中級銃創造スキルとは?
トウコのレベルが二十になり、中級シューターの職業を選んだ。
新スキルとして【弾薬創造】をレベル2で取得した。
これのレベルを上げる前に、ほかのスキルも見るように助言したところだ。
「とりあえず【中級銃創造】を二段階取ったっス!」
「おお、潔いな!」
「たったの六ポイントだし、ケチケチしてもしょーがないっス!」
「お、おう。そうだな」
俺はケチケチしてますけど!
やりくりが大変なんだよなー。
スキルポイントが貴重すぎるんだ!
「で、なにが出せるようになったんだ?」
「いっぱいあるっス! マシンピストル、ポンプ式ショットガン、レバアクショットガン、リピーターライフルっス!」
「おお、一気に増えたな! さすが中級スキル!」
リンが首をかしげる。
「ましんぴすとる? 機械なのー?」
「連射できるハンドガンっス! こんな感じで!」
トウコの手の中に拳銃が現れる。
「へえ、自動式拳銃だな。見た目はさして変わらないが――」
自動式拳銃はこれまでの【銃創造】でも出せた。
見ただけじゃ違いはわからない。
トウコが身を乗り出して言う。
「連射っスよ! レートが違うんス! レートがっ!」
「れーと?」
「ファイアレート――連射速度っス! 短い時間にたくさん撃てるっス!」
「その銃だとどれくらいだ?」
「試してみるっス!」
「おう」
俺は通路から見張りの分身を移動させる。
トウコが銃を通路に向けて両手で構える。
敵はいないので、空撃ちだ。
トウコが引き金を引くと同時、発砲音が連続して銃口が跳ね上がる。
パララララ、と小気味良い音。
洞窟に反響してかなりうるさいが、味方の銃声だと思えば頼もしい。
「おおーっ! はやっ! レートすごっ!」
「おお! あっという間に全弾撃ち切ったな!」
銃の上部、スライドが下がったままの状態になっている。
スライドストップ。あるいはホールドオープン状態。
トウコはマガジンを抜き出しながら言う。
「反動が強すぎーっ! じゃじゃ馬っス!」
「えーと……使いにくいってことかなー?」
「そーっス。弾がばらけて狙ったトコに当たんないんスよ!」
「一秒くらいで撃ち切ったか?」
トウコはうなずきながら、マガジンに弾丸を込めていく。
器用な指捌きだ。
「そんなもんっス。弾数は……十五発っスね!」
「十五発を一秒か。たしかにすごい連射速度だ」
「敵に当てるのはムズそうっス! ロマン銃っスね!」
「練習だな! 弾が一瞬でなくなりそうだけど」
「【弾薬創造】があってよかったねー」
「そうっスね! ちょっと作っておくっス!」
今日はショットガンで戦っていたから、予備の弾丸もショットシェルばかり。
拠点には予備の弾丸はストックしているが、持ってきていない。
「あとはショットガンとライフルだったな? それも試そうぜ」
「んじゃポンプアクションショットガンを出してみるっス!」
トウコはマシンピストルをホルスターに収める。
サイズはほぼ変わらないってことだな。
トウコの手に光が集まる。
さて、新ショットガンの強さはどうだ……?
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