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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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実践的訓練は護衛ゲームで!

 エドガワ君は肩を落としている。


「うーん。ボクもいいところを見せたいんですが、ぜんぜんダメですね……」

「エドガワ君の能力は近寄らせないことだから、攻撃する側だと不利だよな」


「ああ。適材適所だ。エドガワは守りでこそ力を発揮するだろう」

「ルールを変えてなにかやってみようか? エドガワ君の能力が生きるヤツ」


 スナバさんが言う。


「じゃあ道場でやろう。考えがある」



 俺たちは道場へ移動した。

 板張りの体育館のような部屋で、かなり広い。


「畳を敷くこともできるが、このままでいいだろう」


 いわゆる武道場だ。

 畳を敷けば柔道やレスリングのような競技もできるわけだな。


「ケガをしないようなルールなんですね?」



 スナバさんが言う。


「ルールを説明する。三人でそれぞれ違う役割を行う。攻撃、護衛、護衛対象だ。スタート地点は道場の奥。護衛対象が道場から出れば勝ちだ」

「お、シンプルなルールだ! 訓練にもよさそうですね!」


「遊びで漫然(まんぜん)とやってもしかたがない。役に立つ訓練であるべきだろう」

「お二人とも、訓練好きすぎませんか……?」


 俺とスナバさんが言う。


「実戦でしくじりたくないからな。できる準備はしておくんだ!」

「必要だからやる。そういうことだ」


 スナバさんとは気が合いそうだ!

 俺はこういうの好きだし!


 訓練や練習は、いつだって意味がある。

 やっただけ力になるんだ。



「じゃ、さっそくやろうぜ!」

「ああ。順番を決めよう。まずはエドガワが護衛役(ごえいやく)だ」


「は、はい!」


 エドガワ君の能力が発揮できるルールという話だからな。

 とうぜん、護衛役だろう。


「クロウさんは護衛対象でいいか?」

「ああ」


 俺はうなずく。

 俺は護衛対象。守られる役だな。


 ルールの詳細を聞いておこう。


「で、護衛対象はなにをすればいいんだ?」

「守られる一般人という設定だ。自発的に動かず、護衛役の指示で動いてくれ」


「攻撃や防御はしないってことだな。移動はどうだ?」

「護衛役の指示で動くだけにしてくれ」


 俺は戦ったり、動いたりしない。

 言われたとおりに移動するくらいだ。


 守られる一般人役だから攻撃や防御にい参加してはいけない。



「うわあ、どんどんルールが決まっていきますね……」

「エドガワ、質問はあるか?」


「ええと、はい。攻撃役はどこまでやるんですか? 殴られたりはちょっと……」


 エドガワ君は心配そうに言う。

 訓練とはいえ、殴られたくはないよな。



 スナバさんが言う。


「テイクダウンしたら護衛失敗にしようと考えていた。なら、護衛対象の体に触れたら護衛失敗にするか? 難易度が上がるぞ」


 護衛対象である俺が触られただけで負けらしい。

 弱すぎ設定!


「エドガワ君。これ、かなり難しいぞ?」

「あと、護衛も触れられたら負けでお願いします。強く殴ったりするのはナシで……」


 護衛すら一撃くらったらやられる設定!


 いや、これは面白いかもしれないな!



 スナバさんが言う。


「いいだろう。触るだけで敵を殺す能力もあり得る」

「俺も似たことを考えていた。ダンジョンだと一撃食らったら終わる場合もある」


 エドガワ君がひきつった顔で言う。


「お二人の考え方、怖すぎるんですけど……」



 スナバさんが言う。


「では、武器や道具はどうする?」


「最初はナシでやろう!」

「あとで使う気なんですね……」


 武器を想定した訓練もしておかないと!

 対人戦を想定するなら、敵は武器を持っている可能性が高い。


「制限時間はどうする?」

「長すぎてもダレそうだ。三分くらいでいいかな?」


 エドガワ君は遠い目で言う。


「はい……ああ、どんどん決まっていくなあ。ルールはこれくらいでいいですか?」


 ルールが複雑になると覚えられなくなる。

 こんなものでいいか。


「いいぞ。まずはシンプルにやってみよう!」

「ああ、はじめよう!」


 ルールは決まった!

 さあ、やろう!

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― 新着の感想 ―
[一言] 変なマニア二人が迎合しとる…
[一言] 頑張れエドガワくん!!
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