表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

755/1500

攻略開始! 新装備は両手で使う防具!?

 俺たちは拠点から転移モノリスで十階へ飛んだ。

 十一階層から十三階層を目指す!


 事前にチェックした管理コンソールの表示は以下だった。


 --------------------

 ・階層情報

  十一階層から十三階層:

   地形:洞窟

   宝箱:あり

   罠:不明

 --------------------



 宝箱は前に発見したから、ありに表示が変わっている。

 罠はまだ見つけていないけど、洞窟階層にはないんじゃないか?



 十三階層までの地図もノートへ写してきた。

 最短距離でいける。


 装備を試しながら行こう!



「お、さっそく蛾がいるな!」


 松明の明かりに、ちらちらと鱗粉が舞っているのが見える。


「ヘルメットがあるから安心ですね!」

「ジャマくさいけど、布をまくよりラクっス!」


「邪魔くさい言うな! 呼吸がしやすいし視界も良いだろ!」


 毒鱗粉の心配がなければ蛾はいないも同然!


 ひらひら飛んでるだけで攻撃してこないからな。

 棒手裏剣と魔法、銃で次々と撃ち落としていく!



「問題はコウモリだな」

「うんこ爆撃っスね!」

「これは……試せませんよね?」


 想定では耐えられる。


 かんしゃく玉を投げてテストもした。

 そうそう破れたりしない。


「ああ。わざと食らうのはイヤだし、倒しながら進もう!」


 コウモリは遠くから倒してしまうに限る!



 俺たちはサクサクと十一階層を突破する。


 食らってもいいと思っていると気がラクだな

 結局、被弾なく突破してしまった。


 緊張していないのがいいのかな?



 道中、宝箱からリカバリーポーションを回収する。

 コツコツ回収である。



「ゼンジさん新しい武器はどうですか?」

「武器であり防具でもある。使い心地は悪くないぞ」

「盾トンファーっスね!」


 両手に持つ細長い盾だ。

 トンファーのように腕に沿わせて使う。


 普通の盾よりは小型。

 トンファーより少し長い。


 肘側は少しはみ出る程度だが、拳側は少し長い。

 ボクシングのガードのように両腕を上げれば、頭部から上半身をカバーできる。



「おっ! いいところにゴブリンが!」

「カモっス!」


 ゴブリン四人組。

 斥候、盾、剣士、剣士だ。


 呪術師ゴブリンがいないのはラクでいい。

 魔法はトンファー盾じゃ防ぎにくいからな。


 俺は二人に声をかけ、前に出る。


「んじゃ、俺がメインでやるから援護程度で頼む」

「はーい。気を付けてくださいねー」


 もちろん低階層ゴブリンでテストしてきた。

 トンファーと似た使い心地だ。

 【忍具】も乗る。


 ここのゴブリンはもっと手ごわいから、より実践的である!



「ゴブァ!」


 俺に気づいて、盾ゴブリンが大きな盾を構える。

 その後ろから斥候が投げナイフを放つ。


「ていっ!」


 俺はあえて避けず、盾トンファーを構える。

 盾が小気味いい音をたててナイフをはじく。



「ゴァァ!」

「アギッー!」


 盾ゴブリンの両脇から、剣士ゴブリンが走り出てくる。

 同時に二体!


 だか、連携したわけではなさそうだ。

 それぞれが好きに斬りかかってくる!



 俺は右のゴブリンの外側へ踏み込み、大振りの攻撃を盾トンファーでかち上げる。

 そのまま、がら空きの脇腹に盾をぶち込む。


 拳側に伸びた部分は盾としての防御はもちろん、ぶん殴るようにして使うのだ。


「うりゃあ! 盾パンチ!」

「ウゲェ!?」


 骨が折れる手ごたえ!

 ゴブリンが脇腹を押さえて床に沈む。



 トウコが腕を突き上げて叫ぶ。


「うおー! 痛そうっス!」


 盾の面ではなくヘリで殴っているのだ。

 尖った円形になっている。


 防御だけでなく攻撃にも使えるデザインだ。



 リンが警告の声をあげる。


「あっ! 危ないです!」

「おうっ!」


 もちろん見えている。

 二匹を同時に相手しないような位置取りをしていたのだ。



 左から来たゴブリンが回り込んできた。


「ギァッ!」


 やや間抜けな気合の声を共にナタが振り下ろされる。


 俺はそれをやすやすと回避して、その勢いで盾トンファーを横振りする。


「フルスイングっ!」

「ウギィ!」


 トンファーは【体術】と【忍具】でも扱える。

 もちろん【打撃武器】なので【フルスイング】も可能!


 この形状だと長い側をくるりと回転させて打撃する、トンファー特有の打撃には向かない。

 バランスや形状の問題である。


 腕を振って叩きつける感じだ。


 形状についてはギリギリを攻めている。

 盾っぽくしすぎると打撃武器ではなくなってしまうからな。



 効果はいつもどおり!

 吹き飛んだ剣士ゴブリンが、背後の盾ゴブリンにぶち当たる。


「ゴアゥ!」


 盾ゴブリンはバランスを崩しながらも踏みとどまった。

 だが、俺を見失っている。


 俺はもう空中にいるのだ。

 さらに虚空(こくう)を蹴って二段ジャンプ!


「おおー! ここで空中歩行っスね!」

「カッコイイです!」


 もう二人には見せてある。



 盾を跳び越えて背後へ着地。

 背中ががら空きだ。


 盾ゴブリンが振り返ろうとするが、遅い!


「うりゃあっ!」


 首のあたりをしたたかに盾パンチが撃ち抜く。

 さらにもう一撃――


「――アギッ!」


 斥候のナイフが突き出される。

 普段なら一歩引いて回避するところだ。


 しかし今日はあえて受ける!


 左手の盾で攻撃をはじく。

 そのままナイフを盾で制しながら、(ふところ)へ入り込む。


 そして右手で突き!


「せいっ!」


 ゴブリンがのけぞる。

 さらに連続して打撃を入れる。

 ボコボコである!


 連撃によりゴブリンが塵に変わる。

 よし!



 盾ゴブリンがよろけながら振り向く。


「おっと!」


 盾ゴブリンの足を払って床に転がす。

 起き上がろうとするゴブリンの頭部をブーツで踏み砕く。



 最初に脇腹を砕いたゴブリンはまだ床でもがいている。


「んじゃ、あとは片付けるっス!」

「おねがいねー」


 残ったゴブリンをトウコが銃撃して塵に変える。


「新しい武器もいい感じですねー」

「うん。まあ使えそうだな!」


 新武器であり防具、攻防一体の盾トンファーはまあまあである!

ご意見ご感想お気軽に! 「いいね」も励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
トンファーに盾が付いたものというとルナルサーガ(角川書店)の『シールドバトン』かな? トンファーの縦棒が両刃ナイフになっているものだとアーケードゲーム、ストライダー飛竜の『サイファー』という武器だよね…
[一言] 盾というから何かと思ったらトンファーですか… あれネタ武器に見えてすんごい凶悪なんだよねぇ 硬い素材で殴ると撲殺しかねないからまさにダンジョンむきw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ