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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
四章 副業は公儀隠密で!

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忍び六具の三尺手拭い! そして【忍具収納】の裏技!? 【クラフト】

 【忍具収納】を検証しまくった。

 細かい仕様がたくさんある。


 とにかく細かいのだ。厳しいのだ。


「さて助手! 【忍具収納】さんを(あざむ)くアイデアが浮かんだぞ!」

「あれ……まだ【忍具収納】さんと戦うつもりだったんですか!?」


 おや?

 リンはちょっと素に戻っているね!?


 急にやめないで!?

 ひとりで実験ごっこしちゃってるじゃん!


「いや……ただ無意味に調べていたわけじゃないんだぜ! せっかく手に入れた収納スキルだからな!」

「すごい執着ですねー!」


 元ストーカーに言われちゃったよ!

 これがストーカーの気持ちなんだろうか……。


 【忍具収納】さん……迷惑かな?


 すいません……。

 なんか絡んじゃって……すいません。



「というわけで――手拭いを作るぞ!」

「てぬぐい……ですか?」


 リンが不思議そうな顔をする。

 まあ、そりゃそうだ。


「これは前段階だ! 忍び六具にも数えられる三尺手拭(さんじゃくてぬぐ)いを作るぞ!」

「しのびろくぐ……!? なんだかすごそうです!」


 四天王みたいな感じ!

 七つ道具みたいな感じ!


 忍者が使うスゴイ道具のことである!


 鉤縄、編み笠、打竹(火付具)、薬、石筆、三尺手拭の六つ。


 古事記にも……いや、三大忍術伝書である正忍記(しょうにんき)に書かれている。


 このうち鉤縄(かぎなわ)編笠(あみがさ)打竹(うちたけ)、薬はもう作った。



 打竹(うちたけ)は火種を持ち運ぶ竹の筒だ。

 つまり火付け具。

 冷蔵庫で作った香炉がこれに相当する。



 編笠(あみがさ)は草を編んだかぶり物だ。

 剣客や虚無僧(こむそう)がかぶっている帽子である。

 俺が作ったのは麦わら帽子だ。



 薬は印籠(いんろう)に入れて持ち歩いたりする。

 ひかえおろう! ――とやるわけではない。


 印籠が六具とも言えるが、重要なのは中身の薬だ。


 俺の場合、薬は丸薬にして忍び装束のポケットに入れている。

 すぐ使えるようにだ。

 

 俺には【薬術】ちゃんがついているから、素材があればその場で作れる。

 だから入れ物はいらない。



 石筆(せきひつ)は作っていない。

 そして作らない。意味ないからな。


 ロウ石とかチョークみたいな筆記具らしいが……ボールペン持ち歩いてるし……。


 かつては墨や筆よりも便利だったんだろうが、現代には適さない。

 鉛筆やボールペン、マジックなどいくらでも筆記具はある。


 奴は忍び六具でも最弱……置いてきた!

 というわけで不要なのである!



 俺は部屋から素材を持ってくる。

 前に調べて素材は用意しておいたのだ。


 手拭いと染料(せんりょう)である。


 さて、三尺手拭(さんじゃくてぬぐ)いをクラフトするぞ!



 作るのは薬草染めの手拭い――三尺手拭いだ。

 三尺は九十センチ。


 染料は蘇芳(すおう)という植物由来のもの。

 色は赤茶色また赤紫色だ。

 忍者のマフラーがよく赤色なのは、この影響ではないかと思っている。


 染めたばかりであれば殺菌効果があるという。

 水をろ過して飲んだり、包帯として巻いたりもできるらしい。


 蘇芳はネットで買っておいたのだ。

 なんと千円以下!

 やすぅい!


「これが蘇芳だ。染料だよ」

「染め物をするんですか?」


 俺は蘇芳をざらざらと手のひらに振りだす。

 小さな木片(チップ)だ。植物の芯材である。


 これを煮出したり複数の工程を経て染めるわけだが――


「手間だからスキルを使うけどね。――忍具作成!」


 つつがなく三尺手拭いが完成した。

 手拭いだしコストも軽い。


「わあ、きれいに染まってますね。暗めのピンク色ですかねー?」

「赤ムラサキっぽくもあるね」


 とくに(がら)にはこだわっていない。

 全体的に染まっている無地の手拭いだ。


 頬かむりして変装したりといった使い道もある。

 が……現代で頬かむりなんかしたら余計目立つ。


 鉢金やハチマキの代用をしたり、ロープのようにも使う。

 石を包んで武器のように振るったりもできる。

 万能アイテムだ。


「で、ここまでは前準備だ! リン君、ポーションをここへ!」

「はいっ!」


 三尺手拭いとポーションを使えば……!?


 実験は次段階へうつる!

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― 新着の感想 ―
[一言] このネタだけでしつこいですね
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