スキルレベルと熟練度。あったらいいねが……ある!? 【スキル取得】
スキル取得回、考察回……。
説明したいことがありすぎる……!
書きだめ分と書き下ろし分をスムーズにつなげることが難しいこの頃です。
コウモリ対策を調べた。
蛾の生存戦略をマネするつもりだ。
尾をピロピロさせて、攻撃を散らす。
これを取り入れていこう!
やることは、マフラーの準備だ。
単純に長いマフラーを買うか、長めの布を作ってもいい。
しかし手元には普通のマフラーしかない。
俺は裁縫はできない。
というわけで、クラフト系のスキルを取得する。
ちなみに、習得できるスキルに【振動の術】はなかった。
ないなら、しかたないね。
「【忍具作成】を取得する! これはぜひ欲しい」
------------------------------
【忍具作成】
原料と魔石を消費し、忍者道具を作成する。
作成する道具により必要な魔石量が変わる。
レベル1:簡易な道具を作成
------------------------------
クラフト系のスキルだ。
モノ作りを可能にする。
作れるものは忍者道具に限られるようだ。
なんでも作れる万能のスキルではないんだろう。
でも充分だ。
作りたいのは忍者グッズだから。
マフラーは忍者の装備品。
まちがいない。
これは忍者道具!
まちがいない!
大切なことなので二度言った。
思い込むことが大切だ。
レベル1だと「簡易な道具」を作成できるようだ。
簡易な道具ってなんだ?
毎回、説明文が不親切なんだよな。
「……自分で確かめろってことだな。何か試されてるような気分がするね」
今持っているスキルポイントは10。
ポイントを1消費して【忍具作成】を取得する。
ステータスウィンドウを確認するとスキルの欄が変更されている。
残ポイントが減って【忍術】の下に【忍具作成】が追加されている。
------------------------------
スキル:
【忍術】1
【壁走りの術】1
【分身の術】1
【忍具作成】(NEW)
(残ポイント:9)
------------------------------
※必要箇所以外は省略
「よし、取得できたな。ちなみに……レベル2に上げると必要なポイントはどうなる?」
必要ポイント数はどうなるのか。
レベルを上げるのも1ポイントでいいのか?
もっとかかるのか?
未検証のスキルのレベルを上げるのはこわい。
上げるにしても使えるかを確認してからにしたいが……。
いまは確認だけで止めておきたい。
スキルレベルを上げるのは、スキルをタップすればできるはず。
初めて試すが、押した途端に確定してしまうことはない……と思いたい。
最初にスキルを取得するときも、説明だけは読むことができていた。
同じはずだ。
「頼むぜ……!」
【忍具作成】をタップする。
ウィンドウが切り替わり、説明が表示された。
------------------------------
【忍具作成】
レベル1:簡易な道具を作成
レベル2:普通の道具を作成
レベル2への必要ポイント:2
------------------------------
「必要ポイント……2?」
タップしただけでは確定されないようだ。
よかった。
表示された必要ポイントは2となっている。
スキルを上げるのは1ポイントじゃないのか。
「まさか……必要なポイントが倍になっていく?」
レベル1を取得するのに1点。
レベル2に上げるのに2点。
レベル3に上げるのに4点……ってことか?
倍でないなら1、2、3と増えていくのかもしれない。
どちらにしろ、育てるほどにコストは高くなる。
「なるほど。うわあ、これはいやらしい……」
まとめるとこうだ。
スキルのレベルはポイントで上げることができる。
スキルレベルを2に上げるのに必要なポイントは2。
スキルレベルを3に上げる場合は未確認だが、予想では3または4。
確認だけでキャンセルしておく。
うっかり確定しては困る。
そこでふと、思い至る。
別のスキルではどうなんだろう。
コウモリ対策からは脱線するが……。
ちょっと考えてみたい。
使い込んでいるスキルでは、変わってくるのではないか?
というのも、俺がスキルレベルを上げずに来た理由が関係している。
スキルはポイントを振らないでも成長するのではないか?
という期待である。
ゲーム脳すぎるかもしれないが……。
いわゆる熟練度。
使い込んだスキルが成長するシステム。
あるんじゃないかな、と思っている。
持っていないスキルを取得するときの条件もこれに近いからだ。
たとえば【聴覚強化】。これは三階層での戦いのあとに取得可能になった。
あのとき、聴覚や五感を研ぎ澄まして戦っていた。
その経験が反映されて、スキルが解放された。
もちろん、それ以前の経験の蓄積もあったろう。
この経験こそが熟練度ではないのか。
例えばダンジョンに入って最初に選んだ職業もそうだ。
選択肢には俺のダンジョンの外での仕事や経験が反映されていた。
選べるスキルもブラック労働で培った経験をもとにしていた。
取得しなかったが【疲労回復】などは俺の経験から現れているとしか思えない。
よっぽど疲れていたんだな俺……。
ゲームや小説ではスキルレベルが上がるパターンが色々ある。
1、本人の基本のレベルがあがるとき。
2、スキルポイントを振ったとき。
3、熟練度によって上がるとき。
1はロールプレイングゲームでよくある。
レベルが上がると魔法を覚えたりする。
レベルをもっと上げれば上位の魔法を覚える。
技なんかも同じ。
レベルに見合った技が解放されていく。
2番目はポイントを振ったとき。
自分で成長する方向を決められるタイプ。
俺のスキルもこのタイプだ。
選択肢があって、好きなスキルを選んで覚える。
ポイントは俺のレベルが上がると増える。
レベルごとに5ポイント。
たったの5ポイントだ。
3番目は熟練度システムによるもの。
スキルを使い込んでいくと、熟練度がたまっていく。
熟練度が一定に達すると上位のスキルを覚えたり、進化したりする。
これがあることを期待しているのだ。
「【分身の術】で確認してみるか。想像通りであれば……」
ウィンドウ上で【分身の術】をタップする。
必要ポイントは……?
------------------------------
【分身の術】
レベル1:実体のない分身を生み出す。
レベル2:分身は実体を持つ。分身を出現させる位置、強度、動作が変わる。
レベル2への必要ポイント:1
------------------------------
「必要なポイントは……1だ! やった!」
これは期待通りの結果だ。
スキルレベルを上げるには2ポイントかかるはずだ。
しかし【分身の術】を上げるには1ポイントで済むらしい。
この差額の1ポイントが、熟練度システムによる増加分ではないか?
これはアツい!
「スキルを振らずに我慢していてよかった!」
方向性は正しかった。
無駄にならずに済んだぞ!
スキルを使い込めば成長する。
やったことが強さにつながる。
ただレベルを上げるよりも張り合いがある!
熟練度を上げるという目標ができた!
燃えてきたぜ!
他のスキルも同じはずだ。
【壁走りの術】や【投擲】も使い込んでいるからな。
もうすぐ熟練度でスキルがあがるかもしれない。
これからはスキルを使いまくっていくぞ!
感想、誤字報告ありがとうございます!




