表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

813/1501

援軍到着! 戦力分析!

「やあ、クロウ君!」


 御庭の服はいつも通り。

 高級そうなスーツにサングラス姿である。


 だが持ち物はいつもと違って物騒だ。

 銃を握っている。

 それも小型の短機関銃(サブマシンガン)

 日本国内でおいそれと持ち出せるものじゃない。


「よう、御庭。ナギさん。サタケさんも!」


 ナギさんはいつも通りのスーツ姿。武器は持っていない。

 俺の言葉に小さくうなずいただけ。クールである。



 サタケさんが言う。


「ごほん。待たせたな、クロウさん。――エドガワ、アオシマ(ハルコ)状況はどうだ?」


 サタケさんはエドガワ君とハルコさんの元へと向かう。

 三人で話し込んでいる。



 御庭が言う。


「ハカセから話は聞いたよ! それから、クロウ君たちが捕まえた吸血鬼から得た情報もある」

「お、はやいな! なにかわかったか?」


 捕まえた吸血鬼をサタケさんと尋問したのだろう。

 なにを聞けたか気になるところだ。


「細かい話はあとで話すね。まずはここにいる吸血鬼の数について話そう。もともといたのは十一体だった。クロウ君たちが倒した三体とそこの彼(オカダ)、路上で捕まえた吸血鬼を引いたら、あと六体いることになる」


「六人か……。俺たちはさっき、ここで客の一部が吸血鬼に変わるのを見た。だからもっと数は増えている」

「クロウ君は吸血鬼の戦力をどう見る?」


「……戦うにはちょっと厳しい人数だな。数だけじゃなくて吸血鬼は一体一体が強い。能力もそれぞれ違うから対処がむずかしい」

「うん。僕もそう思う。そこの彼が捕まえた吸血鬼だね。強いのかい?」


 御庭が転がっているオカダを指さす。

 オカダは自律分身が見張っているが、まだ寝ている。


 俺は言う。


「ああ、強かった。再生能力が厄介だし、格闘技を使う。魔法や必殺技(アクションスキル)は見せなかったが――攻撃を避ける余裕もないくらいだった」


 俺は無意識にジャブをガードした腕をさする。

 戦いの興奮が冷めたせいか、痛みを感じる。


 リンがあわてる。


「ゼンジさん……おケガしたんですか!?」

「ん、ああ。ちょっと腫れてきたかな。折れてはいないし大丈夫だ。あ、そういえばリンとトウコが戦った相手はどうだった?」


 オカダとの戦いに集中していたので、リンたちに注意を向ける余裕がなかった。


「まあまあ強かったっスね! 鎧の奴はタマを弾くし、魔法の奴はこそこそ隠れるっス!」

「でもトウコちゃんと一緒だったから、なんとかなりましたー」


 御庭が言う。

 サングラスに隠れて目は見えないが、口調はいつもより重い。


「三人とも敵が強いと感じたんだね。尋問した吸血鬼の話だと、彼らのリーダーである強い吸血鬼もいるらしい」

「リーダー? ウラドや暴食のような奴がいるのか」


「女性らしいので、前の事件とは別人だね。さて、相手の戦力と僕らの戦力から考えて、ダンジョンの中に踏み込むのは危険だと判断するよ」


 ダンジョンに入らない……?

 つまり中の人間は助けられないことになる。


 俺も危険だと思うが……それでも――


「ナギさんがいてもムリなのか?」

「ダンジョンの外でならナギ君がなんとかしてくれる。だけど、中では危ないかな」


 御庭やナギさんは異能者だからダンジョン内では力を発揮できない。

 エドガワ君とハルコさんもそうだ。


 俺、リン、トウコは力を発揮できるが、全体で見れば戦力は下がる。



 ナギさんが言う。


「そうですね。御庭さんはここ(領域内)にいるのだって危ないですよ」

「はは……僕のことはナギ君が守ってくれるから大丈夫だよ」


 ナギさんは小さくため息を吐いたが、それ以上は言わなかった。


 俺は言う。


「まだ中には連れ込まれた人間がいる。獲物として連れ込まれた被害者たちだ。吸血鬼は人間狩りのパーティーをすると言っていた。どれだけ生き残っているかわからないし、時間も経っているけど……何とか助けたい」


「もちろんクロウ君の言う通りだ。なんとかしたいと僕も思う。だけど危険が大きすぎる。ここで待ち伏せして出てきたところを叩いたほうがいい」


 御庭の言っていることは正しい。


 これは公儀隠密のいつものスタンスだ。

 メンバーの命を無駄にしない。不利な戦いは挑まない。


 状況のわからないダンジョンに入って吸血鬼と戦う危険はおかさない。

 それはわかる。わかるが……。



 それでも方法はあるはずだ……!



 サタケさんが言う。


「すまんが、俺たち調査チームはダンジョンに入らない。ごほっ……本格的な戦闘にはついていけないからな」


 御庭が言う。


「そうだね。サタケ君。戦闘は僕らに任せて欲しい。調査チームは捕まえた吸血鬼を拠点へ運んでくれるかな?」

「ああ。エドガワ、アオシマ。いいな?」


 二人がうなずく。


「は、はい」

「ダンジョンの中だとあんまり力も使えませんしぃ……わかりましたぁ」



 俺は言う。


「なら、俺がダンジョンに入って偵察を――」


 そこでパン、と乾いた音が鳴る。

 判断分身が手を叩いたのだ。

 転送門に動きがあったということだろう。


 全員が一斉に口を閉ざす。


 VIPルームから声が聞こえてくる。


「なんだコイツ……! 人間か!?」


 さらに手拍子。

 もう一人来たようだ!


「おいオカダ! ミナミみたいにつまみ食いしてるんじゃないだろうな! 俺たちの分を早くつれて来いよ!」


 男二人の声だ! おそらく吸血鬼!


 こっちの方針はまだ定まっていない……どうする!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この状況だと…兵は神速を貴ぶ、かな
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ