弾薬創造スキルの効果とは!?
部屋のモンスターを倒して通路は分身に見張らせている。
安全は確保している。
トウコが言う。
「さっそくやってみるっス! 出ろ、弾丸!」
トウコの手が淡く光る。
待つこと数秒。
手のひらに一発の拳銃弾が現れる。
「およそ三秒か……。一発ずつか?」
「んー。一発しか出ないっスねー」
沢山まとめては出せないんだな。
三秒で一発か……。
戦闘中に使うには遅すぎる。
でも、休憩時間に用意するならいいかな?
「他の弾も出せるのー?」
「ショットシェル出ろー! ……あれっ!?」
「ダメか?」
トウコは手を見ているが、発光しない。
発動しないのだ。
「あれー? あ、拳銃弾は出るっス!」
連続して出せないわけじゃあないようだ。
再使用可能時間はないか、短い。
「てことはスキルレベルが足りないんだろ? 説明読んでみろ!」
トウコはなんとなくでスキルを使っている節がある。
ノリと勢いか!
でもそれが有利に作用することもあるからなぁ……。
トウコが空中に目を走らせて言う。
「あれ? 次のレベルでも拳銃弾みたいっス……」
「もっとスキルレベルが必要か? ……あるいは【ショットシェル創造】みたいな別スキルがあるのか?」
【弾薬創造】というネーミングからすると、拳銃弾だけってことはないと思うが。
スキルの説明は不親切だ。
だから、取ってみないとわからない部分もある。
「うえぇ……? これ、ハズレスキルなんスかね?」
トウコは肩を落とす。
リンが励ますように言う。
「たぶん……【銃創造】のスキルレベルと同じなんじゃないかなー? もう少し上げてみたらどうかな?」
「あ、たぶんそうっス! もう一個上げてみるっス!」
トウコが指を振る。スキルレベル2にしたようだ。
そうするとスキルレベル3の説明が読める。
「そうだな。スキルレベル1だと、たいていショボい。お試し版みたいなもんだし」
「あ、ほんとだ! スキルレベル3にするとショットシェルが出せるみたいっスね! なるー!」
「効果は変わったか?」
「あ、二発出せるみたいッス!」
トウコの手が光り、手の上に二発の拳銃弾が現れる。
「ほう。まとめて二発か。実用的になってきたな」
「よかったね、トウコちゃん!」
「死にスキルじゃなくてよかったっス!」
作れる弾薬は【銃創造】と同じように増えていくらしい。
【銃創造】はスキルレベル3で単発ショットガンや単発ライフルが出せる。
4でマグナムや二連ショットガンだったはず。
5はまだ取ってない。
トウコが指を振り上げる。
「んじゃ、もう一つ上げて――」
「待て待て! その前にほかのスキルをチェックしろ!」
「うぇ!? あ、そうっスね!」
「中級銃創造が気になるんだが、どうなんだ?」
「気になりますねー!」
「とりあえず取ってみるっス!」
「お、おう!」
トウコは即答する。
決断が速いっ!
まあ、弾も大事だが、やはり銃本体だよな!