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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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被害状況の確認!

 非常階段を駆け上がる。

 三十五階部分を抜けるとそこは通常領域だ。


 エドガワ君の報告通り、三十六階は正常。

 フロアの確認は後回し!

 先に次の階を見る!


 手すりを掴んでぐりんっと方向転換。

 階段を踏みしめ、上へ上へと走る。


 三十七階はどうだ!?

 ここも階段部分は領域化していない。



 三十八階の階段部分に入ったところで、空気が変わった。

 音の反響や温度がわずかに違う。


「領域に入った!」


 この階はダンジョン領域内だ!


 さらに上の階を確認してもいい。

 だが、まずはこの階を調べよう。


 戦闘になる可能性が高いだろう。

 俺は息を整え、腿を揉んでたまった疲労を逃がす。


 時間は惜しいが、無理はできない。

 領域内に入ったことで体力のステータス補正が有効になっている。

 【瞑想】の効果も得て、短い時間で息が整った。


 収納から取り出した刀を握る。

 この際、人に見られる心配は置いておく。

 モンスターへの警戒を優先しなければならないからな。


「ふう。よし、行くか!」


 フロアはどうなってるかな?

 俺はゆっくりと金属製のドアを開き、中をのぞき込む。


 廊下が見える。

 高級ホテルらしく、少し広めだ。


 視界が悪いな。

 照明が消えていて薄暗い。

 さらに(きり)のようなモヤまでかかっている。


 廊下に人影はない。

 かわりに、化け物がいた。


 白く、細長いシルエット。

 体は白い(うろこ)に覆われている。


 アナコンダのような大蛇だ。

 太さは人間の腕、いや足のようにがっしりしている。


 鱗が光を反射して、怪しく輝いている。

 そいつ――白い大蛇が鎌首をもたげ、赤い目で俺を睨む。


 目が合った!

 ヘビのモンスターが威嚇するような音を発する。


「シャァアッ!」

「おおっ!?」


 俺はとっさに背後へ跳ぶ。

 攻撃の届かない距離まで離れた。


 ヘビが身をよじり、ずりずりと近寄ってくる。

 思いのほか滑らかで素早い動きだ。


 白い大蛇がゆらりと首を後ろへ引く。

 そしてがぱり、と大きく口を開いた。


 開口部は俺の頭を丸呑みにできそうなくらいに大きい。

 つまり、丸のみにされる可能性があるってことだ。


 ヘビは鋭い牙を見せつけるようにして、体を揺すっている。

 まるで狙いをつけているような……?


「――ッ!」


 なにかヤバい。

 そう感じると同時に俺は後ろに跳んでいた。


「シャァーッ!」


 足元に液体が降りかかる。

 つんと、刺激的な匂いが鼻をつく。


「毒かっ!?」


 口元を押さえ、背後へ跳んで距離を取る。


 腰袋に手を入れ、投げナイフを掴み出す。

 着地と同時に三本のナイフを投擲する。


 命中。

 しかし硬質な音を立て、ナイフが鱗に弾かれる。


 硬い!

 あるいはヒットポイントか!?


 さらに背後へ下がる。

 ヘビが追ってくる。


 俺の背後には非常階段へ続くドアがあるが、閉まっている。

 これ以上は下がれない。


 振り向いてドアを開け、外に出る?

 それは無理だ。


 ヘビはゆらゆらと体を揺らし、こちらを凝視している。

 背を向ければやられる。


 なら、背を向けずにドアを開ければいい!


「分身!」


 分身を背後へ放ってドアを開ける。

 すかさずそこへ飛び込む。


「シャアアッ!」


 逃げる俺を追うようにヘビが非常階段へと突っ込んでくる。


 逃げたら追いたくなるものだ。

 俺は刀を構えて待ち受けている。


 ヘビの頭部がドアを抜けてきた。

 調子に乗って追ってきたな!


 体の大部分はフロアに、頭部だけがドアの外になっている。

 つまり、動きが制限される!


「フルスイングッ!」


 振りかぶった刀の峰が顔面に炸裂する。

 発動したノックバック効果がヘビの頭を吹き飛ばた。


 ヘビの首が勢いよくドア枠にぶち当てる。

 ヘビの頭部がバウンドして戻ってくる。


 そこへ、さらに追撃!


「ファストスラッシュ、ピアススラスト!」


 二連の突き。

 鱗を削り取り、その下の肉を切り裂く。


 ヘビが首をよじるようにして突っ込んでくる。


 だが遅い。

 俺はくぐり抜けるようにしてかわす。


「インパクトストライクっ!」


 峰による打撃を頭部へ打ち込む。

 衝撃が内部へと伝わっていく感覚。


 ヘビの体がびくりと跳ねる。

 しかしヘビはのそりと身を起こす。


 むっ!?


 思ったほどの効果はなかったようだ。

 気絶や脳震盪(のうしんとう)を期待したんだが。


 体の構造が人間とは違うのか?


 まあ、ダメージは通っている。

 攻め続けよう!


 ペットボトルをヘビの眼前へと無造作に投げる。


操水(そうすい)!」


 水がヘビの頭部へ伸びる。

 水を操り、口元を覆う。


 口が開くと厄介だ。

 このまま締めあげる!


 ヘビがのたうつ。


「とどめだっ!」


 そこへさらに刀で斬り込む。

 ヘビの体が力を失い、頭部がぐったりと床に落ちる。


 体が塵に変わり、魔石が転がる。


「ふう……なかなか手ごわかったな!」

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