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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
一章 ステイホームはダンジョンで!

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五階層攻略! 謎の扉に迫る! そこには当然……!?

五階層へ向かいながら新装備の検証と調整は済み。

ダンジョン攻略再開!

 五階層。

 扉の前で俺は瞑想している。


 ここに来るまでに新装備のテストは済んだ。

 各種投げモノや丸薬も多めに用意した。


 荷物が多くなるので、リュックサックに予備のアイテムは詰めてある。

 扉の先に何があるにせよ、できる限りの準備はした。



 俺は目を開けてゆっくりと立ち上がる。


 気力は充実している。

 疲労もなく魔力も充分。


 遅効性の薬草丸、体力回復丸、魔力回復丸を飲んでおく。

 効きはじめが遅くて、長く効く丸薬だ。


 戦闘前に飲んでおけば、戦闘中に効果を発揮するだろう。

 扉を開けてすぐボスがいるとも限らないが、念を入れておく。


 準備万端、ととのった!

 あとは突入あるのみ!



 巨大な扉の前に立つ。

 見上げるほどに大きな扉は、威圧感すら放っている。


「でかいな……。たぶんこれを開ければ、何かあるだろう。いつまでも見上げていても仕方がない……。いざ!」


 扉に手を触れ、押してみる。

 人間の力では到底開きそうもない大きく重い扉だ。


 だが、ごく軽い力をかけただけで重厚な両開きの扉が動き出す。


 ぎぎぎ、と錆びついたような大きな音を立て、ゆっくりと奥へと開いていく。


「おぉ!? 意外と簡単に開いたな……さて、この先は?」



 扉の奥は四階層と似た構造になっている。


 ドーム状の高い天井。そこから鍾乳石が垂れ下がっている。

 床にはところどころに石筍(せきじゅん)が生えている。

 四階層中央にあった地底湖はここにはない。


 輝く水晶によって【暗視】を使わなくても見通せるだけの明るさがある。

 明るさはあるが、霧が立ち込めていて視界が悪い。


 三階層のストーンサークルにあったような巨石が、ぽつりぽつりと鎮座している。

 密集しておらず、単独だ。


 ちぇ。残念。

 まとまって配置されていれば、壁跳躍無双できたのに。



「敵はいない……? 少し進んでみるか」


 見える範囲には敵の姿はない。


 扉を開ける前にもいなかったし、五階層は無人地帯なのか?

 人というか、モンスターだけど。


 扉を背に、足を進める。

 背後を振り返っても、扉は閉まっていない。


 閉じ込められてはいない。

 とりあえず安心だな。


 ……とりあえず。



 扉が開いてから、遠くでごうごうと低い(うな)るような音が聞こえている。


 巨大な生き物の息吹のようでもある。不気味だ。

 洞窟内のため、音が反響して判別がつかない。


「これは……何の音だ? いきなりドラゴン登場とか、やめてくれよ?」


 強敵を想定していろいろと用意はしてあるが、巨大なドラゴンなどに勝てる気はしない。

 そういうのは、ちょっと段階踏んでほしい。


 これまでのダンジョンの雰囲気からは、そんな無茶な難易度の敵は出ないはずだ。

 ……出ないでくれよ!?



 ところどころに、三階層のストーンサークル前にあった岩の山がみられる。

 両手に抱えるほどの岩なので【投擲】するには無理があるが……。

 何か使い道があるかもしれない。


 さらに足を進める。

 近づくごとに、唸りのような音は大きくなっていく。


 そして、音の正体が判明した。

 視界が開けると、そこには巨大な存在感を放つ、滝が流れていた。


「滝か! でかいな!」


 ごうごうと音を響かせながら、水量の豊かな滝が流れている。

 滝つぼからは水しぶきがもうもうと立ち上がっている。


 そこから流れ出た小さな川があり、流れは速い。

 深さはないが、踏み込めば足を取られるだろう。


 水流は天井の壁際から流れ出ているようだ。

 四階層にあった輝く水晶によって七色に照らされた滝は、神秘的な威容を誇っている。


 これは、なかなかの光景だ!


「おお……! これはまたダンジョン内に観光名所が!」



 滝の上げる水しぶきをスクリーンにして、水晶の光がオーロラのような光を投げかけている。

 滝の轟音に交じって、何かが聞こえた気がする。


「ん……? また何か聞こえるな」


 巨大な羽ばたき音のような、風を切る音。

 音の主を探しても、水しぶきに遮られてよく見えない。


「……まさか、ドラゴンじゃないよな?」


 そして、それは現れた。


 その翼の風圧で、水しぶきの霧が晴れる。

 霧をかき分けるようにして、巨大な翼を持った怪物が姿を現す。


 醜悪な顔。大きな尖った耳。鋭い牙。

 巨大な翼を羽ばたかせ、そいつは耳障りな咆哮を上げる。


「キイイィィィィィ!」


 滝を背に現れたそいつは、巨大なコウモリだ。デカい!


 俺はそいつを真っ向から見据え、口の端に笑みを浮かべる。


「はは、やっぱりお前か! そうだよな。このダンジョンのボスはお前じゃなけりゃな!」



 俺は邪魔になる荷物(リュック)を置いて、クナイを油断なく身構える。


 巨大コウモリが、ひときわ大きく羽ばたく。

 俺に向けて加速をつけながら、滑空してくる。


「さて、お前を倒してコウモリなんてザコだと言わせてもらうぞ!」


 こうして、巨大コウモリとの戦いが幕を開けた。

長いクラフトが終わって、やっと戦闘開始!

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― 新着の感想 ―
[一言] ( ̄□ ̄;)!!巨大コウモリ 滝とコウモリ( ̄□ ̄;)!! え~ 滝とコウモリ…………… あ、コウモリ倒しても、滝が立ち塞がる( ̄□ ̄;)!! 滝登りしてくる鮎、居る…
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