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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
一章 ステイホームはダンジョンで!

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コウモリ再戦! あえて言おう……! 【スキル検証】【回避】【打撃武器】

本日二回目。

年末年始は多めに投稿しております!

 コウモリとの再戦に再びダンジョンへ飛び込みたい気持ちをぐっと抑える。


 風呂に入り、ケガをチェック。

 傷は浅い。心配していた感染症もなさそうだ。


 クビになるまでは、ケガしても熱出ても出勤していたのだ。

 店に置いてあった置き薬を使えばそれでよかった。


 ……我ながら、ひどい生活をしていたもんだ。


 最近は熱が出たら強制的に出勤停止になる。

 ブラック労働が抑止されるのはいいことだな。


 そんなわけで家には救急箱はなかった。

 ケガのたびにオトナシさんに治療してもらうわけにはいかない。


 この間のことは例外だ。

 現代におけるファンタジーだ。


 隣の部屋に美人の女子大生が住んでいるだけでもレアだ。

 ……俺の部屋にあがってきて、膝枕とか。ファンタジーが過ぎる!


 ダンジョンの中も外もファンタジーじゃないか。

 どうなってんだ!


 そんなわけで、あのあと救急箱をひとそろえ注文しておいた。

 救急箱が届いたので、簡単に手当てを済ませる。


 さて、準備万端。

 再びダンジョンへ挑む。



 【暗視】によって得られた視界は良好。

 暗がりに潜むコウモリも一目瞭然だ。


 隠密状態でも発見されるとはいえ、すぐに見つかるわけではない。

 相手の探知範囲ぎりぎりを探って、不意打ちを決めたい。


「……お、こっちに気づいたか?」


 10メートルほどの距離まで近寄ると、コウモリはピクリと身じろぎをする。

 これ以上近づくと、おそらく気づかれるのだろう。


 暗闇に潜んでいる相手を先に発見できる意味は大きい。

 相手のリアクションを見極めながら、少しの間、動きを止めて警戒が緩むのを待つ。


 じっと耐え忍ぶ……。

 怪しむコウモリとの根競べだ。


 こっち見んな。顔がコワい!


 しかししょせんは動物。

 こちらへの興味を失って警戒を解く。


 俺の棒手裏剣の必殺距離は5メートルほど。

 もっと遠くからでも投げられるが、威力は落ちる。


 とはいえ、一撃で倒さなくてもいい。

 羽でも傷つけて、地に落としてやればいい。

 攻略法はもう、確立されている。


 つかみ出した棒手裏剣(三寸釘)をまとめて投擲する。

 威力はいらない。

 飛び立つ前のコウモリであれば、当てることはたやすい。


 散弾のように飛び出した手裏剣が宙を駆ける。


 コウモリは避けられない。

 気づいて飛び立とうとした奴もいたが、間に合わない。


 まっすぐに飛んだ棒手裏剣は、コウモリに突き立つ。

 被弾したコウモリはボトボトと落ちてくる。


 んん-! 爽快ッ!


 落ちてきたコウモリは落下の衝撃で動けない。

 すかさずとどめを刺していく。


 暗闇の中を不規則に飛び回るから脅威なのだ。

 落ちてしまえばゴブリン以下の耐久力だ。


 バットの一撃で塵へ帰っていく。


「はは、雑魚(ざこ)め。ざまあみろ!」


 今なら言える!

 雑魚であると!


 対策してしまえばもはや敵ではない!


「おっ! 無事に飛び立ったやつもいるな! だが、見えている!」


 手裏剣散弾を逃れて、五体満足で飛び立ったコウモリが数匹。

 俺をめがけて滑空してくる。


「【分身の術】!」


 俺は分身を出して、一歩引く。

 前回は焦って分身を試せていなかった。


 しかし、コウモリは惑わされない。


 エコーロケーション(反響定位)は実体のない分身では(あざむ)けないのか。

 やりおる!


 本体である俺をめがけ攻撃をしかけてくる。

 だが問題はなし!


 前回は何発か被弾してしまったが、今回はそうはいかない。


 俺には【回避】がある!


 素早く滑空するコウモリの攻撃の軌道が見える。


 完全にわかるわけではなく、こっちから来そうだ……という程度。

 どちらに避けるのが最適か、だいたいの方向がわかる。


 それで充分。


 俺は大きく回避する。


 紙一重で避けるなんて芸当はあとに取っておく。


 【歩法】のおかげで足さばきはなめらか。

 体勢は崩れない。



 ふたたび、コウモリが迫る。


 だが、【暗視】のおかげではっきりと見えている。

 見えていれば、迎撃することもできる!


 【打撃武器・威力強化】によって、当たった際の威力も増している。

 ただ振っただけのバットとは大違いだ。


 バットの重さが打撃に乗る感覚。

 無駄なく衝撃が相手に通っていく。


 コウモリを次々と撃ち落とし……打ち飛ばしていく。


「おりゃ! うりゃ! フルスイング!」


 次々に飛んでくるコウモリを迎え撃つ。


 【フルスイング】の手ごたえは予想に反して……軽い。


 叩いた感覚は小さいのに、コウモリは大きく吹き飛ぶ。

 コウモリは洞窟の壁に激突して塵となった。


「……すげえ。マジか。吹き飛びすぎだろ。物理法則を無視している……のか?」


 それほどに不自然な手ごたえだ。


 軽く当たっただけのはずが、相手が大きくはじき返される。

 重力か、反発力か。何かが自然ではない感じ。

 うーん、表現が難しい。


 無双するゲームで雑兵をまとめてなぎ倒す感じ。

 普通は武器が相手に当たったら止まるところを突き抜けていく感じ。


 たぶんこれはノックバック効果、吹き飛ばし技だな。

 相手を後退させる技。


 戦略ゲームなら相手を一マス後退させたり、陣形を崩したり。

 格闘ゲームなら相手をふっとばしてダウンさせる技だな。



 同じように繰り返してコウモリを狩っていく。


「大漁大漁。コウモリ漁がはかどるぜ! 楽勝だな!」


 10匹ほどで群れていることが多いので、魔石がザクザク手に入る。


 味をしめた俺は時間を忘れて狩りに没頭した。



 予想以上に強いぞ【打撃武器】【フルスイング】!

 いかん、このままでは野球忍者の路線で進んでしまいそうだ……!

暇つぶしになったよ、という方。ブクマ、評価いただけるとうれしいです!

ローファンタジー日間3位! ありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
[一言] やきうの、忍者!www
[一言] 野球忍者(笑) 打つ(金属バット) 取る(今んとこ、無い) 投げる(投擲) 走る うん、野球忍者、もしくは忍者野球(笑)
[気になる点] 雑魚め〜の辺りから何箇所かルビ振りミスってる?
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