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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
一章 ステイホームはダンジョンで!

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自己分析して瞑想しよう! その2 【スキル検証】【瞑想】

 そうして先に進んだ俺は、何度かの戦闘を経て降り階段へたどり着いた。

 五階層への降り階段だ。


「おお、無事に四階層をクリアできたな! 階段なら安全だし、ここなら……」


 階段は安全地帯だ。

 敵は階を移動しないらしく、階段の存在自体を気にしていないようだ。


 安全地帯といっても、完全な安全地帯ではない。

 進入禁止というわけではないのだ。


 階段から攻撃して、安全に敵を処理……ということはできない。

 安全に攻撃し続けることはできない、というのが正しいか。


 普段は階段へ入ってこないが、攻撃された場合は階段を認識する。

 戦闘中に階段へ逃げ込んでも、そのまま追いかけてくる。

 これは試して確認した。


 とはいえ、広いフロアの中で戦うよりは、階段に誘い込んだほうが安全ではある。

 階段で戦っているときにピンチになったら、そのあとの逃げ場がなくなるのでリスクはあるけど。



 ともあれ、通常は階段はモンスターに認識されない。

 モノリスにゴブリンが興味を持たないことに似ている。

 確認していないが、おそらく宝箱もモンスターは無視しているのではないか。


 ……ってことは大きな宝箱があれば、中に隠れれば安全なのかな?


 宝箱を開けて中に入る自分の姿を想像してみる。

 膝を抱えて、体を小さく折りたたんで……。


 それはあまりにも間抜けな絵面だ。

 見つかった場合、身動きが取れずにやられてしまうな。


 うん、やらない。


 というわけで、こちらから手を出さない限り階段は安全だ。



「じゃあ、さっそく瞑想してみるか!」


 階段の踊り場で、姿勢を正す。

 正座の体勢だ。


 瞑想のやり方については、昔ネットで調べたことがある。

 マインドフルネス瞑想というのが流行っているようだ。


 ……仕事で疲れていたのかな、当時の俺。



 瞑想するときの姿勢は、自由で構わない。

 椅子に座っていてもできる。

 これは、自分がやりやすい体勢ならなんでもいい。


 胡坐(あぐら)結跏趺坐(けっかふざ)でヨガのように瞑想するのもいいけど、NINJAはSEIZAするのが正しい作法のような気がする。



 目を閉じて深呼吸。そして、なるべく何も考えない。

 雑念を捨てて、心を整える。


 それでも何か考えてしまう。

 ……俺、思考が脱線する癖あるからな。


 そんなときは呼吸のことを考える。

 シンプルな繰り返しだ。


 すって、はく。すって、はく。


「……おっ。スキルが発動したな」


 スキルが発動した感覚というのは説明が難しい。

 五感とは別で、スキルのオンオフ状態がなんとなくわかる。

 数字や視覚的にわかるわけではない。


「体力と魔力が回復しているはずだけど……うーん、わかりにくいな。回復量は微量なのか」


 ちょっと体がポカポカするような気はする。

 陽だまりで日光浴とか、海辺でハンモックに揺られるようなイメージ。


 エネルギーがぐんぐんチャージされてくような体感はない。

 栄養ドリンクのコマーシャルみたいに、元気いっぱつ! 翼が生えた! という感じはしない。



 瞑想したらいきなり回復するわけじゃあないのか……。


 まあ、それもそっか。

 現実の瞑想は、それなりに時間をかけて行うものだし。

 ゲームなら、戦闘中に瞑想して大回復したりするのにね。


 おそらく、瞑想を続けている間ずっと回復効果が発揮される。

 その回復速度はかなり微量。体感がないほどだ。


 薬草も効果が表れるのが遅いが、これはそれよりも緩い回復だ。

 薬草は負傷(ヘルス)の回復で、こちらは体力(スタミナ)の回復だ。


 それにしても、魔力が回復できるのはありがたい。

 魔力酔いになったときに試してみたい。症状が緩和されるかもしれない。


 こうして考え事をしていても【瞑想】は効果を発揮し続けている。

 目を開けてみても、持続する。


「とにかく、リラックスしてじっとしていればいいのかな?」


 ためしに立ち上がってみる。

 あ、ダメだ。

 瞑想の発動が中断されたのがわかる。


「さすがに歩きながら瞑想ってのは無理か。だよね」


 座っていることが条件なのかもしれない。

 戦いながら瞑想する、というのは到底無理だ。


 練習したらできるんだろうか。

 ヨガマスターになったら、あるいは……。


 ヨガ忍者……ないよな。


 いや、あるある。ありえる!

 ふう、迂闊に否定してはいけない。


 忍者の可能性は無限大だ。まちがいない!


 火吹きの術とか浮遊の術とか、ありそうだしな。

 腕や足が伸びる忍者もいるし。


 ……あれ? ぜんぜんありだわヨガ忍者。

 ほんとに忍者は奥が深いな!



 微量でも、魔力の回復が早まるならありがたい!


 とりあえず休憩や考え事をしている間は【瞑想】するようにしよう!

寝不足なので実際に瞑想してみました。

それなりに効果はある気がする。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 忍者の可能性は無限大だ。まちがない。 まちがいない?
[一言] 「さすがに歩きながら瞑想ってのは無理か。だよね」 病人におりそうですね。
[一言] 忍者と言えば薬学なイメージがあるので、経口摂取系アイテムは「〇〇丸」なイメージ。兵糧丸とか水渇丸、飢渇丸。 子供の頃、なんで火薬に「薬」ってついてるのか疑問だったけど忍者の道具だったんです…
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