表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
四章 副業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

546/1472

隠密情報収集ミッション! 装備チェック!

 戦闘で傷んだ忍者刀を【忍具作成】で修理(リメイク)する。


 こういうクラフトは数秒から数十秒の集中が必要なので、戦闘中にはできない。

 今なら周囲に敵がいないから、チャンスだ。

 そう時間はかからない。


 これを終えたら、男を追うつもりだ。



 刀の修理が終わった。


「いいぞ。新品同然だ! さらに手斧も……忍具作成!」


 さらに手斧の切れ味を鋭く、峰を分厚く加工。

 これで打撃にも使えるぜ。



 鍛造ペグは武器としてはギリギリのラインだった。

 そもそも武器じゃないし。

 ちょっと使いにくい。短いんだな。


 でも可能性は感じた。

 使い捨てにする軽い槍は俺の戦い方に合うかも。



 闘牛士の使う武器は槍か刺突剣だったはず。

 たぶんもっと長い。


 三十センチしかないペグを突き刺すのは難しかった。

 ま、できちゃったけどね!


 クナイに近い距離感だから、慣れもある。



 ペグは偶然見つけてとっさに使ったものだけど、面白そうだ。

 クラフト心が刺激される。



 よし、改良して武器化しよう!

 あまりこだわらず、手早くね!



 材料は十本のペグ。それと魔石。


 強度を増して、少し長く。

 とりあえず八十センチほどにして様子を見る。


 先端は鋭く加工。

 返しをつけて、刺したら抜けないようにする。


 手に持ったまま何度も使わず、相手の体に残すのだ。

 これがいやらしい効果を生み出す。


 さっきの戦闘がヒントになった。

 はからずも獣の首に突き刺さった刀は、相手の動きを悪くしてくれた。

 体に何か刺さった状態では満足に動けなくなるんだな。


 これは再生能力持ちの敵にも有効だろう。


 もはやペグとは呼べない。

 地面に突き刺す道具ではなく、刺突する武器である!


 手銛(てもり)と呼ぶのがふさわしいかな?


 投げて使えるかもしれない。

 投げるには重さのバランスが関係してくるので……帰ったら調整したい。


 五本の手銛が完成した!


 魔石は外に持ち出せないので、ここで使えてよかった。

 捨てて帰るのはもったいないし。




 俺は刀を背に負い、腰に手斧を下げる。

 ペグ手銛は収納に入れておく。


 クラフト終わり。


「これでよし。男を追うぞ!」


 俺は物陰を伝って移動する。

 キバオの上司らしき男が向かった方向だ。


 足音も話し声も聞こえない。

 もうすぐフロアの端だ。


 サタケさんたちの話ではこのあたりに領域の始まりがある。

 ダンジョンの入口、転送門があるはずなんだ。


 獣のモンスターは見当たらない。

 おそらく、あの男が倒しながら進んだんだろう。


 ……話し声が聞こえる



 さっきの上司風男の声だ。

 追いついたな。


 フロアの端にある洋服店から聞こえてくる。

 俺はさらに慎重に近づいていく。



 アウトドア店のときよりも距離があるから、少し様子を見て(顔を出して)もいいだろう。

 隠密も強化したしな。


 男は俺に背を向けている。

 顔は見えない。


 高級そうな素材の白いコート。白い帽子。

 さらにネッカチーフまで巻いている。


 オシャレか!

 成金伊達男(なりきんだておとこ)かよ!?


 普通のセンスではなかなか着こなせないファッションだな。


 伊達(上司風)男は、もう一人の男と話している。


 こちらはくたびれた革ジャンのチンピラ風。

 オシャレとは言えない。



 なにか……叱責している(怒っている)ような調子だ。


「なぜお前が外に出ている。中で暴食(ぼうしょく)を制御するように命じたはずだが?」


 伊達男の言葉に、革ジャンの男はおびえた様子で答えている。

 態度には明確な上下関係がある。


「な、中はもう敵が強すぎて……! 暴食も話が通じる相手じゃない! 言ってもきかないんです! 俺にはムリですよ!」


 外とか中とか言っているのはダンジョンのことだ。



 ダンジョンの中に()()()いる。


 暴食――。

 人の名前ではないだろう。


 まあこれは、有名なアレだよな?

 ――七つの大罪。


 ううむ……。

 大鬼の魔石を捕食してトウコが手に入れたのが【憤怒】だった。


 ということは暴食もスキルか?

 そういうスキルを持ったモンスターかもしれない。


 だが、おそらく会話できる相手だろう。

 もっと言えば、会話できそうな相手だ。


 話が通じない――ということは、話しかけていることになる。

 つまり人間か吸血鬼……あるいは変異者なんじゃないか。


 この暴食さんは、言ってもきかないヤツってことになる。

 【狂化】状態みたいな感じか?



 ダンジョン内の敵は強い。

 チンピラ風の革ジャン男では勝てないか、危険を感じるってことか。


 もっと敵が強くなったら、俺も厳しい。



 俺はこのあと、ダンジョン内の様子も探るつもりでいるんだが……。

 ハードルが上がってきてるな!

ご意見ご感想お待ちしております! お気軽にどうぞ!

「いいね」も励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] バランスが関係してくるので……帰ったら調整したい。 クラフトしたのに持ち帰る気ですか?数話後に持ち帰ってるけど・・・収納もしてないで・・・
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ