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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
四章 副業は公儀隠密で!

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続・サポートシステム一問一答!

 久しぶりにシステムさんを質問攻めしよう!

 狩りも終わったので、拠点へ戻りながら質問を続ける。


「このダンジョンの管理者はリンですか?」

<リンはこのダンジョンの管理者ではありません>


 あれ……? 違うのか?


「思ってた感じじゃなかったな。あ、くり返さなくていいよ」


 御庭はダンジョンとダンジョン保持者はペアだと考えていた。

 持ち主が死ぬとダンジョンは悪性化する。

 持ち主はボスモンスターに変異する。


 システムさんは持ち主を管理者ととらえている。

 でも管理者はリンではない。


 認識に矛盾があるのか?

 用語にズレがあるのか?


 御庭の言っていることは正しいとは限らない。

 システムさんは融通が利かない。


 正しい質問をしないと答えてくれない。

 便利だけど、不便だ。


 AIのファンタジー版みたいなものだ。

 使いこなすのは難しいな。



 考え込んだ俺にかわって、リンが質問を続ける。


「システムさん。ダンジョンの持ち主と管理者は違うんですか?」

<持ち主の定義が不明です>


 うーん。つまり、似ているけど違うものか。

 イコールではない。


「じゃあ私はこのダンジョンにとって、なんですか?>

<質問の内容があいまいです>


 俺にとってリンは大事な恋人である。

 明確だな。


「ダンジョンの管理者って?」

<ダンジョンを管理する権限を有する者です>


 そのまんまだが……。

 ダンジョンには管理者がいる。

 管理者はダンジョンを管理する権限を持っている。


「それは今、誰ですか?」

<不明です。または、権限が不足しています>


「管理者になるにはどうすればいいですか?」

<ダンジョンの管理者権限を持つものを倒す。または譲り受けることで管理者権限が得られます>


 ダンジョンを管理する権限――管理者権限だ。

 その権限は持っているものを倒せば奪えるわけだ。譲渡(じょうと)もできると。

 言い方からして、権限は一人しか持てないってことかな。


「おおっ! あたりを引いたぞリン! さすがだ!」

「いろいろ聞いてみるものですね!」


 俺たちは頷きあう。


 トウコは興味を失って、銃を回しながら左右の手で持ち替えている。

 器用だな……。

 いや、聞いとけよ!



「管理者権限を持つ者がこのダンジョン内にいるか、聞いてみて」

「どうですか? システムさん」

<はい。ダンジョン内に存在します>


「どこにいますか?」

<不明です。または、権限が不足しています>


「それは人間ですか?」

<不明です。または、権限が不足しています>


「それはモンスターですか?」

<不明です。または、権限が不足しています>


「人間、モンスター以外ですか?」

<不明です。または、権限が不足しています>


「足りない権限とは管理者権限ですか?」

<はい>


「おおっ! つまり管理者権限をなんとかして得ればいいんだな!」

「誰かを倒すんですね!」


「どこにいるかわからないけど――いや、そうか……わかってきたぞ!」

「なにかわかったんですか? ゼンジさん」


 前にリヒトさんが言っていたな。

 リアル・ダンジョン攻略記での最後の通信だ。


 忘れていたわけじゃない。

 頭痛がひどくなりすぎるので考えないようにしていたんだ。


 気絶するほどの頭痛だった。

 リンが心配して、そのあと調査は打ち切っていた。


 ダンジョンの中――ここでなら頭痛は起こらない。


 いまならわかる。

 あの頭痛は隠蔽――認識阻害(ブロック)を受けていたんだ。


 御庭から聞いた公儀隠密の情報。

 【サポートシステム】のスキルがもたらす情報。

 リアル・ダンジョン攻略記の情報。


 これがそろって、やっと少しわかってきた!

 繋がってきたぞ!

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