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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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乱入者増量によりカオス度上昇!

 玄関が派手に開けられる。

 そして誰かが廊下を走ってくる。


「キリト! コウ! いるかーっ?」


 部屋に飛び込んできたのは腰に刀を差した女性。


 どうやらキリトとカトウの仲間らしい。

 コウというのはカトウの名前かな?



 しかし彼女は、俺たちを見て表情を厳しくする。

 彼女は目の動きだけで室内を見回す。


 表情がさらにきつくなる。

 隠しきれない殺気があふれている。


「なんだ貴様ら!? 敵かっ!」

「いや! 俺たちは――」


「黙れっ! キリトはどこだ!」


 そう言うと彼女は刀の柄に手をかける。

 居合抜きのような構えだ。


 目つきは鋭く、有無を言わさぬ迫力をたたえている。


 初手から攻撃態勢かよ!?


 会話する糸口をつかめず、俺は分身の陰に隠れる。



 長髪のカトウがあわてて俺たちの前に立って、両手を広げる。


「ちょっ! 隊長! 彼らは敵じゃなくて――!」

「キリちゃんは!? 無事なんだろうな!?」


 キリちゃん……?

 キリト君のことか!?


 カトウ(長髪)が言う。


「無事ですって! ダンジョンの中にいて、これから彼らと迎えに行くところです!」

「あ、そうなの? 無事なの? なんだ。それなら早く言ってよー」


 そう言うと隊長と呼ばれた女性は刀の柄から手を離す。


 カトウがため息をつく。


「はあ……。言おうとしてましたよ! 隊長がすぐ彼らを斬ろうとするから!」

「すまんすまん!」


 せっかく交渉がまとまりかけたのに斬られちゃたまらんね!

 話の通じない奴ばっかりなのか、特異殲滅課(トクメツ)!?



 俺は挨拶する。


「あー。どうも。特異対策課のクロウです」

「キリカだ」


 自己紹介短いな!


 なんとなく顔立ちも似ているし、キリトと姉弟(きょうだい)なのか?

 せっかちな感じまで似ないでほしい……。



 俺は続ける。


「カトウさんと話して、これからキリト君を助けに行こうと――」

「助けが必要なの!? 行こうっ! すぐ行こう!」


 隊長のキリカさんは心配した様子で食い気味に言う。

 話聞かねえな!?



 そのとき、窓側から声がする。

 御庭の声だ。


「クロウ君! 無事かい!?」

「ああ、無事だ! 特異殲滅課のひとと出くわして――」


「敵かっ!?」

「違います隊長!」


 キリカさんが刀に手をかける。

 長髪が止める。


 ナギさんが御庭の前に出る。


「下がってください御庭さん」


 御庭が言う。


「うん。ナギ君、危険はなさそうだよ。さて、僕は公儀隠密の御庭と言う。特異対策課と言ったほうが伝わるかもしれないね。君たちは特異殲滅課だよね?」


「そうだ。五番隊のキリカだ」


 お、ちょっと自己紹介が増えた。

 御庭のトークは長台詞でも聞かせる話術があるな。


「僕らは危険なダンジョンの対処をする組織として目的は一致している。ぜひ良好な関係を結んでいきたい。いいかな?」


「ああ。いいぞ」


 キリカさんがうなずく。

 しかし視線は転送門に注がれている。

 そわそわしてきたかな?


「ではさっそくダンジョンに入ろうか。クロウ君、準備はどうかな?」

「問題ない。ハルコさんはどうする?」


 この後は戦闘が予想される。

 無理についてこなくてもいい。


「えっ? ええと、一緒のほうが安心ですよねぇ?」

「じゃ、来てくれ。エドガワ君頼む」


「は、はい」


 御庭にサタケさんの状況を確認したいところだが今は省く。

 おそらく次回に持ち越しだ。


 今日持ってきたポーションは一回分だけ。

 これはエドガワ君に使う。


 俺は家に帰ってからでいい。



「じゃあ私は先に行くからな!」


 キリカさんは返事も待たずに転送門へ飛び込んでしまった。


 長髪のカトウが疲れた顔で言う。


「残念な隊長ですまないな。状況の説明はしてみるが……」

「頼む。キリト君は大きな樹木のモンスターと戦っているはずだ」


「はぁ……面倒だ」


 そういうとカトウも中へ。


 俺は御庭に聞く。


「それにしても、ずいぶんタイミングよく来てくれたな。御庭」

「カメラ映像を見てたハカセ君から連絡があってね。これでも急いで来たんだよ」


 もう少し早かったら完璧だったんだけどね!

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― 新着の感想 ―
[一言] 殲滅課という名前通り揃いも揃って血の気多いな!? ついでに面白いタイミングを測ってたハカセ疑惑…
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