新装備の希望聴取! 究極の二択を迫られる!?
本日は2回投稿予定!
俺はトウコに聞く。
「トウコ用の装備品を作るけど、希望はあるか?」
「そっスねえ……。リン姉とおそろいがいいかと思ったんスけど、並ぶと見劣りしちゃうんスよねえ」
気にしすぎな気もするが……言いたいことはわかる。
「公開処刑ってやつか?」
「そうっス。だからかぶらない方向から攻めるっス!」
二人は美人系とカワイイ系で、ぜんぜん違う。
リン用に作った服を着せても、トウコの個性が死んでしまう。
「ふむ。どんな感じにする? あ、忍者っぽい感じで揃えるからな?」
「じゃあ、ミニスカニーハイで! 着物風っス!」
ほう……露出多めな感じか!
リンの服は露出度が低い。別方向でいいかもしれない。
これもくノ一装束の定番だよな。
そういうのも嫌いじゃない! いや、大好物だね!
「短い丈の着物だな。よし、考えておくぞ」
「お、すんなりオーケーっスね?」
ニヤけるのはやめなさい。
「まあ、トウコに地味忍者風は似合わないような気がするしな」
俺の忍者装束は実用性に少しのロマンを足した忍ぶタイプである。
顔や手の一部しか露出していない。
暗闇で丸まるだけで現実忍術である隠れ身の術ができるほどだ。
「そうっスか? そういうのもカワイイかもしれないっスよ?」
うーん。言われてみれば似合う気がしてきた。
小柄でくるくると動き回るトウコはちびっこ忍者っぽくもある。
「ああ、アリだな。でもま、着物風でいこう。脛当と小手はいるか?」
「リン姉のやつみたいなのっスか? ん-。手甲はジャマかもしれないっス」
銃の操作にジャマってことだ。
「じゃ、小手はなし。脛当は?」
「あたしは防御より火力っス! 軽いほうがいいっスね」
「じゃあ、足の防具はいらないか?」
トウコはからかうように、俺の顔を覗き込んで言う。
「ちな店長って生足派っスか? 靴下派っスか?」
「なんだよその二択!?」
「へへー。どうっスかぁ? どっちがスキなんスかぁー?」
煽ってきよる!
めんどくせえ! こいつめんどくせえっ!
どう答えても俺が損しそうな感じがするぞ!?
俺は靴下に欲情したりしない!
下着に興味持ったりしないのだ。
人間、大事なのは中身だからな!
「……防具はあったほうがいいと思うぞ。つまり靴下はあったほうがいいだろう!」
「ちぇっ! うまいこと逃げたっスね!」
「逃げも隠れもするぜ。忍者だからな!」
「じゃあ、ニーハイでよろしくっス!」
「ニーハイソックスか。リンのタイツ風と似た感じになると思うぞ」
「なに言ってんスか店長! タイツとニーハイはぜんぜん違うっス!」
こだわりよる!
トウコは鼻息荒く熱弁している。
「まあ、そういう感じで作っておく」
「じゃ、サイズをどうぞ! 脱げばいいっスか?」
トウコが服に手をかける。
「いらん! もうお前のサイズはわかってるから!」
「あたしのカラダを暗記してるとはさすがっス!」
「そういうんじゃねえ!」
「へへ、隠さなくてもいいっス! あたしは店長のサイズはバッチリ把握してるっス!」
「なんのサイズだよ!? 隠せよ!」
トウコはにやにや笑っている。




