四階層制覇! 続けて、三階層でレベリングしよう!
カクヨムでも本作の投稿を始めました。
見直しをして少し表現を変えています。よろしければそちらもご確認ください!
四階層の右ルートを進み、そのまま階段へ到達した。
これで四階層の両ルート走破だ。マップ埋めは終わりと言える。
「これで四階層制覇! あと未踏破なのは三階層の中央部分か……」
四階層の地底湖の底とか、天井は調査していない。
だが、そこまでやる必要なし!
そんな暇があるなら他にやりたいことがたくさんある。
「とりあえず小腹も空いたし休憩だな」
階段で持ち込んだ味玉をパクつく。
さすがに、食事と【瞑想】は両立しないらしい。
忍者は携帯食として兵糧丸や水渇丸を用いていたらしい。
日持ちのする食料で、栄養価が高いものが兵糧丸。
梅干しなど唾液を出して急場をしのぐのが水渇丸。
俺の場合は味付けタマゴだ。
日持ちがするし携行できる。
高たんぱくで、ダンジョンでの運動後に食べるにも最適。
味も濃いので唾液も出る。
まあ、唾液が出たからって水分は摂取できないけどね。
【瞑想】しながら次の予定を考える。
五階層の大扉を開ければ、ボス部屋だと考えている。
そのための準備を今しているところだ。
準備は三工程ある。
ひとつ目は、取得したスキルの検証。
ふたつ目は、装備の更新。
みっつ目は、レベル上げ。最低でも一つ上げる。
ひとつ目のスキルの検証。
【片手剣】は検証済。
ナタでもクナイでも使えて【ファストスラッシュ】は使いやすい。
【薬術】は未検証。
【薬術】はクラフト系のスキルのようだ。【忍具作成】の仲間だな。
素材と魔石が必要になる。
クスリの素材となるものはダンジョン内には薬草しかない。
ゴブリンやコウモリの肉から薬を作るのはチョット……。
なにかヤバイものができてしまいそうだ。
ダンジョン内では素材が限られる。
というわけで、ダンジョンの外で準備するつもりだ。
【薬術】の検証は拠点へ帰ってから。買い物してからだな。
二つ目の装備の更新。
忍者刀はまだ作れない。
【忍具作成】のレベル3が必要だ。
クナイは作成済。
クナイはもともと作る予定だったので、輪に通すワイヤーなどの素材は発注済だ。
明日には届くはず。
ワイヤーを使ったアレコレも作りたい。
みっつ目は、レベル上げ。
最低でも一つレベルを上げる。
スキルポイントは【忍具作成】のレベル上げに使うつもりだ。
これはもう、ひたすら敵を倒すしかない。
四階層の敵はなるべく倒してきた。
帰りながら、敵を狩っていこう。
休憩は充分。
これから三階層の敵を狩っていく。
それが終われば二階層と一階層だ。
三階層では、ゴブリンは2匹単位で現れる。
四階層では4匹組を相手にしても、不意打ちなしで倒せたのだ。
今の俺なら、何の問題もない。
コウモリも分身とマフラーで攻略パターンを構築済。
ゴブリンとコウモリを同時に相手取ることさえなければ、安定して戦える。
「さて、狩りに行くか。見敵必殺だ!」
三階層は暗いので【暗視】をオンにする。
白黒視界の中、闇に潜みながら敵を探す。
ゴブリンは、俺に気づかない。
背後から忍び寄り、クナイの一撃で命を奪う。
二匹目が俺に気づいてももう遅い。
続く一撃を急所に打ち込み、魔石を回収する。
一撃の威力はナタが勝っているように感じる。
しかし、クナイの攻撃は内臓を傷つけ、血を流させる。
一撃で倒せない場合でも、少し時間をおいて、死に至らしめる。
コウモリは分身をおとりにして釣り出す。
【瞑想】のおかげで【分身の術】もケチらずに使っていける。
分身を出してランダムな回避運動を指示する。
たなびくマフラーは、コウモリをおびき寄せる疑似餌だ。
分身とマフラーに食いついたところを【投擲】で仕留める。
【投擲】で倒せるが、操作する余裕があるときは分身による寸鉄攻撃を狙っていく。
打撃を当てるだけなら、成功率は半分程度。
当てたとしても、腕がコウモリに当たってしまえば衝撃で分身は消える。
これでは失敗だ。
寸鉄だけを当てて、手や体を当てない。
これが難しい。
敵を倒したうえで分身を生き残らせる場合、成功率は二割程度まで下がってしまう。
武器のサイズの問題のような気がするので、分身用の武器を作れば解決する気がする。
分身の攻撃用に、当初はクナイを持たせるつもりだった。
だが、今はクナイは渡せない。
一つしかないんだ。まだ、これを使って確かめたいこともあるし。
べ、べつに新品のおもちゃを手放したくないからじゃないんだからね!
ナタを持たせて試したところ、成功率は三割になった。
悪くない。後は操作の練習だな。
一部のコウモリは俺に向かってくる。
タイミングを合わせてクナイの斬撃で切り落とす。
重量で叩き落とすようだったナタとは違って、クナイの場合は相手の勢いで切り裂く。
ナタでもクナイでも、攻撃を当てればコウモリは倒すことができる。
同じ一撃ならクナイのほうが速く、取り回しがいい。
タイミングが厳しい時は【ファストスラッシュ】を使う。
手数が多くなったことで、大きな回避をしなくてもすむ。
そのおかげで時間あたりの火力が増し、次々とコウモリを倒せる。
「あれほど苦労した三階層が、ずいぶん簡単になったな。俺も成長したか……」
これまで脅威だったこの階層も、もう稼ぎ場と言っていい。
時間はかかっている。それでも着実に、俺は力をつけている!
引き続きなろうでの最新話投稿は続けていきますので、よろしくお願いします!




