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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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開封! 宝箱! ゼリーの味はアレの味!?

「それじゃ、宝箱あけてみるか?」

「んじゃ、アタシはさっきのシカの宝箱を開けるっス!」


 トウコが宝箱を開ける。

 先ほど倒した二頭の角鹿の分からだ。


「中身は――鹿の角っス! も一個は皮っス!」

「おお、やっと来たか!」


 森エリアでの目的は鹿の素材集めだった。

 これでゲットできたな。


 どうせならボス素材が欲しいが、湧くまで数日かかる。

 また日を改めよう!



 水スライムの宝箱は合計七個。

 こっちはリンと手分けして開ける。


 中身は――ゼリーが四、魔石が三。



 ほくほく顔でリンが言う。


「やりましたねー。このゼリーは食べられますよ!」

「いつものスライムゼリーより水分が多そうだな」


 手の上にゼリーをのせて観察する。

 サバンナの砂スライムは砂が混じっていた。

 あれは食べられない。


 水スライムのゼリーはどうだ?


 他のゼリーと比べると水分が多い。

 ぷるぷると手の上で揺れている。


 光に透かして見ると、きらきら輝いている。

 透明に近い水色。

 砂のような不純物は混じっていない。


 スライムゼリーにはスライムがすんでいた環境が反映されるようだ。

 水スライムのゼリーには()が混じっているのかもしれない。


 見た目には、食べても問題なさそうに見える。



 早くもトウコは口に放り込んでいる。


「んー? あんまり味しないっス!」

「お水の味に、すこし草っぽい青くささがありますねー」


 食レポはリンのほうがうまいな。

 俺も食べてみる。


「たしかに、うっすいキャベツみたいな感じだな」


 トウコが思いついたように言う。


「あ、これ! 水たまりの味っス!」

「水たまりの味ってどんなだよ!」


「鼻から食べたらもっと近いっス!」

「それ、溺れてるだけだろ!?」


 食べてるのと違う!

 トウコは水たまりの水をがぶ飲みしてたんだよな……。


 水たまりの中には木の根やコケの生えた岩がある。

 雨水も流れ込んでいる。

 その味か……。


「あんまりおいしくないっス!」

「トウコのせいで水たまり味としか思えなくなったじゃねーか……」


「あ、じゃあ口直しに、ハチミツ味にしましょう!」


 リンは収納から別のスライムゼリーを取り出す。

 これは樹の上から落ちてきたスライムのものだ。


 リンがハチミツをゼリーにかけて差し出してくる。


「うん、うまい!」

「うまっ! んー。でもハチミツがおいしいだけっスね!」

「トウコちゃん……もう少し言い方ねー?」


 元も子もないこと言いよる!


 料理だって塩や砂糖をいれなきゃおいしくならない。


「まあハチミツゼリーとして美味いんだから、これはこれでヨシ!」


 相性ってもんがある。

 ハチミツをパンにかけたらうまい。

 だけどご飯にはかけては食べない。


 ハチミツとゼリーは相性がいいと言える。

 つまりうまい!



「ゼンジさん。【調理】スキルを取るのはどうでしょうか?」

「ん? 料理を作るスキルだっけ?」


「リン姉は料理できるから要らないんスよね?」


 スキルがなくても料理はできる。充分にうまい。

 だから【調理】は選ばないことになったはずだ。


「【調理】の中に【調味】があるの。味をつけたら、おいしく食べてもらえるかなって……」


 ああ。()()()()()()()をおいしく食べるためか。

 そのためにスキルを取る必要はないと思える。



 リンのスキルは簡易モードだ。

 一つのスキルに複数のスキルが含まれる。


 たしか【調理】に含まれるスキルはこんな感じだったはず。


 --------------------

 【調理】【調味】【温度感知】【料理無毒化】

 【食材保存】【食材加熱】【食材冷却】【食材攪拌】

 【食材計量】【タイマー】

 --------------------



 料理には便利だが、戦闘には使えそうにない。

 そして簡易モードはスキルの取得に十ポイントもかかる。


「……料理人のスキルは【食材】だけで充分じゃないか?」

「そうなんですよねー。調味料を使えばいいし……。もったいないですよね……戦えるスキルをとりたいし……」


 リンは次のスキルをどうするか悩んでいるようだ。

 【火魔法】のレベルを上げるには大量のポイントが必要だ。


「俺は戦闘系を推す! 戦いでもリンを頼りにしているからな!」

「はい! 【調理】はやめましょう! 戦えるスキルを考えますね!」


 おう……!

 迷いがあっさりと消えてしまった!



 かすかな物音にトウコが反応した。


「あっちからシカが来るっス!」


 俺は槍を取り出し、分身に持たせる。


「んじゃ、あれをしとめたら帰ろうか」

「はい! 帰ってごはんにしましょう!」


 ボス鹿の上質肉を食べるのだ!

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[一言] 水たまり味ゼリー…緊急時の水分補給?
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