ではあるものの確かに違いがある!


 周囲がぼやけてリンだけが視界に入るような……。

 そして、目を離すのがもったいないような気持ちがわき上がる感じもある。



 これはカミヤの【魅了】とは違う。

 あれは荒々しく心をひっぱられるような感じだった。


 こちらは優しく包み込まれるようなやさしい感覚。


「うーむ。ポーズの上手さやスタイルの良さが変わるわけじゃないけど……目に飛び込んでくるような感じがあるな」

「キラキラしてるっス! これをオカズにごはん三杯はイケるっス! うへへー」


 ヨダレ出てるぞトウコ!



 リンが首をかしげる。

 そんな動作もいつも以上にカワイイぞ!


「精神に働きかけるスキルだから自覚できないのか?」

「そうなの? システムさん」


 タコウィンナーが現れて解説する。


<スキルの効果は発揮されています>


「ふーむ。物理的な効果がないスキルは判断が難しいな」

「まだスキルレベルは上げてないので……でも、こんなの役に立ちませんよね……」


 リンがしょんぼりと肩を落とす。


 たしかに今の【ポージング】でカミヤの【魅了】が解けるかというと……。

 しかしそれはリンの魅力がカミヤに劣るという意味ではない!


「いや! スキルレベルのせいだ!」

「上げちゃえばいいっス!」


「……はい! では……上げちゃいます!」


 リンがえいっという感じで指を振る。

 【モデル】のスキルレベルを上げたようだ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
【ポージング】って敵の注目を集めるスキルですよね。 盾戦士がヘイトを集める【挑発タウント】とか某ヒーローが楽器を奏でて敵の気を引く【注目アテンション】みたいな感じかも?
[一言] これはレベルアップしたモデルスキルでリンちゃんさんが動画作ったらバズりまくって大変になるな… 新たなストーカーが沸かないといいがw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ