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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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二回戦反省会!

「え? どうやったんですか!?」


 エドガワ君は信じられないといった顔だ。


「【入れ替えの術】というスキルを使ったんだ。ドア付近に出した分身と位置を交換したんだよ」


 エドガワ君には初めて見せるんだっけ?

 ショッピングセンター事件では途中から別行動だったからな。


「分身ですか。入れ替わったことすら気づきませんでした……」


 俺はスナバさんの攻撃をしのぎながら、同時に分身を操作してエドガワ君に圧力をかけていた。


 エドガワ君は分身の入れ替えに気づかなかったようだ。

 一瞬のできごとだから、エドガワくんからは俺の姿勢が変わっただけのように見えたのかもしれない。

 近いと全身は見えないし、動いていると気づけないのかもな。



 一方、スナバさんは驚くというよりは面白がっている。


「俺も初めて見た。分身はさっき見せてもらったが……面白いな」

「スナバさんは俺と分身の見分けがついてたみたいですね」


「ああ。【探知】(たんち)スキルだ。クロウさんと分身では反応が少し違う」

「スキルの応用か……。便利そうだ。俺も欲しい」


 隠れていたシズカちゃんを見つけたのもこのスキルらしい。


 シズカちゃんは今も道場の端、安全な場所に座っている。

 俺たちが騒いでも怖がったりせず、おとなしくしている。



「クロウさんの分身は俺も欲しいと思ったが、レンジャーにはないな」

「忍術ですからね。レンジャーに武器を出すスキルってありますか?」


 スナバさんの職業はレンジャーだ。スナイパーではない。

 弓で戦う職業だと聞いている。



「弓を使うスキルはあるが、武器を出すスキルはない。俺が持っているのは探知や追跡、視力の強化、狙撃関連だ。超能力のような力はない」


 地味系スキルで固めてるのか。


 【狙撃】の【軌道計算】が便利だと前に言っていた。

 観測手(スポッター)なしで狙撃ができるとか。



「レンジャーの職業は弓を扱うんでしたっけ?」

「そうだ。悪性ダンジョンに入る場合はボウガンを持っていく。用意できない場合はナイフか素手になるな」


「素手でダンジョンに!?」

「怖くないんですか!?」


 装備なしでダンジョンに入るのはイヤだなあ。

 トウコの冷蔵庫ダンジョンのときは装備がなかったから苦戦したのだ。


「基本的に悪性ダンジョンには入らない。やむを得ない場合だけだ」

「基本方針ですね……ボクも調査で少し入ったことがあるくらいです」


「ああ、領域にボスが出てくるのを待つんだっけ」

「そうだ。異能者は能力が落ちる。わざわざ不利な中へは入らない」


「スナバさんはダンジョン保持者ですよね? 中のほうが有利になるんじゃ?」

「俺は銃があったほうがいい。それに、ダンジョンにシズカを連れていくわけにもいかんだろう」


 ボウガンより銃のほうが強い。

 子供をダンジョンに連れて行くのは危険。

 どちらも当たり前のことか。


 悪性ダンジョンの中に入らないとしても、外ならいいのか?


「シズカちゃんをここに預けるわけにはいかないんですか?」

「そうしようとしたこともある。だがシズカが嫌がってな。能力を暴走させて、ちょっとした問題になったんだ」



 エドガワ君が言う。


「あ、聞いたことあります。まわりの音を消しちゃったんですよね!」

 スナバさんは苦虫をかみつぶしたような顔になる。


「ああ……。だから常に連れている」

「そういう事情なんですね」


 シズカちゃんの様子をうかがう。


 見学に飽きて眠くなったのかな?

 うとうとと船をこいでいる。


 安心している証拠だ。

 やっぱり、スナバさんがいるからだろうな。

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― 新着の感想 ―
[一言] 渋いおじさんに懐く幼女…いい構図である
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