表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1453/1458

特典二倍! 初討伐報酬とエクストラ報酬!

 豪華に装飾された宝箱を前に、宝石商がばっと俺を見る。


「特別な報酬というと……石が入っているんですよね!?」


 宝石商はそう確信しているようだ。

 だけど、そうとは限らない。


「宝石商さんの場合はそうかもしれないな。

 でも、俺のときはスキルだったぞ」

「私はスキルとお肉でしたー」


 リンは美味しいものを希望して、肉と【食品収納】を得た。

 つまり討伐報酬は希望を汲んでくれる。


「あたしは……職業っスかね」


 トウコは死にかけていたところをゾンビの職業で命を拾った形だ。

 討伐報酬が与えるのはスキルとは限らない。


 宝石商が求めるのは、やはり石か?


「欲しいものを念じて宝箱を開ければ、願いが叶うかもしれないぞ」

「では……石がたくさん手に入りますように!」


 宝石商が目を閉じて、宝箱を開ける。

 宝箱が輝きを放つ。


 天の声が響く。


<おめでとうございます! ダンジョンボスの初討伐を確認しました! クリア報酬が与えられます!>

<討伐者には、クリア報酬として【コレクター】が与えられます!>


「こ、コレクター……?」

「石じゃなかったみたいっスね!」


<おめでとうございます! エクストラボスの討伐を確認しました! クリア報酬が与えられます!>

<討伐者には、クリア報酬として汎用アイテムが与えられます!>


「あっ!

 エクストラ報酬も貰えるんですねー!」

「成長したボスの場合にもらえる報酬だな!」


「あ、スキルオーブが入ってるっス!」

「いくつ入っているんだ?」


 宝石商が宝箱をあさる。


「ええと、三つ、ですね……ハイ」

「おっと、微妙な個数だな……」


 俺たちは四人だ。

 公平に分けるのは難しい。


 宝石商は食い入るようにスキルオーブを眺めている。


「これは……!

 ガラス玉のようですが、魔石に似て……普通の石とは全く違います。

 魔力の色は……七色……いえ、もっと多彩ですね……!」

「ほう。

 【石鑑定】ではそう見えるのか。

 ちなみに、その石を砕くとスキルポイントが手に入るんだ。

 汎用的な報酬ということだから、決まった色を持たないんだろうな」


「これを砕くなんて……とんでもないですよ!

 ずっと見ていたいくらいです……はぁ……凄いですね!」


「報酬は山分けの約束っスよね!」

「ボスの討伐報酬は特殊なものだし、宝石商さんに権利がある気がするけどな」


「もー、店長!

 よけいなこと言っちゃダメっス!

 貰えるものはもらっとけばいいんスよー!」


「そうは言ってもな……」

「ふふ、ゼンジさんはマジメすぎるんですよね。

 でも、そこが素敵だと思います!」


「あ、あの……三つありますので、私は一つということで。

 その、また手伝っていただきたいので……どうでしょうか?」

「お、いいのか。

 それなら、ありがたく頂くよ!」


 俺は感謝を示し、二つのオーブを受け取る。

 トウコが跳び上がって喜び、リンが宝石商に頭を下げる。


「やたーっ!

 あたしが言ったおかげっスね!」

「ありがとうございまーす」


「い、いえ。

 私は討伐報酬もいただきましたし……」

「あ、そうだ、宝石商さん。

 【コレクター】はどういう効果だったんだ?」


 スキルオーブはあとで分配するとしよう。

 今は討伐報酬の効果が気になるぜ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
コレクター… 収納系スキルにボーナスが付いたりするのかも。 トウコ「収納量が倍アグラ!」とか言い出さないよね?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ