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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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オトリ捜査はパーティ会場で!

 噛みつき事件と失踪事件は関連している。

 それを結びつけるのは赤いクスリだ。


 赤いクスリの流れを追う。

 それはわかったが――


「で、俺たちはどこで、なにをすればいいんだ?」


 御庭が答える。


「具体的には、赤いクスリの売人に接触してほしい。サタケ君たちとハカセ君たちが調べて、だいたいの行動範囲は絞れている」


 おお、さすが御庭。

 聞きたかったことを答えてくれる!


 当てずっぽうに探しても見つかるわけがないからな。


「売人はどんな奴なんだ? 一人か?」


 サタケさんがホワイトボードに写真を貼る。

 監視カメラの映像を引き延ばしたらしく、ややぼやけている。


「こいつが売人の一人だ。被害者Dはこいつから買っていた」

「おお、すでに絞り込めているのか。なら話は早そうだ!」


 サタケさんが言う。


「Dの話では、売人から直接クスリを買うシステムではないらしい。案内されて店に連れていかれる。そこでパーティが開かれるそうだ」


「パーティ……? あまり詳しくないんだが、クスリを売るだけじゃないのか?」


 裏路地でこっそりと取引するイメージだったが……。


「それが失踪事件に関係してくる。Dはパーティの記憶がないと言っている。それが終わるとクスリを持たされて帰されるという」


 記憶がない……?


「つまり失踪事件の起きた店がパーティ会場なのか……!」

「おおーっ! それっぽくなってきたっス!」


 なんだ、それっぽいって!?


 リンが言う。


「失踪した人達もそうしてお店に来たんですね……」

「そうかもしれないな。帰れる場合と、そのまま失踪する場合がある……」


 サタケさんが言う。


「売人を押さえるだけなら簡単だ。だが、それではクスリの流れは追えない。毎回違う店が選ばれているから、直接店を叩くことはできない」


 御庭が言う。


「そこでクロウ君には店に潜入して欲しいんだ! ダンジョンが発生している可能性も高い」

「ああ、任せてくれ。まずは売人を見つけて、店に案内させるわけだな」


「うん。どう進めるかはクロウ君に任せるよ。サタケ君たちはフォローを頼むね!」


 サタケさんが言う。


「売人を脅して店に連れて行かせる方法もあるが……売人が異能者や吸血鬼という可能性もある。街中で暴れられると厄介だ。市民に被害は出せない」


「となると、客のふりをして店に連れて行かせるしかないな」


「おおーっ! オトリ捜査っスね! 楽しそうっス!」

「トウコにオトリ役はムリだろ!」


「ムリじゃないっス! 演技は得意っス!」


「トウコは未成年だろ。夜の街をうろつかせるのはちょっとな」

「はい。私も心配です」


 トウコが目をむいて言う。


「えー!? あたしだけ仲間外れっスか?」

「オトリ役をやらせないだけだ。どこかで待機して、呼んだら突っ込む役だ!」


 そういうシーンがあるかはわからんけどな。

 バックアップ要員である。


「やたーっ! ヒーローは遅れてやってくるっス!」



 俺はサタケさんに向き直る。


「サタケさん。売人がターゲットにしているのはどういう人ですか?」

「被害者Dは三十代男性。家族や恋人はいない。生活に疲れていて孤独。疲れたサラリーマンといった感じだな。ほかには――」


 サタケさんが他の失踪者の情報を話してくれる。


 男も女もいるようだ。

 十代から三十代。四十代以上は少ない。


 職業などに共通する要素はない。

 しいて言えば孤独そうな人が多いようだ。


 弱みに付け込んでクスリを売りつけているわけだ。



 俺は言う。


「オトリ役は俺とリン、あとエドガワ君だな!」

「はいっ!」


 リンがうなずく。

 エドガワ君が驚いた様子で言う。


「は……え? ボクもですか?」


 気弱そうなエドガワ君はオトリとしてバッチリだろう!

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― 新着の感想 ―
[一言] エドガワ君はともかく目立って可愛いリンちゃんさんは大丈夫なんかねぇ…?押しに弱いし。
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