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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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リザルト! 事後処理は和気あいあいと!

 俺はポーションを開栓(かいせん)してリンの腕に振りかける。

 すぐに回復効果があらわれ、傷が小さくなっていく。


「ムリしすぎだ! 大丈夫か?」

「あ、ありがとうございます……あっ」


 リンがよろける。俺は肩を支える。


「おっと」

「あ、その。ごめんなさい。また……」


 リンが力なくうつむく。


 前にもこんなことがあった。

 力の制御を失ってケガをしたり、倒れたり……。


 魔力を使いすぎたのだ。

 普通ならこんなことはできない。


 限界を超えてスキルを使うだけなら俺にもできる。

 だけど、どこまでもできるわけじゃない。


 限度がある。

 これ以上はムリだと、自分自身で歯止めをかけてしまうのだ。

 いわば安全装置。使い手の精神がリミッターをかける。


 リンは(たぐい)まれな集中力で、その制限を無視(スルー)できる。

 ……できてしてしまう。


 腕が燃えても魔法を放ち続ける。

 頼りになるが……諸刃の(つるぎ)である。



 だがこれは悪いことじゃない。

 恥じることではないはずだ!


「謝ることなんてない。よくやったよ、リン!」

「よかった、ですか……?」


 リンは不安げに聞き返す。



 もちろん心配だ。

 ケガしたり、疲れ果てる姿を見たくはない。


 だけど……心配だからと押さえつけ、やめさせるのは違う。


 守ってやりたいと思う。無理をしてほしくないと願う。

 だけど、それはただの過保護だ。


 共に戦う戦友として……大切なパートナーとしてそばにいてほしい。


 だから俺はあえて褒める。

 ほめて伸ばす!


「ああ、ナイスだった! 次はケガしないようにな!」

「……はい!」


 リンが安心したように笑う。


 さじ加減さえ間違わなければいい!

 使いこなせるようになればいいのだ!



 トウコが汗をぬぐうような仕草(しぐさ)をする。


「リン姉の大技(おーわざ)はカッコいいけどヒヤヒヤするっス!」

「トウコはいつでもヒヤヒヤさせてくるけどな! 火傷(ヤケド)してないか?」


 トウコの服は焼け焦げてボロボロだ。

 呪術師の火魔法をくらったからな。


 見たところ傷は残っていない。

 もうポーションを使ったんだろう。


平気(へーき)っス! リン姉が守ってくれたんで!」

「防火と消火の魔法か。それもナイスだったな、リン!」


 今回、リンは大活躍だった!

 リンがはにかむ。


「えへへ……ゼンジさんとトウコちゃんのおかげです。分身さんも、助けてくれてありがとうございますー!」

「おう。いつだって助けるつもりだよ!」と自律分身。


 自律分身もファインプレイ連発だったな。


 みんなそれぞれが役割を果たした!

 俺もまあ、うまくやれたはずだ。



 トウコがぴょんぴょん飛び跳ねている。


「あたしもあたしも! ほら、いろいろがんばったっス!」

「呪術師を倒してたよな! ナイスナイス!」


 トウコがふくれる。


「うえぇ? なんか投げやりじゃないっスかー!? もっと気持ちを込めてほしいっス!」

「はいはい。よかったよかった!」


 俺は雑にトウコの頭を撫でまわす。

 トウコが顔をゆるめて笑う。


「うへへー」


 索敵にしろ立ち回りにしろ、以前よりずっとよくなった。

 ときおり不注意な場面もあるが……細かいことは後でいい。


 今は勝利を味わうのだ!


 ゴブリンがたくさん出ようが策を練ろうが、なんてことはない!

 俺たちのチームワークはそれ以上に完璧だ!



 トウコを撫でているとリンがチラチラ見てくる。

 ああ、そうだよね。うん。


「あの……」

「はいはい!」と自律分身。


 すかさず自律分身がリンの頭を撫でる。

 よし! ナイスフォロー!


 さすが(自律)、気が利くぜ!


 リンは満足げに口元をゆるめる。


「えへへ……」


 これで円満である!

ついに一千万PV突破! ありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] リン姉が守ってくれんで! た
[一言] 次は明鏡止水の極意を身に着けさせて… は置いといて腕が燃えるのポーションでよく治ったなぁ
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