すべては基礎からはじまる!
ステータスを確認する。
【分身の術】レベル五を取得したので、残ポイントは六になった。
さて、さっきのアナウンスについて考えてみよう。
――基礎スキルのスキルレベル向上が解放されました!
これは、たぶん【分身の術】を最大レベルにしたからだろうな。
「【分身の術】の基礎スキルっていうと【忍術】だけど――」
基礎スキルを取ると、系列のスキルが解放される。
たとえば【忍術】がそうだ。
関連したスキルを習得するための前提スキルである。
他には【隠密】とか【中級忍術】が基礎スキルだ。
俺は指先で空中のウィンドウを操作してみる。
「うーん。つまり【忍術】のスキルレベルを上げられるのかな? ……お、できる」
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【忍術】
基礎レベル1:
忍術の基礎スキル。
基礎レベル2:
同グループのスキルに対してスキル調整が可能となる。
2項目を下げ、1項目を上げることができる。
基礎レベル2への必要ポイント:10
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「忍術すべてのスキル調整ができるってことか!?」
これはすごいぞ!
しかし十ポイントもするのか……高けえ!
ポイントが足りないな。
でも、十ポイント払う価値は充分にある!
【忍術】系統のスキルはいくつもある。
それぞれに対して、調整ができるんだろ?
【吸着の術】【反発の術】あたりは想像がつく。
でも【忍具作成】とか【毒術】みたいなクラフト系はどういう扱いになるんだ?
【体術】なんて消費も発動もクールダウン時間もない。技術型だからな。
だが、それだけじゃない。
【分身の術】だって【忍術】のグループだよな?
それなら……もしかしたら【分身の術】をさらに調整できたりして……?
スキルを極めたと思ったけど、まだ全然先があるじゃないか!
個別のスキルを最大に上げた場合とはちょっと違うみたいだ。
2項目を下げないと、強化できないらしい。
足し引き考えるとマイナスなんだが、要らない項目を下げればいいんだよな。
発動とクールダウン時間を下げて、時間を上げたり。
目的に応じて要らない部分を捨てて、尖った性能にする。
たとえば持続時間が長ければクールダウン時間なんてどうでもいいからな。
損はない。
これは基礎スキルを上げるっきゃない!
十ポイントか……今の残りポイントは六。
つまりレベルを一つ上げるだけだ。
やる気出るぜ!
【中級忍術】のほうも、同じ仕組みだとすれば必要なポイントが計り知れん!
おお、やることが一杯だ!
ばんばんレベル上げてやるぜ! 燃えてきた!




