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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
四章 副業は公儀隠密で!

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九階層の偵察と対策。日課が積みあがる!

 八階層の攻略を終え、九階層の様子も見てきた。


 レベルも上がったし、新素材も手に入れた。

 検証したいことが山積みだぜ!



 まずは、九階層で見てきたことを振り返ろう!


 九階層は八階層と似た石造りの迷宮だ。

 しかし、印象はかなり違う。少し古びていて遺跡(いせき)っぽい雰囲気が強まっている。


 たとえば、壁掛け松明が破損していて薄暗かったり、ドアがゆがんで開きにくかったり。

 老朽化したかのように石の壁が崩れていたりする。

 そういう場所では足場が悪く、ときには通路が土砂で埋まって通行できないこともある。


 さらに、全体的に広くなっている。

 通路が広く、天井は高い。


 広くなったことで、壁掛け松明の光が届かない部分が増えている。

 暗闇になにかが潜んでいそうだ。

 もちろん、俺も潜める余地があるってことだ。


 引き続き床にはトゲの罠がある。

 さいわい罠の頻度(ひんど)は八階層よりも少ない。

 だが油断はできない。



 でも一番大きな違いは新モンスターだ。

 といっても完全な新種ではない。

 おなじみ、コウモリである!


 しかしその強さは段違い。

 舐めていると痛い目を見る。コウモリさんはやはり強いのだ。


 対策装備を作成するまで攻略は後回しにすることにした。



 この数日でボスコウモリとも再戦した。

 リンとトウコも慣れてきたし、俺も最初から本気で参戦した。

 となれば、余裕の勝利である。


 ボスの魔石が手に入った。

 これは質の高い魔石と言える。


 だが、トウコはそれに食欲を感じなかった。

 マズそうで食べられないという。


 これでボスの魔石なら食べられる説は消えた。

 うーむ。悪性ダンジョンの魔石が特別なのか?


 やっぱり相性だろうか。

 俺とコウモリやクモは相性がいいと思うんだけどな。

 そもそも【捕食】がない俺には無理なのかもしれない。



 ならば分身で!

 すべてを分身で解決してやろう!


 普通の分身はそもそも肉のカラダを持っていない。

 ハリボテのように、内臓や血液のない形だけのもの。


 俺の魔力で作り出したスキルである!

 倒されたり消すときは塵になる。


 ならば! 塵を取り込んで強化されてもいいのではないか!?

 ファンタジーな存在にはファンタジーな出来事がおきるものだ!

 試してみる価値はある!


 分身にも口はある。だけど食道や胃はない。

 人体とは違う。内臓はちゃんと作られていなのだ。

 だから魔石を食べさせようとしても無理だ。


 しかし、かみ砕かせることはできる。

 早速、分身の口にコウモリの魔石を放り込んで噛み砕かせてみる。


 ……だが、ぼふっと塵が出るだけ。


「だめか……」


 魔石を破壊して塵化させただけだ。


 体に取り込まれた様子はない。

 効果時間が伸びたり強くなったりはしない。


 魔石を食わせて強化できてもいいと思うんだけどな。

 魔石発電みたいな新エネルギーの発見ならず!



 ならばさらにもう一歩!

 自律分身に食べさせてみる!


 【自律分身の術】は特殊なスキルだから結果が違うかもしれない。


 自律分身は俺のカラダと同じで、ちゃんと血も流れている。

 ものも食べられるし味も感じる。

 ……味も感じてしまう。


 自律分身は俺自身。消えたとき記憶や経験をフィードバックされる。

 だから味の記憶も俺が受け入れる。


 でも魔石が経験値やスキルになるなら、これもフィードバックされるはず!

 自律分身が消え、俺に残ったものは――


 ――マズい味の記憶だけだった……!


 くそ……うまくいかないな!

 やはり【捕食】が必要なのだろう。



 分身の実験で使ったのは普通のコウモリの魔石だ。

 ボスコウモリの魔石は貴重だからな。

 これはモノリス交換にまわしたい。


 というわけで、ボスの魔石をモノリスに食わせ(投入す)る。

 そして『丈夫なコウモリの皮』に引き換える。


 さらに『アミグモの魔石』を『クモの糸』『クモの粘着粘液』『クモの毒腺』に引き換える。

 新素材の使い道も楽しみだな!


 さて、これを使ってトウコの防具を作ることにしよう!

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― 新着の感想 ―
[一言] 「とびきりエロいリンねぇとお揃いのスーツがいいッス!」 というトウコちゃんの幻聴が聞こえました
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