表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

613/1472

ショッピングデートはあの場所で……!?

 藪を焼いて宝箱を回収していく。

 茂みの中には数匹のスライムが潜んでいて、簡単にまとめて倒せる。


 平地にいるスライムより集まっているので、効率がいい。


「昔はもっとこういう場所があったんですけど……」

「どんどん焼いてたら減っちゃったんだな」


「そうなんですー」

「やっぱりレベル上げのためか?」


 リンは少し恥ずかしそうに言う。


「いえ……。ゼリーを集めてて……」

「ああ、食べるためか」


 食費の節約という切実な理由であった!


「一人で戦うのはこわくて、遠くには行けなかったので……」


 リンは方向音痴だしな。

 拠点の見えないような場所に一人で行ったら迷子になってしまう。


 ダンジョンで遭難とか、命の危険すらある。


「一人で無理しなくてよかったよ」


「今ならウサギさんやシカさんも食べられます! ゼンジさんのおかげです!」

「んじゃ、シカでも狩りに行くか?」


 午後の授業はないらしい。

 深いところへはトウコがいるときに行くとして、肉狩りなら問題ないだろう。


「それもいいんですけど……」


 リンはちらちらと顔色をうかがっている。


 ふむ?

 続く言葉を待つ。


 リンは意を決したように言う。


「せ、せっかくなのでお出かけしませんか?」

「ん? 出かけるって外へか?」


「はい! だめでしょうか……?」

「いいぞ。行こう!」


 お出かけ。

 つまりはデートである!



 というわけで、俺たちはマスク姿で歩いている。

 まだパンデミックは収まっていない。


 これは、ショッピングデートというやつだ。

 街へ出ていくつかの店を周る。


 といっても、オシャレなブティックではない。

 流行りのカフェでもない。


 やってきたのはホームセンターである。

 色気もへったくれもないね!



「これ、欲しかったんですー!」


 リンは調理器具をいくつか購入した。

 公儀隠密からの給料で財布はふくらんでいる。



 続いて大工道具コーナーだ。

 俺は斧を選びながら言う。


「ほんとにこんな店でよかったか?」

「はい! 道具を選んでるゼンジさんを見てるのは楽しいです!」


 現代のお店の品質はすごい。

 こんな優れた道具が一万円以下で買えちゃう!


「自分で作るのもいいんだけど、既製品はよく考えられてるんだよな。しかも安い! これなんか――」


 売られている道具はどれもよく考えて作られている。

 だから、安物でも見るべきところはある。


 高級品や一級品でなくても参考にはなるのだ。


 それに、買った品をベースにしてクラフトすれば品質はさらに高まる!



 俺は道具を手に取って、使い道や改良点を述べていく。


「そうなんですねー!」


 リンは笑顔でうなずいている。

 あ、けっこう楽しいかも!



「刀や槍が現代で買えたら、簡単に武器が強化できるんだけどな」


 さすがに本格的な武器は店では買えない。

 骨董品や美術品では意味が薄いし、真剣はハードルが高い。


「御庭さんなら持ってるんじゃないでしょうかー?」

「お。そうだな! 忍者グッズ集めてそう……連絡してみるか」


 あ、ハカセに頼んでおいた件も気になる!

 リアル・ダンジョン攻略記と、管理人のリヒトさんのことだ。


 わかったら連絡くれるとか言ってたけど、忘れられてるんじゃないか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 趣味で集めた忍者装備…売ってくれるのか? 公儀隠密には鍛冶師とかのツテはないんかのぅ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ