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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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特異殲滅課のお手並み拝見!

 御庭が言う。


「ちなみに僕らはサタケ君の病院で待機していたんだ。立ち会うつもりでね。こういう事態だから、サタケ君の治療は次の機会だね」


 聞いてなくても知りたいことを教えてくれる御庭。

 コミュ(りょく)

 さすが交渉人!


「サタケさんは連れてきてないわけだな。助かる」


 今は重病人を連れてこれる状況じゃない。


「もう少しの辛抱ですね……」

「このあとお見舞い行きますぅ?」


「そうだな。さて、ダンジョンに入るか!」


 放っておいてもトクメツの連中で対処できそうだが、あんまり待たせても悪いし。


 俺たちは転送門へ飛び込んだ。



 ダンジョン内――


 大粒の雨が俺に降りかかる。

 前も見えないほどのスコールだ!


 ということは……。

 うわ、やっぱりそうだ。植物モンスターが活発になっている!


「うわぁー! すごい雨ですぅー!」

「これ、モンスターが活発になる状況ですよね!?」



 トレントが吠える。


「オォォォン!」


 モンスターの群れも入口の近くまで来ている。

 数もさっきより増えているし勢いもある。


 キリト君は――


「おらぁあッー!」

「お、無事みたいだな! 元気いっぱいだ」


 刀を一振りするごとに敵が吹き飛んでいく。

 派手だな! 無双ゲーか?


 ケガは増えているが致命的なケガはない様子。


「あの人すごいですねぇ?」

「敵の真ん中に切り込んでますよ……怖くないのかな……」


「――死ねえッ!」

「オォォォォン!」


 トレントの枝にキリトの刀が食い込む。

 めきめきと音を立てて太い枝が吹き飛ぶ。


「おお! 太い枝を一発でへし折ったぞ!?」


 木を伐りまくった俺にはわかる!

 奴はプロ木こりになれる逸材!



 ハルコさんとエドガワ君が言う。


「すごい切れ味ですねぇ!?」

「切れ味……なんですか?」


 刃物の切れ味とは思えない。

 威力がありすぎるのだ。


 斬ったり折ったりと違う。裂けてちぎれ飛ぶ感じだ。


 反発力か……?

 内側から破裂しているようにも見える。

 ふうむ……。



 御庭が補足する。


「あれは異能だね。刀の表面に作用しているんだろう」


 刀の表面か……。

 たしかに俺と打ち合ったときは刀に触れただけで弾き飛ばされた。

 御庭はその戦いを見ていないのによくわかるもんだ。



「すごいな御庭。見ただけでわかるのか?」

「ハッキリわかるわけじゃなくて推測だけどね」


「へえ。そうなのか」


 御庭の能力はいまだに謎である。

 一発で能力を見抜けるわけじゃないようだ。


「キリト君と打ち合ったとき、剣に触れただけで弾き飛ばされたんだ。力じゃない。あれは【反発の術】に似てた。こんな感じで――」


 俺は【反発の術】で小石をはじく。

 御庭は目を輝かせる。


「おお、すごく忍者っぽい術だね!」

「この術を刀の表面……切断面に生じさせればマネできるかな?」


 刀で斬って、その傷口に反発力を生み出す。

 そうすれば内側から破裂するようなダメージを与えられる。

 ……凶悪だ。


 俺と戦ったときは使っていなかった。

 分身が斬られたが、うちから裂けるようなダメージはなかった。

 狙いも肩だったし、急所ではない。


 つまり手加減――殺す気はなかったんだろう。

 斬ってから考える、と言うのは本気だったか。


 いや、それでも刀で斬られたら大ケガするわ!

 俺がフルスイング峰打ちしてたのと似ている。


「切断面に反発の術か! クロウ君、ぜひ見たい! 試してみてくれるかな!?」


 御庭の食いつきが異常に良い。

 忍術好きすぎる!


 いや、これは忍術だろうか!?


「ああ。それは後で。その前に――」



 キリトが俺たちを見つけて騒いでいる。


「おい忍者野郎! お前も手伝え!」

「おう! わかってるよ!」


 といっても、戦うのは分身だけどね!

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― 新着の感想 ―
[一言] ちなみに重い鉄の刀だと峰打ちでも普通に内出血等で 死ぬ事もあるそうですw
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