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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
四章 副業は公儀隠密で!

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俺の人生は残り一割かもしれない……!?

本日二回目の投稿です。

また、13時から30分くらい古いバージョンで公開していたものを削除して再投稿しました。

失礼しました。

「明日にでも職業やスキルは試すとして……今日はお開きかな?」


 トウコがリンの手を引っ張って立たせる。


「リン姉! お風呂どうっスか? ウチのは広いっスよ!」

「え? でもお着替えも持ってきてないし……」


 風呂に入ったら新しい服に着替えたいって意味かな?


 ……下着とか?

 リンは忘れてるけど、濡らしたパンツだしな。


 ダンジョンから出たので今は汚れてないけど。

 おっと。つい思い出しちゃったわ。忘れてあげよう……。



 トウコはぐいぐいと風呂場へと引っ張っていく。


「あたしの服を貸すっス! それならいいっスよね?」


 トウコは手を離さない。

 リンは少し困った顔をして……トウコに笑いかける。


「そうね……じゃあ、入らせてもらおうかなー」


 リンが俺のほうを見ている。

 期待のまなざし……。


「店長もどうっスっか? 三人で――」

「――いや、やめとく」


 トウコの親が帰ってきたらどうすんの!?


 人の家で風呂ハーレムしてるやべー奴だよ。

 いや、自宅でもヤバイけど!


「美少女二人とお風呂に入れるチャンスを逃すなんて……人生の九割は損してるっスよ、店長!」

「一割しか残ってないのかよ!」


「じゃ、気が向いたらどーぞっス!」

「向かねえわ! はよ行け!」


 俺は追い払うように手を振る。

 トウコは口をとがらせる。


 リンは期待するように、俺をじっと見ている。


「ちぇー。カタブツっス! チキンっス!」

「真面目なのがゼンジさんのいいところだから……」


 リンは残念そうにチラチラと振り返りながら風呂場に向かった。


 ふう。やっと行ったか……。

 あんまり誘われると理性がヤバいわ!

 【狂化】しちまうぞ!


 忍べ俺!



 なんか疲れたな。

 冷蔵庫に入ると、精神的に疲れる。


 この空いた時間に一人でチャレンジするのはどうだ?

 時間の流れが違うから、その気になればもう一度潜ることもできる。


 いや、ないな。

 ふと頭によぎった考えを、首を振って打ち消す。



 一人でクリアできるか挑戦してみたい気持ちもある。

 でも集中力が持たない。死んで経験値を失うのは無駄だ。


 スキルを振るためだけに潜ってもしょうがないし。

 やるなら、確実に勝つつもりじゃないとな。


 今日はおとなしくしておくか。



 二人が戻ってくる。

 上気した肌はつやつやと輝いている。


「いいお風呂でしたー」

「店長も入ってきたらどうっスか? 女の子のエキスが染み出ていい感じっスよ?」


 ナニソレ……。


「入りづらいわ! って、なにその服……?」


 トウコは短パンにパーカー姿だ。

 リンは――


「あたしが貸した()()()()()部屋着っスけど、なにか?」


 トウコが片目を閉じて合図してくる。

 ははあ……。


 たしかにごく普通のけしからん服だ!


 リンが着せられているのは――

 ――ぴちぴちのタンクトップだ。


「……ちょっときついですー」

「そりゃ、あたしの服っスからね! 小さいのはしょうがないっス!」


 胸の部分がきつそうだ。

 そして布地を胸に取られて、へそが見え隠れしている。


 普段のリンは肌を見せない。

 これは露出度が高い!


 下はピタッとしたスパッツ。

 くびれた腰が強調されて最高に……ごく普通だ!



「へ、へんですよね?」


 リンは服の裾をひっぱって、へそを隠そうとする。

 生地が引っ張られて胸が押しつぶされる。


「……いや、似合ってるよ!」

「そうっス! バッチリっス! うへへ」


 トウコが手の甲でよだれを(ぬぐ)う。


「そ、そうですか? えへへ」


 リンは受け入れて照れる。

 チョロかわいい!


「さて、店長もお風呂へどーぞ! 着替えは用意しておくっス」

「じゃ、入らせてもらうかな。……俺にヘンな服を着せようとするなよ?」


「……まさかぁー。そんなことしないっスよぉ」


 トウコは目をそらした。



 風呂を上がる。

 脱衣場には男物のパジャマが置かれている。

 普通の服だった。


 ……父親のかな?

 着てもいいのか、これ。



 俺は自分の服に袖を通してダイニングキッチンへ戻る。


「あれ? パジャマに着替えなかったんスか? もう寝る時間っスよ!」

「……お前、泊らせようとしてるよな?」


 俺やリンの家と違って、トウコの家に泊まるのは……ありかな?

 ……いや、どうかな?


「え? なにかマズイっスか? どうせ親は帰ってこないっス!」


 とはいえ、さすがに男が泊まるのはナシだろう。

 人の家だし!


「……俺は帰るよ。自分のダンジョンでやりたいことがある」

「ええー!? 店長の家じゃないからいいっスよね? 入り浸ってないっスよね?」


 トウコが俺の手をつかんで引き止める。

 悲しそうな顔をするなよ……。


「いや、そういう問題じゃなくてだな……」

「それに、明日は土曜日っスよ! 解禁日っスよ!」


 解禁日?

 ああ、学校が休みの日は泊ってもいいって話だった。

 といっても、アパートにみんなで移動するのも微妙……。



 俺が困っている様子をみて、リンが切り出す。


「トウコちゃん。私は泊っていくからねー! おしゃべりしよう!」


 ナイス!

 トウコを一人にするのもかわいそうだしな。

 リンがいれば寂しくないだろう。


 トウコは飛び上がって喜ぶ。


「いえぇーい! じゃ、店長また明日ー!」

「……おう」


 なんか、釈然としない!

 アレ……? 俺がちょっと寂しいんだが……。

ちびロンティー→タンクトップとか、微修正

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