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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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追放の逆? 逆追放ってなーんだ?

 リンとトウコを呼んでリヒトさんからのメッセージを見せた。


「どう思う?」


 リンが心配そうに言う。


「あちらのゼンジさんは行方不明なんですか……? 大丈夫でしょうか……!?」

「連絡が取れないだけで元気かもしれないぞ」


「そうでしょうか……ゼンジさんが友達に連絡もせず放っておくなんて、考えられません」

「かもなぁ。俺ならちゃんと連絡しそうだよな。まあ、仕事が忙しすぎて昔の友達とは疎遠になっちゃったけど……」


 トウコがいい笑顔で言う。


「たしかに店長はマメっス! 休みの日でも返事くれてたっス!」

「休ませろよ! 俺の睡眠時間はトウコとオーナーに削られていた気がするよ……」


 働きすぎていた当時の俺。休む暇もない。

 休みの日も実質仕事していたし……休暇とは!?


 うーん。

 昔のことは忘れよう!


「リヒトさんとはダンジョンが現れてからの付き合いのはずだ。こまめにやり取りしていたのに、連絡が途絶える状況か……」

「うぅ……心配です!」


 リンは心配しすぎて顔色が悪くなっている。

 悪い想像がふくらんでしまうんだろう。


 俺はリンの頭にぽんと手を置く。


「まあ、あっちの俺の心配してくれるのは嬉しいけど……別人だし、あんまり気にしないでくれ」

「はい。そうですよね。わかってるんですけど……」


 そう簡単に割りきれないよね。

 俺も気になっている。


 トウコはケロっとした顔で言う。


「店長は店長っス! ここにいるから大丈夫っ!」


 割り切ってるよ!?

 トウコはシンプルだな。さっぱりしていてよろしい!


「ま、そういうことだ。俺は俺、あっちはあっちだよ」


 自律分身は俺自身だ。

 でも、あちらの俺は俺とは別人である。

 似ているけど違う存在だろう。



 リンが俺の腕に抱きつく。


「そうですよね! ここにいるゼンジさんが、ゼンジさんですよね!」

「……うむ」


 やわらかい感触。いい匂いがする。


 ……おっと。

 意識がそれた。


「向こうの店長はパージされちゃったんスかね?」

「普通に考えたらパージされたか死んだかだけど……もう一つ可能性がある」


 第三のパターンがあるのだ。


「なんですかー?」

「前に御庭から聞いたんだが、ダンジョンと相性が良すぎると、帰ってこなくなることがあるんだってさ」


「なんスかそれ!?」

「ダンジョンで死んじゃったのとは違うんですよね?」


「出入り口が消えて、ダンジョンの中に消えてしまうんじゃないかって話だ」


 御庭も知らないらしいので、これは推測だ。


 ダンジョン保持者は数が少ない。

 理由はともあれ、すぐにいなくなってしまう。


 無事に暮らしているダンジョン持ちはレアなのだ。

 俺たちのように三人そろってるのは激レアである。



「なんかパージに似てるっス!」

「あの、ゼンジさん。ストーカーさんは世界から追放(ついほう)されるって言ってましたよね?」


 あのときストーカーはこう言った。


 ――禁則事項(きんそくじこう)? ダンジョンのことを人に知られてはいけない……だと?

 ――世界から追放……? なんでそんな……!


 禁則事項とは、ダンジョンやスキルのことを一般人に知られることだ。

 シモダさんに【隠密】らしきスキルを見せてペラペラしゃべってたからストーカーは追放(パージ)された。



「ああ。御庭たちは同じことを()()()()って呼ぶが、ストーカーが聞いたシステムメッセージでは()()だったな」

「ええと……もしかして。相性が良くて帰ってこないってことは、罰として追放されるのとは(ぎゃく)……なんじゃないでしょうか?」


 俺はリンの言葉にとっさに言葉を返せない。

 追放の逆……? 逆ってなんだ?


「バツの逆は、ご褒美(ほーび)っス!」

「罰の逆は褒美かもしれないが、追放の逆じゃないだろ? ……追放の逆とすると、逆に追放するのか? いや……自分から行くってことか?」


「はい。良い人はダンジョンの妖精さんに呼ばれるんじゃないでしょうか?」


 妖精さんて! システムさん的な奴か?

 俺も会ってみたい気がするが……。


 それはさておき、呼ばれる……?

 招聘(しょうへい)……招かれているってことか?


「おお、なるほど!」


 トウコが身を乗り出すようにして言う。


「つまり召喚(しょーかん)っスね! 異世界転移っス!」


 これは想像に過ぎない。

 しかしこの考えはなんだか……しっくりくるかもしれない!

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― 新着の感想 ―
[一言] そもそもダンジョンが異世界?からやってきた異物だから それに適合しすぎた所有者はダンジョンが取り込んでお持ち帰りしちゃう…?普通に怖い案件だなぁ
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